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夜のサイクリングの魅力もお伝えナイトライドで揃えたい装備と心掛け 闇夜に浮かぶ絶景を楽しむ

by 大澤昌弘 / Masahiro OSAWA
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 “ナイトライド”をしたことがありますか? 夜のサイクリング、別名ナイトライド。日中のサイクリングとは違う魅力に溢れています。一方で、ナイトライドは危険と隣合わせです。走行時の心掛けを知り、しっかりとした装備を揃えて少しでも危険を回避したいところです。本稿では、ナイトライドにハマってしまった編集部員の大澤昌弘が、その魅力を語りつつ、都心部でのナイトライドの経験を踏まえて、心掛けや、装備の一例を紹介していきます。

ナイトライドでは何の変哲もない場所が超魅力的な場所に変わります。写真は夜の東京駅 Photo: Masahiro OSAWA

ナイトライドは別世界

 ナイトライドはスゴイです。別世界なのです。「夜景がきれい」という一言では済ませないほどの感動で溢れています。何の変哲もない風景が絶景に変わります。

 夜景が見える小高い丘などなくたって、全然OK。ビル群や高層マンションが近くにあればロケーションとしては最高です。サッカースタジアムのような巨大建築物もオススメ。ハンパない迫力のスケール感で、圧倒してくれます。「言葉が口をついて出る」とはこのことです。「うわぁー」とか、「すげぇー」とか、感動しすぎて言葉が漏れます。

とある休日の夜の後楽園 Photo: Masahiro OSAWA

 走りやすさも魅力です。都心部は道路がいつも混んでいると思われるかもしれませんが、実態は逆です。あくまで個人的な経験でのお話ですが、休日の夜は車通りが少なく、非常に走りやすいと感じています。

 昼間と夜とでは、道路の走行環境は一変しています。普段は避けるような道路も、休日の夜なら別。自転車を走らせることが非常に楽しくなります。

癒しに溢れている

 夜景の感動、走りやすさの2点は誰でも予測できそうですが、次の魅力は経験のある人にしかわからないかもしれません。それは癒しです。

 走路環境のみならず、休日のライドは最高です。過ぎ行く人の姿に目を向けてみてください。夜の人々はリラックスしています。活動的な日中よりも、仕事のない週末の夜は、人々の姿には皆、余裕が感じられます。

 そうした空気にのまれると、ペダルを踏む力がおのずと緩くなります。時速20〜25km走行がちょうどいいと感じられます。とにかく、ゆっくり。スローに。走りも心も、スローになります。

 リラックスした走りになると、普段は気づかないようなこともわかってきます。たとえば、音。つい先日、ナイトライドをしていたら、セミが鳴いていました。「都心部でも夜間にセミは鳴いている…」などと、他愛もないことですが、意外なことを知ると、心が躍るはずです。

ナイトライドの注意点

 都心部のナイトライドの魅力を挙げましたが、一方で危険も盛りだくさんです。

 何年前のことでしょうか。白線でスリップして落車したこともあります。思わぬ場所にキャットアイがあったり、アスファルトが欠けて、大きな穴があいた道路を過ぎ去り、何度ひやりとしたことでしょうか。道路には危険な場所がたくさんあります。

白線やマンホール、グレーチング、道路の穴など危険個所は多々あります Photo: Masahiro OSAWA

 夜のサイクリングロードなんて、もっと怖いですよ。突如、ライトが照らし出した人の姿。「えっ、こんな時間に、こんな場所で散歩する?」なんてビビります。もう、ホラーです。状況的にゾンビが徘徊しているようにしか感じられません。しかし、人は意外な時間、意外な場所で、散歩をしています。上下真っ黒な服装で散歩やランニングをしている人だっています。街中でも、どこから人が出てくるか、わかりませんし、警戒することを忘れてはいけません。

夜のサイクリングロードは乙なのだが、虫はスゴイし、いきなり人も出てくるので怖い Photo: Masahiro OSAWA

ナイトライドをやるなら揃えたい装備

 このようにリスクは多いので、「やらない」というもアリです。それでもなお、走りたいと思わせるだけの魅力があるわけですが、痛い思いをしないためにも、リスクを減らし、危険を回避するための装着は整えておきたいところです。個人的に使用しているアイテムを紹介します。

 いわずもがな、ですが、ヘルメットやグローブは身を守るために装着しましょう。夜は意外に虫が顔に衝突してきますので、クリアレンズタイプのアイウェアも重要です。

ヘルメット、グローブほか、アイウェアも必須 Photo: Masahiro OSAWA
反射板付きのベストも活用しています Photo: Masahiro OSAWA

 そして、何といってもフロントライト。フロントライトにお金をかける人は意外と少ないのが実情ですが、ナイトライドをする際は、明るいライトが必須です。都心部になると、街灯があるので、市街地や幹線道路はかなり明るいですが、路地裏に入ってしまうと話は別。走行場所に対応できる明るいライトをもっていたほうが安心です。

 私は現在、ノグの「PWR ROAD」という600ルーメンの比較的明るいライトを使用しています。サイクリングロードは、心もとなく感じてしまいますが、市街地や幹線道路を走るには十分です。

 もちろん、他の人から自分を認識してもらうために、リアライトの装備も必須です。私はさらにベストも着用し、車から認識してもらいやすいようにしています。ベストはリアライトの充電が切れてしまったときの対策にもなります。

デイタイムライトとしても使えるUSB充電式のライト。電池残量が少なくなると、自動で点滅に切り替わる。別売のラバーベースを使うことで、鋭角なシートポストに装着可能。エアロロードを使用する筆者としては、ありがたいライトです。

視認性を高めるために反射ベストを購入。ソフトメッシュなので通気性が高く蒸れることもなく快適に使えています

ナイトライドの心掛け

 心掛けも記しておきます。まず、夜間に初めて走る道は、サイクリングペースでゆっくり走ることが鉄則です。どこに何があるかわからない場所は、危険があるものだと認識して走行したほうがいいと思います。

 もし、雨が降り出したり、路面が濡れたりていたら、ライドを中止する勇気も必要です。考えてみてください。白線やマンホールはめちゃくちゃ滑りますし、夜はそうした個所をすぐに認識するのは難しいです。

 さらに、走行時は常に「ひょっとしたら」を心掛けること。ひょっとしたらあそこから人が出てくるかもしれない、などと予測することです。ひょっとしたら、交差点で信号を無視して、無灯火の自転車が突っ込んでくるかもしれません。いかにもありえそうなことを予測し、スピードを緩めて対応できるように身構えることは自分の身を守るためにも重要です。

 以上、注意ポイントが多いナイトライドですが、一度味わってしまうと忘れられないほどの気持ち良さです。ちなみに、ベストシーズンは意外に限られていて、9月上旬から、10月中旬くらいまででしょうか。夜の外気温が20℃を下回ってしまうときついですが、10月中旬くらいまでなら、寒さを感じることなくナイトライドを楽しめると思います。

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