バイクインプレッション2020砂利道も舗装路も欲張れるグラベルレーサー フェルト「ブリード30」

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 フェルトの「ブリード30」のインプレッションをお届けする。2021年モデルでは700Cが標準装備に。より高速走行に対応したグラベルレーサーの走りを確かめた。

フェルト「ブリード30」 Photo: Masami SATOU

マイナーアップデートを実施

 グラベルコースのイベントが世界各国で開催され活況だ。海外では「ダーティカンザ」、国内では「野辺山グラベルチャレンジ」など、タイムを競い合うレースも増えてきて人気を博している。グラベルレーサーとして誕生したブリード30が生まれた背景にはこうしたトレンドが背景にある。

ボトルケージやバッグを装着できる穴がチューブ各所に設けられる Photo: Masami SATOU

 2021年モデルのブリード30の完成車は、650Bから700Cへホイール径が変更となり、マイナーアップデートが施された。レースを走るライダーは、より速度の維持が容易な700Cを好む傾向にあったからだという。しかし、コントロール性能に長けた650Bも使用可能で、コンバーチブルな設定は変わらず。シチュエーションに合わせたホイール選択ができる。

 2020年モデルではアルミフレームを採用していることで、踏み込むとダイレクト感に溢れた小気味良い反応をみせつつ、650Bの豊かなエアボリュームを生かし、優れたコントロール性能を発揮していた。筆者は普段、グラベルを走る機会は多くはなく、決して上手な乗り方はできていないが、それでも自信を持って砂利道を攻めることができ、純粋にグラベルでのライドを楽しめた。

フォークの先までボルト穴が設けられ、拡張性の高さが伺える Photo: Masami SATOU
ホイール径は700Cが標準仕様に Photo: Masami SATOU

 最新モデルでは700Cが採用されたが、こちらはロードバイクに親しむサイクリストにとっては乗り慣れたホイール径である。外径はこれまでの650Bと変わらないまでも、走りはどう変化するのだろうか。その違いはオンロードでも実感できた。まず、加速してからのスピードが落ちづらく、巡航が楽になった。キビキビとした印象の前モデルと比較して、やや大らかな乗り味になっている。

ロード乗りにより親しみやすく

 岩が転がるガレ場や、木の根が覆う山道での走破性は、よりエアボリュームを稼げる650Bに軍配が上がる。しかし、起伏が少ない草地や砂利道では700Cの方が楽に速く走れるだろう。速度が乗った状態なら、多少の凸凹や衝撃が車体を突き上げても、ハンドルを取られず受け流しやすいのは後者である。

よりロード乗りにとって親しみやすいグラベルロードに Photo: Masami SATOU

 700Cという規格はタイヤの選択肢を広げる。シクロクロス向けのブロックタイヤもあれば、ロード向けのスリックタイヤも各社豊富にラインナップしている。シチュエーションに合わせたチョイスができるもの今作の特徴だ。

 グラベル向けに設計されたブリード30ではあるが、実際にグラベルだけを走り込むサイクリストは少数派のはずだ。通勤にも使えば、グラベルコースまで一般道を自走するなど、サイクリングにも用いるケースがほとんどだろう。フレームにはダボ穴が多数設けられており、キャリアやバッグなどの取り付けも容易だ。優れた拡張性は、グラベルレースだけでなく、一般的なサイクリングにも生きてくる。ロードも、たまにはグラベルも楽しみたい、そんな欲張りなサイクリストにおすすめしたい1台である。

■フェルト「ブリード30」

税抜価格:218,000円
サイズ:47、51、54、56
重量:10.18 kg

松尾修作

サイクリスト編集部員。10代からスイスのUCIコンチネンタルチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーにも参戦し、現在は社会人チーム「Roppongi Express」で趣味のレースを楽しむ。JBCFのカテゴリーはE1。数多くのバイクやパーツを試してきた経験を生かし、インプレッション記事を主に担当している。

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