ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 第2ステージ下りを攻めたソレルがチームに8カ月ぶり勝利を献上 好調ログリッチは区間2位で総合首位堅守

by あきさねゆう / Yuu AKISANE
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 ブエルタ・ア・エスパーニャ2020は10月20日に第2ステージが開催され、1級山岳の上りで絞り込まれた精鋭集団からアタックしたマルク・ソレル(スペイン、モビスター チーム)がダウンヒルを独走で逃げ切ってステージ優勝を飾った。総合首位のマイヨロホを着るプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)はチームメートに守られながら盤石のレース運びで区間2位に入り、ボーナスタイムを獲得してリードをわずかに拡大した。

終盤アタックで抜け出したマルク・ソレル(スペイン、モビスター チーム)が逃げ切ってステージ優勝 © Luis Angel Gomez / Photo Gomez S

モビスターが横風分断を仕掛ける

 第2ステージはパンプローナからレクンベリへの151.6kmで争われた。残り17km地点に1級山岳アルト・デ・サンミゲル(登坂距離9.4km・平均勾配7.9%)が待ち構えており、山頂からは一気に下りきってフィニッシュするコースレイアウトになっていた。

 前日に引き続き2日連続で本格的な山岳ステージであり、総合勢の争いが激しくなる見込みだった。

 レースはスタートして30km以上過ぎてから、5人の逃げが決まった。アレックス・アランブル(スペイン、アスタナ プロチーム)、ブルーノ・アルミライル(フランス、グルパマ・エフデジ)、ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)、ジョナタン・イヴェール(フランス、トタル・ディレクトエネルジー)、ゴンサロ・セラノ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)が、メイン集団に対して最大6分程度のタイム差を築いた。

 残り72km地点、2つ目の3級山岳の麓からウェレンスがアタック。単独で上りきって、山頂を先頭通過を果たした。ウェレンスはそのまましばらく独走していたものの、追走グループを待って先頭集団は再び5人となった。

 メイン集団では残り60km付近からモビスター チームが中心となり、横風区間での分断を狙ったペースアップを決行。集団がいくつかに分断するも、ログリッチはモビスターの背後に位置して、難局を乗り切っていた。そして、横風区間が長くは続かなかったため、モビスターの攻撃は中断され、集団は再び一つに戻った。

 こうした動きに加え、1級山岳アルト・デ・サンミゲルに向けてペースが上がっていく。残り33km地点、メイン集団から逃げ集団の姿が視界に入ってきたタイミングで、アンドレイ・アマドール(コスタリカ、イネオス・グレナディアーズ)が総合2位のリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)を率いて飛び出した。一気に逃げを追い越して先頭に立つ。

 イネオスデュオの攻撃に、逃げていたアルミライル、アランブルが食らいつき、先頭は4人に。そのまま1級山岳へ突入すると、アマドールはけん引を終了して離脱。序盤から逃げていた2人も脱落して、カラパスの単独走となった。

 しかし、モビスター チームがけん引するメイン集団に対して、さほど差をつけることはできず、残り26km地点でカラパスは集団に引き戻された。

アシストしながら勝利したソレル

 残り23km地点でルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナプロチーム)がアタック。しばらく先頭を独走したものの、ソレルのけん引によって、山頂まであと2kmのところで吸収される。山岳アシストとしてソレルはハイペースを刻んでおり、脱落する選手が続出。集団は15人まで減っていた。

 山頂まで900mというところで、山岳賞ジャージを着るセップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ)がアタック。カラパスが真っ先に反応して、クスの動きを抑えるも、集団はさらに人数が減って9人に。マイヨロホのログリッチは、落ち着いて集団内に残っていた。

 すると今度はカラパスがアタック。山頂を先頭通過したことで、クスから山岳賞ジャージを奪うことに成功した。

 残り14km地点、先頭9人がややお見合い状態に陥ったところを見計らって、ソレルがアタックし、独走に持ち込んだ。メイン集団は遅れていたジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィスマ)が復帰し、クスと共にローテーションしながら逃げるソレルを追う展開となった。

 しかし、ソレルとの差は徐々に広がっていった。ソレルは集団に対して26秒差で残り1kmをアーチをくぐって、勝利を確信。ソレル自身にとってもグランツール初区間勝利となるステージ優勝を飾った。さらにチームにとってはようやく今季2勝目となり、2月1日にソレルが勝って以来、実に8カ月ぶりとなる久々の勝利となった。

 追走集団の先頭争いはログリッチが先着。ボーナスタイムとポイントを獲得し、総合リードをわずかに拡大しつつ、マイヨロホとマイヨプントスをキープした。

 翌第3ステージはロドサからラ・ラグナ・ネグラ・デ・ビヌエサまでの166.1kmで争われる。道中は3級山岳が一つのみ、フィニッシュに向けて徐々に標高が上がりながら、ラスト6.5kmは平均勾配6.7%の上りとなっており、1級山岳の山頂にフィニッシュするコースレイアウトとなっている。引き続き総合争いが繰り広げられることだろう。

第2ステージ結果
1 マルク・ソレル(スペイン、モビスター チーム) 3時間47分4秒
2 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) +19秒
3 ダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション)
4 リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)
5 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)
6 エンリク・マス(スペイン、モビスター チーム)
7 エスデバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット)
8 ヒュー・カーシー(イギリス、EFプロサイクリング)
9 セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ)
10 ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィスマ)

個人総合(マイヨロホ)
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) 8時間9分41秒
2 ダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション) +9秒
3 リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ) +11秒
4 エスデバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット) +17秒
5 エンリク・マス(スペイン、モビスター チーム)
6 ヒュー・カーシー(イギリス、EFプロサイクリング) +20秒
7 セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ) +26秒
8 ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィスマ) +56秒
9 フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) +59秒
10 マルク・ソレル(スペイン、モビスター チーム) +1分4秒

ポイント賞(プントス)
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) 45 pts
2 リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ) 34 pts
3 ダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション) 32 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)14 pts
2 セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ) 14 pts
3 カンタン・ジョレギ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアール) 6 pts

新人賞(マイヨブランコ)
1 エンリク・マス(スペイン、モビスター チーム) 8時間9分58秒
2 アンドレア・バジオーリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) +1分29秒
3 ジーノ・マーダー(スイス、NTTプロサイクリング) +2分13秒

チーム総合
1 ユンボ・ヴィスマ 24時間30分41秒
2 モビスター チーム +1分0秒
3 UAE・チームエミレーツ +4分36秒

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UCIワールドツアー ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 ロードレース

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