ホームレースで新ポーズ勝利ブリッツェン小野寺玲が宇都宮クリテ3連覇 チームは開幕から4戦3勝と絶好調

by 小森信道 / Nobumichi KOMORI
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 国内最高峰のロードレースツアー、Jプロツアーの第4戦「第7回JBCF宇都宮クリテリウム」が8月8日、栃木県宇都宮市の清原工業団地内に設定された公道特設周回コースで開催され、集団ゴールスプリントを制した宇都宮ブリッツェンの小野寺玲が、同レース3連覇となる優勝を飾った。年間ランキングは、個人が増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、チームは宇都宮ブリッツェンがともに首位をキープしている。

新オノデライダーポーズでフィニッシュした小野寺玲が3連覇となる優勝を飾った Photo: Nobumichi KOMORI

Uターン3回の新レイアウト

 7月23日からの群馬サイクルスポーツセンター3連戦で開幕した今年のJプロツアー。それから2週間を経て迎える第2ラウンドは、「じてんしゃのまち」として知られる栃木県宇都宮市での2連戦になる。その初戦となる宇都宮クリテリウムは今年で7回目の開催だ。

この日も無観客での開催。メイン会場に入る際にはマスク着用と体温測定が義務付けられていた Photo: Nobumichi KOMORI
この日は各カテゴリのレースに加え、一般小学4、5、6年生によるJチャレンジホープフルクリテリウムも開催された Photo: Nobumichi KOMORI

 これまで何度かコースに変更が加えられている同レースだが、今年は2022年に開業を予定している次世代型路面電車(LRT)の工事に、昨年まで使用していたコースの一部が含まれていることもあって、大幅な変更が加えられることになった。昨年までのコの字型のレイアウトから変更が加えられたコースは、1周2.2kmのT字型のレイアウト。180度コーナーを3つと90度コーナーが2つあるためストップ&ゴーの回数が多く、集団がタテに伸び縮みすることで集団後方にいると脚が削られるコースになった。

ランキング上位選手を先頭に選手たちが整列する Photo: Nobumichi KOMORI

5人の逃げが先行

 レースは正式スタート直後から激しいアタック合戦に。スプリンターを抱えないチーム勢が積極的にアタックを仕掛けていくが、エーススプリンターを抱える宇都宮ブリッツェン、マトリックスパワータグ、愛三工業レーシングチーム、そして今レースが今季初戦となるチーム ブリヂストンサイクリングなどが逐一チェックに入り、決定的な逃げが形成されない展開が続いた。

激しいアタック合戦で序盤から集団がタテに伸びる Photo: Nobumichi KOMORI

 それでも、レース中盤になると、山本大喜(キナンサイクリングチーム)、小森亮平(マトリックスパワータグ)、小石祐馬(チームUKYO)、門田祐輔(ヒンカピー・リオモ・ベルマーレ レーシングチーム)、中村龍吉(群馬グリフィンレーシングチーム)という5人の逃げ集団が形成され、メイン集団がこれを容認したことでレースは一旦落ち着きを見せた。

レース中盤に差し掛かる頃、5人の逃げ集団が形成される Photo: Nobumichi KOMORI
メイン集団は宇都宮ブリッツェンがコントロール Photo: Nobumichi KOMORI

宇都宮ブリッツェンが終盤畳みかけ

 その後しばらくは5人の逃げ集団とメイン集団という展開のまま周回を重ねる状態が続いたが、レースも後半戦に入るとメイン集団も逃げ集団吸収のためにペースアップを開始。それまで集団をコントロールしていた宇都宮ブリッツェンに加え、チーム ブリヂストンサイクリングと愛三工業レーシングチームが選手を出し合って追走を開始したことで、逃げ集団とのタイム差が着々と縮まっていく状況で、レースは最終周を迎えることになった。

レース後半になってもタイム差を保って快調に逃げ続ける逃げ集団 Photo: Nobumichi KOMORI
ゴールスプリントに持ち込みたいチーム ブリヂストンサイクリングと愛三工業レーシングチームもペースアップに加わったメイン集団が逃げ集団とのタイム差を縮める Photo: Nobumichi KOMORI
着実にタイム差を縮めるメイン集団と逃げ集団が折り返しですれ違う Photo: Nobumichi KOMORI
メイン集団がすぐ後方に迫る状態で逃げ集団が最終周に入る Photo: Nobumichi KOMORI

 最終周に入ると、選手の枚数を残す宇都宮ブリッツェンが先頭に立つメイン集団が2つ目の180度コーナーで逃げ集団を吸収。そのまま3つ目の180度コーナーもクリアして最終コーナーへと進入するかと思われた。しかし、このタイミングで吸収された逃げ集団にいた山本大喜が、アタックを仕掛けて先頭でホームストレートへ入った。

 だが宇都宮ブリッツェンは、鈴木龍が山本の動きに反応してその番手につく。そこから発射された小野寺が得意とするロングスプリントで伸びを見せ、それぞれのアシストから発射された岡本隼(愛三工業レーシングチーム)と孫崎大樹(チーム ブリヂストンサイクリング)を抑えてフィニッシュ。一昨年、昨年に続き同レース3連覇となる優勝を飾った。

得意のロングスプリントで伸びを見せた小野寺玲が先頭でフィニッシュする Photo: Nobumichi KOMORI

最終局面で作戦転換

 優勝した小野寺だが、今日はもともと勝利を狙う立場ではなかったという。というのも、宇都宮ブリッツェンのこの日のエースは、今月3日に今季限りでの引退を発表したばかりの大久保陣で、小野寺は最後の発射台の予定だった。しかし、最終局面で大久保が集団に埋れてしまい後ろにいないことを確認すると「他チームの選手に勝利を譲るくらいであれば、自分が勝負にいくしかない」と切り替え、見事に勝利をつかんだ。

左から2位の岡本隼(愛三工業レーシングチーム)、優勝した小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)、3位の孫崎大樹(チーム ブリヂストンサイクリング) Photo: Nobumichi KOMORI

 この日の勝利で、宇都宮ブリッツェンは開幕からの4戦で3勝と波に乗っている。年間チームランキングで2位の愛三工業レーシングチームに1300ポイント以上の差をつけてトップに立つほか、個人ランキングでも増田が1位、小野寺が2位とワン・ツーの状態。このまま波に乗った状態で勝利を重ねていくのか、ライバルチーム勢が待ったをかけるのか。今後の争いから目が離せない。

 次戦、第5戦は翌9日に、同市の宇都宮市森林公園と鶴カントリー倶楽部周辺特設コースで「第4回JBCF宇都宮ロードレース」が行われる。

中間スプリント賞は横塚浩平(チームUKYO)、小森亮平(マトリックスパワータグ)、山本大喜(キナンサイクリングチーム)の3人が獲得 Photo: Nobumichi KOMORI
プロリーダージャージは増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、ネクストリーダージャージは織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)がともにキープしている Photo: Nobumichi KOMORI

宇都宮クリテリウム結果

1 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) 1時間9分37秒
2 岡本隼(愛三工業レーシングチーム) +0秒
3 孫崎大樹(チームブリヂストンサイクリング)
4 門田祐輔(ヒンカピー・リオモ・ベルマーレ)
5 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) +1秒
6 鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)
7 山本大喜(キナンサイクリングチーム)
8 中島康晴(キナンサイクリングチーム)
9 今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)
10 大前翔(愛三工業レーシングチーム) +4秒

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