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コスパモデルからハイエンドモデルまで紹介GPSサイクルコンピューターの選び方とおすすめ5選

by 浅野真則 / Masanori ASANO
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 自転車の走行速度や走行距離がわかるサイクルコンピューターは、いわば自転車のメーター。速度や走行距離がわかるシンプルな機能のものは数千円で購入できますが、これから購入するならGPSで走行ルートが記録できるGPSサイクルコンピューターがおすすめです。そこで、今回はさまざまなGPSサイクルコンピューターを使ってきた自転車ライター・浅野真則が、選び方のポイントやおすすめのモデルを紹介します。

GPSサイクルコンピューターの特徴や注意点を解説。おすすめも紹介 Photo: Masanori ASANO

必要な機能が搭載されているか確認しよう

 サイクルコンピューターとは、自転車の走行速度や走行距離がわかるメーターのこと。走行速度や走行距離がわかるごくシンプルなものから、1分間のペダル回転数であるケイデンスがわかるもの、別売の心拍センサーやパワーメーター(パワーセンサー)とワイヤレス接続して、走行中の心拍データやパワー(ライダーが生じる出力)を計測できるものがあります。

 機能の多さはおおむね価格と比例するので、どの機能が自分に必要かを考えると選びやすくなります。下記にサイクルコンピューターの主な機能と、それによってどのようなことがわかるか、どのように利用できるかを示したので参考にしてください。

・ケイデンス→ギヤの変速タイミングの目安がわかる

 ケイデンスとは1分間あたりのクランクの回転数のこと。軽すぎるギヤで走るのも、重すぎるギヤで走るのも効率が悪いので、平地ではケイデンスが80~90回転、上りでは70~80回転を目安に走るのがよいとされます。

 ロングライドなどで一定ペースで走る場合なるべく一定のケイデンスで走るのが重要ですが、ケイデンスが表示されるサイクルコンピューターなら勾配や風向きに応じてケイデンスが上がりすぎていたらギヤを重くし、ケイデンスが低くなりすぎていたらギヤを軽くするなど、変速のタイミングをはかる目安になります。

・心拍数→消費カロリーや運動強度、バテないペースがざっくりわかる

 心拍センサー対応のモデルなら、心拍センサーとペアリングすればライド中の心拍数の変化が記録できます。心拍数とは1分間の心臓の拍動数のことで、激しい運動をするほど心拍数が上がるので、運動強度の目安になります。心拍数を活用すればある程度正確に運動強度がわかるので、ダイエット目的なら脂肪燃焼に効果的な運動強度で走ったり、ロングライドではオーバーペースにならない強度で走り続けるのに役立ちます。

心拍センサーをサイクルコンピューターと連携させることで心拍数の表示が可能に Photo: Masanori ASANO

・パワー→消費カロリーや運動強度、バテないペースが正確にわかる

 パワーメーター対応のモデルなら、パワーメーターとペアリングすれば走行中のパワーデータが記録できます。パワーとはライダーがバイクを走らせるために生み出す出力のことで、クランクを回すためにペダルに加えるトルクとケイデンスによって求められます。パワーは心拍数より運動強度の変化を正確に反映するので、より正確に運動強度や消費カロリーを知ることができます。トレーニングやダイエットをより正確なデータで行う場合に役立ちます。もちろんロングライドでバテないペースも正確にわかります。

サイクルコンピューターにはパワーメーターなどとも連携できるものもあります Photo: Masanori ASANO

・GPS→走行ルートが記録できる

 GPS搭載モデルなら、走行ルートが記録でき、専用のウェブサービスにデータをアップロードすることで走行ルートを表示することができます。また、各ブランドが用意する専用アプリや、「RIDE WITH GPS」などのルート作成サービスからルートデータをダウンロードし、サイクルコンピューター上でナビゲーションとして利用できるサイクルコンピューターもあります。

GPSサイクルコンピューターをおすすめする理由

カーナビのようにルート案内機能を持つモデルもあります Photo: Masanori ASANO

 おすすめはGPS機能を搭載するGPSサイクルコンピューターです。走行ルートが記録でき、モデルによってはカーナビのような高度なナビゲーションやルートナビ(交差点で進む方向を矢印で示す機能)を利用することができます。GPSサイクルコンピューターは自転車にとってメーターとナビの機能を兼ね備えたデバイスとも言えます。

