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愛用アイテム披露します釣り好きサイクリストが語る、バイク&フィッシュの魅力と装備スタイル(日帰り編)

by 小俣雄風太 / Yufta OMATA
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 自転車を使うとさらに楽しくなる遊び。そのひとつに釣りがありますが、自転車が好きでも、釣りに活用しようと考えている人はまだ少数かもしれません。実践するには魅力を知り、最適な装備を揃えることが必要になるでしょう。そこで本稿は、釣りを趣味としていたり、興味がある人に向けて「バイク&フィッシュ」の魅力と装備スタイルを2回に分けて紹介します。初回は、日帰りの身近な釣り場へ行く時の装備です。編集者でありながらサイクルロードレース実況も務める小俣雄風太さんに紹介いただきます。

バイク&フィッシュの魅力と装備スタイルを紹介します Photo: Yufta OMATA

バイク&フィッシュの魅力

 僕が自転車に乗り始めて、意外にも驚いたのは釣り好きなサイクリストが多いこと。シクロクロスやロードバイクは、自然の中で楽しむ自転車ということで、釣り好きな人と興味関心が重なるところがあるのかもしれません。かくいう僕も、1990年代後半のバス釣りブームから釣りを始め、その後に自転車と出会い熱中したクチです。

 自転車と釣り。この両方を趣味にしている人は前述の通り少なくありません。しかし、その両方を同時に楽しむのは案外に難しいものです。釣りにいい時間帯とされる朝夕の「まずめ時」は、サイクリストなら走り始め、あるいはフィニッシュの時間帯。かといってこの時間帯に釣りをするなら、自転車に乗れる時間は短くなってしまいます。うーん、あっちを立てればこっちは立たず…。

 ルアーフィッシングで陸から釣るのが、僕の釣りのスタイルです。確かにボートでいいポイントに出て爆釣、というのはいいものですが、個人的には自分の足でポイントを探してアプローチをし、狙い通りに魚を釣った時の喜びの方が大きいのです。それに、なんだか自然に対してもフェアというか、ちゃんと自力で自然に相対していることを感じられるところが好きなのです。

 そんなわけで日々、川岸や湖畔、海沿いを歩きながら釣りをするわけですが、そんな時によく「自転車があればなぁ…」と思ったものです。自転車の機動力でポイントを手返しよく巡っていければ、おのずと釣果も上がりますし、何よりぐっと行動範囲が広がるというもの。そんなことを考え始めていた頃に、日本に上陸してきたバイクパッキングとグラベルロードのカルチャー。瞬時にこれだ! と感じました。釣り道具の一切を積み込んで、釣り場を巡れる自転車。これなら、自転車にも乗れて、釣りもできる、まさに一石二鳥。そんなわけで、僕の「バイク&フィッシュ」ライフが始まりました。

 家から出発して家に帰ってくる気軽なバイク&フィッシュ。走っても片道で15kmほどと、往路は釣果の期待に胸を高鳴らせつつ、復路は釣果ににんまりと満足しながらのイージーライドになります。僕の住む埼玉県西部は山に囲まれ、内水面だけでも多くのルアーフィッシング・ターゲットが生息しています。

 今回は、この夏にハマった、夜のナマズ釣りでの装備をご紹介します。この釣りのシーズンは11月までですが、夜釣りということ以外は他の釣りでも近所の釣りなら同じスタイルです。冬には、この装備で管理釣り場(釣り堀)なんかにもふらっと遊びに行きます。

河川へのアプローチはオフロードタイヤがオススメ

 自転車は、かつてはレースで使っていた、今はコミューターバイクとなっているシクロクロスバイク。ナマズの生息する田んぼや河川へのアプローチには未舗装路が頻出するので、やはりシクロクロスタイヤがあると安心です。スポーティに走れるので、釣り場までもあっという間。自宅出発の日帰り釣行は荷物も少ないので、キャリアダボやフォークにボトル穴のないこんなシンプルな自転車でOKなのです。

TESTACH CYCLOCROSS Photo: Yufta OMATA

 このスタイルの要は、ラファの「バーバッグ」です。この小さなバッグに、釣り道具一式を収納します。もともとはロングライド向けのバッグのようですが、これが釣り用に作られたんじゃないかと思うほど、使い勝手がいいのです。釣り竿もループベルトに留めることができ、リールやルアーも収まります。付属のショルダーストラップでそのまま釣り場まで持ち運べます。

