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サイクリスト目線でピックアップ‟キャンプツーリングの達人”山下晃和さんが使って選んだおすすめ「シングルバーナー」3選

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 今回はキャンプにおける「衣食住」の「食」についてお話します。舗装路メインのスタンダードなキャンプツーリングであれば、途中で地元の食堂に寄るのもありです。むしろローカルの食文化に触れる機会なので、そちらを強くオススメしたいのですが、野趣溢れるキャンプ場だと近くにお店等が無い場合もあります。また焚き火をしながらお酒を片手に料理を楽しみたい、気温が低い時に温かい物を食べたいときもあります。そんな場面で活躍するのが「シングルバーナー」という屋外専用の燃焼器具です。今回は自転車キャンプツーリング向けの軽量で使いやすいコンパクトなシングルバーナーをご紹介します。

自転車キャンプに最適な秋の到来です! Photo: Akikazu YAMASHITA

コンパクト収納と軽さを重視した火力1点集中

 「新富士バーナー」は日本の燃焼器具メーカーで、元々は雑草などを焼く、草焼きバーナーなどを作っていましたが、登山やキャンプ向けの商材を作るようになり、そのシリーズには「SOTO」という名前のブランドネームがつけられました。英語でいう「OUTSIDE」、つまり「外」です。

新富士バーナーのシングルバーナー「SOTO」。すり鉢状になっている火口が火力を集中させるため、熱の伝導効率が高く、さらに重量が驚きの67gです Photo: Akikazu YAMASHITA

 近年、アメリカの大型アウトドア展示会「アウトドアリテーラーショー」にも出展されており、自動車用ガソリンが使えて煤が全く出ない「MUKA」ストーブは、2011年のアメリカのアウトドア雑誌「バックパッカーズ」のエディターズチョイスを受賞。2012年にはドイツインダストリアルアワード受賞と、一躍世界的に有名なブランドになりました。

 私も海外を旅していたときは、MUKAストーブで、ペルーのウワカチナという砂漠の街でオアシスを目の前にコーヒーを飲んだり、パラグアイでもお湯を沸かしてマテ茶を飲んだりしましたが、国内の自転車旅であれば、写真の丸いドーム型のOD缶というガス缶の方が軽量です。

 アウトドアショップに売っている燃料で、低温でも安定した火力を保ってくれます。こちらは、「ウィンドマスター」というモデル名で、その名のとおり、風や寒さに強いのであっという間にお湯が沸きます。

 ちなみに画像の私物は別売の4本ゴトクにカスタムしたもので、クッカーを載せた時に安定感が増します。付属しているゴトクは3本です。

外すと手のひらサイズになります。4本ゴトクでも87g Photo: Akikazu YAMASHITA

大きな鍋でもしっかり安定のガス缶分離型

 同じく新富士バーナーのSOTOの新製品である「FUSION TREK」(フュージョントレック)というモデルです。こちらも同じOD缶ですが、この他にCB缶(ガスカートリッジ)というタイプもあって、それは家庭用ガスコンロと同じ燃料でコンビニでも売っているので便利です。

SOTOの新製品、ガス缶分離型の「FUSION TREK」 Photo: Akikazu YAMASHITA

 OD缶は火力が強く、ドーム型なので多少コンパクトに収納できるという利点があります。このFUSIONシリーズは、燃料とゴトクが分離していて、重心が低いので少し重い鍋を載せても安定します。キャンプご飯でよく見るスキレット(黒い鉄のフライパン)などでも使えるくらい。ただし、点火装置が付いていないので、最初はライターで着火させます。

OD缶の高さ分、低くなるので大きめのクッカーなども安定して載せられます Photo: Akikazu YAMASHITA

 分離型はシングルバーナーを使ったことがない初心者でもOD缶と離れているので安心して使えると思います。重量は182gとウィンドマスターに比べればやや重め。また、火口が広いので、ゆっくり温めることができるので、料理が好きな人、ご飯を重視する人にはオススメです。

クッカーの中に全て収納できる低燃費のミニモ

 最後はCyclist編集部の後藤さんもオススメしていた「JETBOIL」(ジェットボイル)です。アメリカのニューハンプシャー州発のブランド。JETBOILにも種類があって、後藤さんが使っている「マイクロモ」の他に、性能・用途別に「フラッシュ」「スモー」「ジップ」といった種類を展開しています。私が使っているのは5種類目の「ミニモ」というモデル。アメリカ本国ではさらに他の種類も出ています。

とろ火の調理もでき、広口で食事を作りやすいJETBOIL「ミニモ」 Photo: Akikazu YAMASHITA

 ミニモはとろ火の調理もでき、他のモデルに比べて広口となっているため食事を作るのに長けています。

このようにOD缶も中に入れることによって全てがクッカー内に収まるコンパクトさも特徴です。重量は全部込みで500gです Photo: Akikazu YAMASHITA
ジェットボイルにはフレンチプレス用の専用フィルターが別売で売っていて、これがあると紙を使わずにコーヒーが飲めるのでエコです。沸騰したお湯にコーヒー豆を入れて3分置いたら、フィルターを下げるだけなので簡単です Photo: Akikazu YAMASHITA

 とはいえ、ジェットボイルは読んで字のごとく、早くお湯が沸くのが特徴なので、ドライフードやスープなど液体の食事に最適。調理時間が短くて済むので、ごはんは簡単に、自転車で走る方が好きという人にはオススメです。他のシングルバーナーに比べて、燃焼効率が良いので、非常に低燃費。ツーリングの度にOD缶を買い足す必要がありません。

◇         ◇

 以上、3つのシングルバーナーをご紹介しました。これらを運ぶための工夫も必要になってきます。日帰りの河原カフェやデイキャンプであればバックパックで背負ってもOKですが、長い距離や数日間走るときは身体に荷物を付けない方が疲れません。

 そうなると自転車にキャリア付きでパニアバッグなのか、それともキャリアではなく、大型のサドルバッグに収納するのかで変わってくると思いますし、それを踏まえた上で、軽量化を重視するか、調理を楽しむことを重視するのか、といった具合に考えていくと良いかもしれません。

 シングルバーナーを1つ持っていると‟玄人感”が増すだけでなく、災害時にも役に立つので持っておいて損は無いでしょう。

山下晃和(やました・あきかず)

タイクーンモデルエージェンシー所属。雑誌、広告、WEB、CMなどのモデルをメインに、トラベルライターとしても活動する。「GARVY」(実業之日本社)などで連載ページを持つ。日本アドベンチャーサイクリストクラブ(JACC)評議員でもあり、東南アジア8カ国、中南米11カ国を自転車で駆けた旅サイクリスト。その旅日記をもとにした著書『自転車ロングツーリング入門』(実業之日本社)がある。趣味は、登山、オートバイ、インドカレーの食べ歩き。ウェブサイトはwww.akikazoo.net

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