ジロ・デ・イタリア2020 第12ステージ23歳ナルバエスがグランツール区間初勝利を逃げ切りで飾る 総合首位はアルメイダが堅守

by あきさねゆう / Yuu AKISANE
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 ジロ・デ・イタリア2020は10月15日に第12ステージが行われ、逃げ切りが決まってジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)がステージ優勝を飾った。総合争いでは大きな動きは見られず、ホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)が順当にマリアローザをキープしている。新城幸也は30分31秒遅れの101位でフィニッシュした。

ジョナタン・ナルバエスが逃げ切り勝利で自身初のグランツール区間優勝&ワールドツアー初勝利 Photo: Yuzuru SUNADA

カテゴリー山岳5つを越える難関ステージ

 イタリア半島の付け根に位置するエミリア・ロマーニャ州の東側、アドリア海に面するチェゼナティコを発着するコースで第12ステージは争われた。1998年にジロ・デ・イタリア総合優勝を飾ったマルコ・パンターニ生誕の地であるチェゼナティコをスタートして内陸部へと向かい、アペニン山脈の峠道をいくつも越えていき、再びチェゼナティコへと戻ってくる204kmのコースとなっていた。

スタート地点のチェゼナティコ Photo: Yuzuru SUNADA

 最初の25km、ラスト15km以外はすべて上りか下りといってもいいほどアップダウンが激しいステージで、大会主催者は第9ステージと同等の星4つの難易度と設定していた。

 レースはスタートして20kmほど進んだところで、13人の逃げ集団が形成された。グランツールで逃げ切り勝利の経験を持つサイモン・クラーク(オーストラリア、EFプロサイクリング)、チェーザレ・ベネデッティ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)や、シモン・ペロー(スイス、アンドローニジョカトリ・シデルメク)、ジョセフ・ロスコフ(アメリカ、CCCチーム)といった逃げ巧者を含んでいた。遅れて、エクトル・カレテロ(スペイン、モビスター チーム)が単独でブリッジして、計14人の逃げとなった。

 逃げ切りを容認するかのように集団とのタイム差がぐんぐん開き、最大で14分差程度まで広がっていた。しかし、NTTプロサイクリングが集団コントロールを開始すると、一転してタイム差は縮小傾向に。

NTTプロサイクリングがメイン集団のペースを上げる Photo: Yuzuru SUNNADA

 大粒の雨が降り、強い風も吹いているタフなコンディションのなかで、NTTはメイン集団をけん引。残り50km地点で、逃げ集団とのタイム差を4分まで縮めており、メイン集団と呼ばれる集団の人数も20人程度まで絞り込まれていた。

 先頭集団でもアタック合戦が始まっており、最後からの2つ目の上りでマーク・パデュン(ウクライナ、バーレーン・マクラーレン)、ヨナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)の2人が抜け出す展開となった。

 2人を追って、クラークが単独で追走。ペロー、ロスコフを含む6人がさらに遅れて第2追走集団を形成していた。

パンクで脱落したパデュンを引き離して勝利

 抜け出したパデュンとナルバエスが速いペースを刻んでいったことで、メイン集団とのタイム差が残り25km地点で6分30秒差に拡大。ところが、最後の上りを終えた直後の残り24km付近のダウンヒル区間でパデュンがパンク。バイク交換を強いられたため、先頭はナルバエスが独走状態に。

区間勝利を狙って2人で争う展開であったが、パデュンはパンクで脱落 Photo: Yuzuru SUNADA

 両者のタイム差は30秒程度まで広がっていたが、下りを飛ばしたパデュンが残り10km地点で10秒差まで縮めてきた。すると、平坦路に入ってからナルバエスが一気にペースアップ。パデュンとのタイム差を再び30秒程度まで拡大していく。

 その後もナルバエスは快調に飛ばしていき、最終的にパデュンに1分8秒差をつけてフィニッシュラインに到達。グランツール初区間勝利にして、さらにワールドツアーでも初勝利となるキャリア最大の結果を手にした。

表彰台でスプマンテを振りまくナルバエス Photo: Yuzuru SUNADA

 一方、メイン集団はNTTプロサイクリングによるコントロールのなか、20人程度に人数を減らしてからもエース級の選手によるアタックは起きず、小集団のままフィニッシュ。総合10位につけていたハーマン・ペーンシュタイナー(オーストリア、バーレーン・マクラーレン)が遅れてしまったことで、フルサンの順位が一つ上がった以外、大きな順位変動はなかった。

第12ステージ結果
1 ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ) 5時間31分24秒
2 マーク・パデュン(ウクライナ、バーレーン・マクラーレン) +1分8秒
3 サイモン・クラーク(オーストラリア、EFプロサイクリング) +6分50秒
4 ジョセフ・ロスコフ(アメリカ、CCCチーム) +7分30秒
5 シモン・ペロー(スイス、アンドローニジョカトリ・シデルメク) +7分43秒
6 ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAE・チームエミレーツ) +8分25秒
7 パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)
8 ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、EFプロサイクリング)
9 ホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)
10 テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)
101 新城幸也(日本、バーレーン・マクラーレン) +30分31秒

個人総合(マリアローザ)
1 ホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) 49時間21分46秒
2 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、チーム サンウェブ) +34秒
3 ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・マクラーレン) +43秒
4 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、NTTプロサイクリング) +57秒
5 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、トレック・セガフレード) +1分1秒
6 パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) +1分15秒
7 ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、チーム サンウェブ) +1分19秒
8 ラファウ・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) +1分21秒
9 ファウスト・マスナダ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) +1分36秒
10 ヤコブ・フルサン(デンマーク、アスタナ プロチーム) +2分20秒
90 新城幸也(日本、バーレーン・マクラーレン) +1時間40分2秒

ポイント賞(マリアチクラミーノ)
1 アルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) 220 pts
2 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) 184 pts
3 フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) 51 pts

山岳賞(マリアアッズーラ)
1 ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、EFプロサイクリング) 84 pts
2 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ヴィーニザブ・KTM) 76 pts
3 フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) 45 pts

新人賞(マリアビアンカ)
1 ホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) 49時間21分46秒
2 ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、チーム サンウェブ) +1分19秒
3 ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAE・チームエミレーツ) +2分39秒

チーム総合
1 イネオス・グレナディアーズ 148時間3分33秒
2 ドゥクーニンク・クイックステップ +8分16秒
3 チーム サンウェブ +9分39秒

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UCIワールドツアー ジロ・デ・イタリア2020 ロードレース

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