Bar Bag Photo: Yufta OMATA

愛用のロッドとリール

 釣竿はパックロッドと呼ばれる分割式のものがバイク&フィッシュに最適です。ブランドは、自転車乗りにはお馴染みのシマノ。僕は自転車より先に釣りのメーカーとしてシマノを知ったので、自転車パーツでこんなに世界的な企業であることに改めて驚いたものです。「シマノ スコーピオン 1652-R」という愛用のロッドは、上位機種ワールドシャウラと同じブランクス(竿本体)を使っており、性能は折り紙付き。対象魚を選ばない汎用的に使用できるニュートラルな竿の調子が特徴で、ナマズ釣りにも、海外の遠征でも、とりあえず一本あれば何か魚を釣れる、そんな守備範囲の広い一本です。

シマノ スコーピオン 1652-R Photo: Yufta OMATA

 リールも、やっぱりシマノ(シマノ SLX 70XG)です。名前がMTBのコンポと同じで親近感が湧いたので、SLXにしました。自転車好きなら、名前で選んでもいいでしょう。それでも、外れた製品がないという工業製品としての精度の高さはさすがシマノ。性能に対して価格もかなりこなれていて、竿の数が増えたら複数買いしてしまいそう。

 ただ、ロッドは外に出ているので忘れようがありませんが、リールはたまにうっかり持っていくのを忘れ、釣り場で「…!」と天を仰ぐこと何度か。そんな時は、ただのサイクリングになってしまうので、要注意。

シマノ SLX 70XG Photo: Yufta OMATA

ライド中も降りてからも必須のライトと便利グッズとしてプライヤー

 ナマズ釣りのメインの時間帯は夜。ですので、ライトが必須です。田舎の夜の川縁や田んぼはかなり暗いので、しっかりと照らせる明るいライトは必須です。ノグの「PWR Road」は、本体がモバイルバッテリーとしてUSB給電もできるという優れもの。見知らぬ土地でiPhoneのバッテリー切れの時には使おうと思っていますが、幸いなことにまだその状況になったことはありません。

PWR Road Photo: Yufta OMATA

 同様に、自転車を降りてから釣り場までのアプローチ、そして釣りの最中にはヘッドライトが必要です。登山者やトレイルランナーにも愛用者の多い信頼のペツル社製で、USB充電式の「アクティック コア」を使用しています。赤色光と白色光を切り替えられるので、釣り場に着いたら赤色光で魚に警戒心を与えないように配色を使い分けています。また、夜の未舗装路ではバイクライトだけだと進行方向が見えにくく、顔の方向と同じ向きに照らしてくれるヘッドライトを併用することで安全に走れます。

アクティック コア Photo: Yufta OMATA

 小規模河川でも、大型のナマズが釣れることも。ナマズってものすごく力が強く、そして釣り上げてからも陸でぐねんぐねんと暴れ回る魚でもあります。手でルアーを外すのは至難の技。というわけでプライヤーを用います。ひとつあると、自転車いじりの時にも役に立ちます(笑)。

ラグゼ アルミプライヤー Photo: Yufta OMATA

ほっと一息つくために保温式タンブラーも

 近所での釣りなので、それほど目を三角にして集中する、というよりは、仕事終わりのリフレッシュ的な感覚の強いナマズ釣り。釣りに行く前はコーヒーでも淹れて、それを釣り場では楽しむくらいの心の余裕が欲しいものです。というわけで、保温式のタンブラー。キントーの「トラベルタンブラー」を使用しています。本格的なライドでは厳しいですが、ちゃんとボトルケージに対応したサイズ感で、ゆるいバイク&フィッシュのお供です。このカラーは、北海道は知床のご当地キャラバージョン。

KINTO Travel Tumblr Photo: Yufta OMATA

 釣れた時は満足度大。釣れなくても、自転車が慰めてくれるバイク&フィッシュ。一粒で二度美味しいこの遊び、次回は『海外・遠出編』として、もう少しロングライド、あるいは海外でのライドと釣りを想定した装備をご紹介します。

小俣雄風太小俣雄風太(Yufta)

スポーツライフスタイルメディア「onyourmark 」の編集者。2020年よりGCN Japanにてロンド・ファン・フラーンデレンからジロ、ウィメンズワールドツアーといった海外ロードレースの実況を担当。自身もシクロクロスではC1を走る傍ら、前橋シクロクロス、幕張クロス、稲城クロスといった関東圏のレースではMCを務める。

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