 また、GPSなどの衛星からの位置情報によって移動速度もわかるので、スピードセンサーがなくても走行速度がわかります。複数のバイクを使っている場合やレンタサイクルを利用するようなケースでも、サイクルコンピューターの電源をONにしてタイマーをスタートさせれば、スピードや走行距離が測れるので便利です。

 機能の面でもGPSサイクルコンピューターはパワーメーターや電動変速Di2、ライトなどさまざまな機器と連携させられるモデルが多く、将来的な拡張性の高さも魅力です。

スピードセンサーを取り付ければトンネル内などGPSでは捕捉できない場所のスピードを計測することも可能です Photo: Masanori ASANO

通信規格に注意

 サイクルコンピューターは、スピードやケイデンス、心拍、パワーなどのセンサーや対応のライトやDi2などの機器とワイヤレス通信することでディスプレーに各種データを表示したり、サイクルコンピューター上で機器の操作をしたりできます。GPSサイクルコンピューターで使われるワイヤレス通信は、現在大まかにANT+とBluetoothという2つの方式がありますが、双方に互換性はなく、ANT+ならANT+対応の機器とサイクルコンピューター、BluetoothならBluetooth対応の機器とサイクルコンピューターを組み合わせて使う必要があります。

 既存のセンサーと組み合わせて使う場合はセンサーとサイクルコンピューターが対応するかどうかをチェックしましょう。なお、最近ではANT+とBluetoothの両方式に対応するセンサーも増えています。

GPSサイクルコンピューターおすすめモデル5選

 続いて、現行モデルのGPSサイクルコンピューターの中からおすすめの5モデルを紹介します。

おすすめ その1:Wahoo ELEMNT BOLT

ペダリングモニターやWAHOOのスマートトレーナーに対応

 「Wahoo ELEMNT BOLT」はサイクリング向けデジタルガジェットの新鋭ブランド・ワフーの小型GPSサイクルコンピューター。専用のアウトフロントマウントに装着したときにマウントと一体になるデザインを採用することで、空気抵抗を削減できるようになっているのが特徴です。

 画面は2.2インチモノクロディスプレイで、明るい場所でも視認性が高いのも魅力。本体横のボタンで画面をズームイン・ズームアウトすることで表示情報数を走行中に簡単に増減でき、インターバルトレーニングなどで表示項目を絞って集中したいときなどに重宝します。

 また、画面上方のLEDインジケーターはスピードやパワーなどと連携させて点灯させることができ、たとえばパワーと連携させるとどの運動強度で走っているかが一目瞭然なのでトレーニングに集中できます。

 パワーメーターや心拍センサーなどANT+やBluetoothの各種センサーに対応するほか、パイオニア・ペダリングモニターのベクトル表示にも対応。WAHOOのスマートトレーナーとワイヤレス接続して、トレーナーの負荷調整や走行コースのデータに応じた負荷の自動調整も可能で、拡張性の高さは随一です。

 本体のカラーは通常のステルスブラック以外にブルーやピンクなど限定モデルも展開されていて、バイクとのカラーコーディネートも楽しめるのもポイント。最近価格が安くなって手に入りやすくなったのもおすすめの理由です。

おすすめ その2:XPLOVA X5 Evo

動画が撮れるカメラ付きの高機能GPSサイコン

 ノートPCでおなじみの台湾のエイサーグループ傘下のサイクルコンピューターブランド・エクスプローバ。このブランドの最上位機種が「X5 Evo」です。

 最大の特徴は、動画が撮影可能なカメラが内蔵されていること。手動撮影のほか、一定の条件になると撮影が始まる自動撮影、静止画を連続して撮影するタイムラプス撮影などのモードがあり、ドライブレコーダーやサイクリング中のちょっとした動画撮影などに使えます。動画は本体のストレージにおよそ1時間分記録でき、編集はスマートフォンにWi-Fi経由で転送してXplova Videoアプリで行えます。

 ディスプレイはタッチパネル方式の3インチカラー液晶で、画面の切り替え操作や地図のスクロールはスマホのように指で操作可能。動作も非常にスムーズで、ストレスを感じさせません。

 センサーはANT+規格の各種センサーに対応。ローターのパワーメーター(2インパワー、インパワー、インスパイダー)とワイヤレス接続し、クランクがどの位置にある時に最大トルクを発生しているかを見るOCAや同社のチェーンリング・Qリングスをどの位置で取り付けるとよいかを示すOCPの表示にサイクルコンピューターとしては唯一対応しています。Qリングスユーザーには非常に便利です。

