シマノGRXがトレンドを加速万能なスペックは自転車界のSUV キャンプにも通勤にもマッチするグラベルロードの魅力

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 オンロード、砂利道などの未舗装路をどちらも楽しめる新しいカテゴリーとして「グラベルロードバイク」(以下グラベルロード)が人気を博している。グラベル向けコンポーネントのシマノGRXも登場してその流れは加速した。平日、休日問わずに活用できるグラベルロードを用いたライフスタイルを、モデルの山下晃和さんが紹介する。

日のキャンプに、平日の通勤にも活躍! 自転車のSUV「グラベルロード」活用法 Photo: Shusaku MATSUO

都心の障害物をかわすスマートさが魅力

 グラベルロードというジャンルが一般的なホビーサイクリストに認知されてきた。「未舗装の砂利道を走れるバイクらしい」。そんなぼんやりとしたイメージはあるものの、具体的な用途をズバリ答えられるサイクリストはまだ少数派なはずだ。

 まずはグラベルロードの特徴から説明しよう。車体は砂利道を走行することが前提条件であり、フレームやコンポーネントはタフな設計となっているバイクがほとんどである。衝撃にも耐えうる堅牢なフレームに、過酷なコンディションでも安定した制動力を生むディスクブレーキが装着された車体も多い。車で例えるとSUVカテゴリーと説明すればしっくりくるだろう。

グラベルバイク向けコンポーネント「シマノGRX」 ©SHIMANO

 純ロードバイクともシクロクロス車とも異なる用途に合わせて、昨年登場したのがグラベルロード向けコンポーネントのシマノGRXだ。がっちりと握ることができるSTIレバー、最大42C(700Cホイールの場合)のタイヤまで対応するホイール、ワイドなギヤレシオを実現した変速機やスプロケットなど、砂利道の走行に最適な設計で乗り手をサポートする。

 グラベルライド向けの設計は、ロードバイクと比較にならないほどの拡張性がある。太いタイヤを装着することを意識したフレームは、泥除けフェンダーを難なく取り付けできるクリアランスを確保。高い強度のフレームはキャリアを搭載してもビクともしない。これらの特徴を生かしたカスタマイズを行うと、自転車通勤をはじめとするアーバンライドにもベストマッチする。山下さんの愛車とともにスタイルの一例を紹介しよう。

自転車通勤にもマッチする機能が詰め込まれたグラベルロード。メインコンポーネントをシマノGRXで組んだトンプソン「R9300」 Photo: Shusaku MATSUO

 山下さんはアジアや中南米など世界20カ国以上を自転車で巡った経験を持つバイクツーリングの達人だ。彼の愛車はトンプソンの「R9300」で、“遊べるバイク”をコンセプトに開発されたグラベルロードだ。コンポーネントはシマノGRX「RX810」系一式を選択しており、すぐにでもグラベルを走れる仕様となっている。

 しかし、スーツ姿の山下さんは「かっちりしたビジネススタイルでも乗りやすく、街にも溶け込んで走れますよ!」と太鼓判を押す。

幅広いハンドルとSTIレバーはフォーマルな装いでも動きを邪魔せず快適に Photo: Shusaku MATSUO

 末広がりにセットされた「ST-RX810」のレバーは上半身に余裕を持たせ、ジャケットを着ていても肩回りの動きを阻害しない。前後に取り付けられた泥除けフェンダーが水ハネを防ぎ、スーツを汚すこともない。35Cのセミブロックタイヤは滑りやすいグレーチングや段差で抜群の安定感を発揮するうえ、リム打ちパンクなどのトラブルにも強い。都会にも意外と多く出現する障害物も難なくこなす。山下さんはスマートに、そしてスピーディに都心の自転車ナビレーンを駆け抜けた。

外側に末広がりな形状となっているフレアハンドルとシマノGRXのSTIレバー Photo: Shusaku MATSUO
ディスクブレーキが生むクリアランスへ、泥ハネを防ぐフェンダーを装着 Photo: Shusaku MATSUO

 「いま着ているスーツはストレッチ性と通気性が高いジャージのような素材を使っている私物です。自転車だけでなく、ウェアやアクセサリーの進化も目覚ましいと感じています。快適な通勤を後押ししてくれますね」と山下さんは絶賛。自転車通勤が流行になる理由の一つに、サイクリストを取り巻く環境が向上していることを挙げていた。

自転車通勤にもヘルメットは欠かせない。アーバンライドに自然と馴染むレイザー「コンパクトAF」 Photo: Shusaku MATSUO
優れたストレッチ性、通気性を持つスーツも登場 Photo: Shusaku MATSUO

タフさが際立つキャンプスタイル

 休日に山下さんは、都心からも自転車で移動できる距離の川辺へとやってきた。愛車のキャリアにバスケットを装着し、デイキャンプ道具を搭載したラフな休日スタイルだ。持参したのは折り畳み式のテーブル、座椅子、コーヒーミルにドリッパー、そしてバーナーである。アウトドア用品も日々進化しており、自転車のキャリアにもすっぽり入るほどコンパクトかつ機能的となっている。

休日のデイキャンプスタイル。道具をバイクに搭載して郊外へ Photo: Shusaku MATSUO

 キャンプをするにあたり、ロケーション選びはとても重要である。山下さんは舗装路、グラベルを分け隔たり無く走り、理想のキャンプ地を探しまわった。草地やぬかるんだ土の上でもグラベルロードのコントロール性能は頼もしく、荷物を積載していてもぐいぐいと進んでいく。

サドルに跨ったまま上るのを躊躇させる急坂でも行けてしまうギヤ比が魅力 Photo: Shusaku MATSUO
未舗装の土の上でも抜群のコントロール性を持つシマノGRX搭載のグラベルロード Photo: Shusaku MATSUO
堅牢なフレームとコンポーネントで組まれた車体は、道なき道をぐんぐんと進む Photo: Shusaku MATSUO

 途中、急こう配の坂が目の前に現れたが、山下さんはフロント40Tにリア11-42Tというワイドレシオなギヤ比をフル活用して一気に坂を駆け上った。下り坂ではディスクブレーキの安定した制動力を頼りに、危なげなくクリアしていく。障害物を越えるたびに山下さんの顔には笑顔がこぼれた。

キャリアに取り付けたバスケットに詰め込んだデイキャンプセット Photo: Shusaku MATSUO
座椅子やテーブル、コーヒーミルやシングルバーナーを持参した Photo: Shusaku MATSUO
川辺のベストポジションを確保してセッティング開始 Photo: Shusaku MATSUO

 走りまわった末にようやく見つけたキャンプ地は、小川が流れる隠れ家的なスポット。山下さんは転がる石をスタンド代わりにバイクを立てかけ、手慣れた様子でコーヒー豆を挽いた。「これ以上の贅沢はないですね」と、愛車を眺めつつフレンチプレスで淹れたコーヒーを楽しんでいた。

 「グラベルロード」という名称となったこのカテゴリーだが、使用用途はグラベル走行に限ったわけではない。自転車通勤やキャンプだけでなく、日本縦断のような長距離のツーリングにも最適だろう。無限の可能性を持つグラベルロードで、あなたにぴったりの遊び方へチャレンジしてみよう。

「これ以上の贅沢はない」とコーヒーを楽しむ山下晃和さん Photo: Shusaku MATSUO

(提供:シマノセールス)

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