ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 第3ステージマーティンが移籍後初勝利を9年ぶりの区間優勝で飾る ログリッチは盤石の走りでマイヨロホを守る

by あきさねゆう / Yuu AKISANE
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 ブエルタ・ア・エスパーニャ2020の第3ステージが10月22日に開催され、大会最初の山頂フィニッシュにてダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション)が総合上位勢同士による上りスプリントを制してステージ優勝を飾った。マイヨロホは区間2位に入ったプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)がキープしている。

マイヨロホをキープしたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) © Unipublic/Charly López

横風を警戒する集団

 第3ステージはロサダからラ・ラグナ・ネグラ・デ・ビヌエサまでの166.1kmで争われた。スタート地点から徐々に上り続けて、78km地点の3級山岳の標高は1452m。いったん標高1000mくらいまで下って、しばらく高地の平坦路を進んで、ラスト6.5kmに平均勾配6.7%の1級山岳の山頂にフィニッシュするというコースレイアウトだった。

 レーススタート前に、初日から遅れを喫していたティボー・ピノ(フランス、グルパマ・エフデジ)がリタイアを発表。ツール・ド・フランスで落車した際に負傷した背中の痛みが再発したとのことだった。

 さらに、マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・マクラーレン)は、前日の落車で負傷しながらステージは完走したものの、肩甲骨の骨折が判明。同様にリタイアとなった。

 レースはスタート直後に5人の逃げが決まった。メンバーはマーク・ドノヴァン(イギリス、チーム サンウェブ)、トッシュ・ファンデルサンド(ベルギー、ロット・スーダル)、ニキ・テルプストラ(オランダ、トタル・ディレクトエネルジー)、アリツ・バグエス(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)、ウィレム・スミット(南アフリカ、ブルゴス・BH)。

逃げた5人のグループ © Unipublic/Charly López

 逃げ集団はメイン集団から最大4分程度を築いたものの、横風を警戒してペースが上がるメイン集団に一気に差を詰められ、残り58km地点で吸収されてしまった。

 一旦、レースが落ち着いたものの、まもなく新たに4人の逃げが形成。ヴァレンティン・フェロン(フランス、トタル・ディレクトエネルジー)、ポール・ウルスラン(フランス、トタル・ディレクトエネルジー)、エコトル・サエス(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)、アンヘル・マドラソ(スペイン、ブルゴス・BH)のプロチーム勢が1分30秒ほどのリードを築いた。

 しかし今度は最後の1級山岳に向けてペースの上がるメイン集団にじわじわ差を詰められ、1旧山岳のふもとで逃げを吸収し、勝負どころの1級山岳へと突入した。

後半の4人の逃げも吸収 © Unipublic/Charly López

上りスプリントをマーティンが制す

 先頭でペースを作るのはイネオス・グレナディアーズ勢。クリストファー・フルーム(イギリス)が先頭でペースを上げていく。残り4.6km地点で、フルームは仕事終了し集団から離脱した。

 タイミング悪く、総合4位のエステバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット)がメカトラでストップ。バイク交換のため遅れてしまい、ペースの上がっていた集団にはなかなか復帰できず、総合タイムを1分以上落とすこととなった。

 先頭集団では残り2.6km地点で、ケニー・エリッソンド(フランス、トレック・セガフレード)がアタックするも、イバン・ソーサ(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)のけん引によって不発に終わる。

 残り1.1km地点、クレモン・シャンプッサン(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアール)がアタック。突き放した集団はややお見合い状態になるも、残り600mで集団に追いつかれてしまった。

チームメートに守られて走るログリッチ © Unipublic/Charly López

 カウンター気味にセップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ)がアタック。カラパス、ログリッチ、マーティンと続いていった。

 残り200m地点から、マーティンがアタック。カラパス、ログリッチと続いていくも、上りスプリントを得意とするマーティンの勢いは衰えることなく、フィニッシュラインに先着。自身2年ぶりとなる勝利で、ブエルタでは9年ぶりとなる区間勝利を飾った。

2年ぶりの勝利を手に入れたマーティン © Unipublic/Charly López

 ログリッチはフィニッシュ直前にカラパスの前に出て、2位でフィニッシュ。連日のようにログリッチ、マーティン、カラパスでフィニッシュ地点のボーナスタイムを取り合っている状況で、開幕3連戦の山岳ステージを終えて総合1位のログリッチと総合3位のカラパスのタイム差は13秒と接戦だ。

 翌第4ステージは、ガライ ヌマンシアからエヘア・デ・ロス・カバリェロスまでの191.7kmで争われる。全体的に下り基調の平坦ステージで、今大会最初の大集団スプリントに持ち込まれる展開が予想される。

第3ステージ結果
1 ダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション) 4時間27分49秒
2 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) +0秒
3 リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)
4 ワウト・プールス(オランダ、バーレーン・マクラーレン) +4秒
5 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ プロチーム) +7秒
6 エンリク・マス(スペイン、モビスター チーム) +9秒
7 フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) +12秒
8 ヒュー・カーシー(イギリス、EFプロサイクリング)
9 セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ)
10 クレモン・シャンプッサン(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアール) +24秒

個人総合(マイヨロホ)
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) 12時間37分24秒
2 ダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション) +5秒
3 リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ) +13秒
4 エンリク・マス(スペイン、モビスター チーム) +32秒
5 ヒュー・カーシー(イギリス、EFプロサイクリング) +38秒
6 セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ) +44秒
7 フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) +1分17秒
8 エスデバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット) +1分29秒
9 マルク・ソレル(スペイン、モビスター チーム) +1分55秒
10 ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィスマ) +1分57秒

ポイント賞(プントス)
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
2 ダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション)
3 リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)

山岳賞(モンターニャ)
1 リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)
2 ダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション)
3 セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ)

新人賞(マイヨブランコ)
1 エンリク・マス(スペイン、モビスター チーム) 12時間37分56秒
2 アンドレア・バジオーリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) +2分26秒
3 ジーノ・マーダー(スイス、NTTプロサイクリング) +2分59秒

チーム総合
1 ユンボ・ヴィスマ 37時間55分15秒
2 モビスター チーム +1分42秒
3 UAE・チームエミレーツ +7分14秒

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UCIワールドツアー ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 ロードレース

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