おすすめ その3:BRYTON Rider15

手ごろな価格が魅力のGPSサイクルコンピューター

 台湾のGPSサイクルコンピューターブランド・ブライトン。そのエントリーモデルが「Rider15」です。

 最大の魅力は本体のみで税別8000円というGPSサイクルコンピューターとしては破格の価格。スピード計測とルートの記録だけなら、本体さえあればできてしまいます。別売のケイデンスセンサーをペアリングすれば、ケイデンスの表示も可能です(ケイデンスセンサー付きのセットは税別1万円)。

 エントリーモデルながら、GPSセンサーはGPSだけでなくみちびきやGLONASSなど世界各国の衛星システムに対応しており、上位モデルと遜色ないレベルで高精度な位置情報を得られるようになっています。

 2インチモノクロディスプレーは1画面に最大4項目が表示でき、非常に視認性が高いのが特徴。デジタルコンパスを搭載しており、走行中にどの方角に向かって走っているかが一目瞭然です。

 スマートフォンとBluetooth接続が可能で、ブライトンアプリに走行データを転送したり、走行中に通話やメール、SNSなどの着信通知を表示することができます。価格を考えると非常に機能が充実しているのが魅力です。

おすすめ その4:LEZYNE SUPER PRO GPS

画面表示が縦横切り替えられる独自機能を搭載。地図付きナビも利用可能

 ライトや工具などでおなじみのレザインは、GPSサイクルコンピューターも展開しています。「SUPER PRO GPS」は、コンパクトボディに2インチモノクロ高精細度ディスプレーを搭載し、縦・横どちら向きでも使える機能を搭載した2020年の最新モデルのひとつです。

 レザインのGPSシリーズでは、縦・横の表示切り替え可能なモデルがいくつかありますが、この機能によって見やすさという観点から好みの表示方法を選べるだけでなく、ハンドル回りのスペースによって表示を変えるという使い方も可能です。

 コンパクトなボディながら画面表示は1画面最大8項目まで表示可能。パワーメーターや心拍センサー、スピードセンサー、ケイデンスセンサーなどの各種センサーはANT+、Bluetoothの両規格に対応するので、市販されている多くのセンサーをペアリングさせることができます。今後同社から登場するLEDライト「スマートコネクト」シリーズとのワイヤレス接続も可能です。

 ナビゲーション機能では、マップの上にルートが表示される上位機種と同じ表示方法を採用。知らないルートを走るときにも安心です。2万円を切る価格で地図付きのナビを表示できるのはレザインのGPSサイクルコンピューターの魅力のひとつと言えるでしょう。

 最大28時間という稼働時間の長さも魅力のひとつ。1日中走るようなロングライドでもバッテリー切れを心配することなくサイクリングを楽しめます。

おすすめその5:GARMIN Edge 1030 Plus

大画面&タッチパネルでサクサク動くハイエンド中のハイエンド

GARMIN Edge 1030 Plus Photo: Shusaku MATSUO

 GPSサイクルコンピューターの定番ブランド・ガーミンのGPSサイクルコンピューターのハイエンドモデル・エッジ1030のアップデートモデルとなる「GARMIN Edge 1030 Plus」。内蔵バッテリーの強化でバッテリーの持ち時間が最大24時間に延長され、ガーミンのGPSサイクルコンピューターとしては最長の稼働時間を実現しています。

 旧モデルでもタッチスクリーンでサクサク操作できる操作性の高さには定評がありましたが、このモデルではCPUの高性能化によってよりストレスの少ない操作性を実現しています。

 トレーニング機能やナビゲーション機能も新機能が追加されており、機能面では他のモデルを寄せ付けないほどの充実ぶり。ペアリングさせることができるセンサーや製品も、各種心拍センサーやパワーセンサーの他、スマートヘッドライト、後ろからの車の接近を知らせるリアビューレーダー、電動変速Di2、スマートトレーナーなど非常に多いのも特徴です。

 価格は非常に高いですが、それに見合う充実したスペックを誇り、性能面では現在手に入れられる最高のGPSサイクルコンピューターと言っても過言ではないでしょう。

浅野真則(あさの・まさのり)

自転車ライターとして活動する傍ら、Jエリートツアーやホビーレースに参戦したりロングライドを楽しんだりする根っからの自転車好き。楕円チェーンリングやビッグプーリーなど気になったものは試さずにいられないタイプ。試してみたいアイテムや自転車は多いが、身体がひとつしかないのが悩み。

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