ツール・ド・ランカウイ2013 第6ステージスコールの中でアタック! レーゼルがうれしいプロ初勝利 総合首位はNIPPO・デローザのアレドンドが堅守

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第6ステージのコースプロフィール ©Tour de Langkawi第6ステージのコースプロフィール ©Tour de Langkawi

 マレーシアで開かれている「ツール・ド・ランカウイ」は26日、メンタカ〜クアンタンの217.5kmで第6ステージが争われ、レース後半に形成された逃げ集団から最終局面で飛び出したトーマス・レーゼル(オランダ、ブランコプロサイクリング)がプロ初勝利を飾った。総合成績の上位陣に大きな変動はなく、ジュリアン・アレドンド・モレノ(コロンビア、チームNIPPO・デローザ)がリーダージャージを守った。

 

【映像提供:シクロチャンネル】 
 

 前日までに主要な山岳ステージはすべて終わり、レースは再び平坦基調のコースで争われることになった。第6ステージの距離は今大会で最長の217.5km。全体に平坦とはいえ、時折アップダウンを刻み、勝負どころはいくつもある。

イスラム教の女性たちが見守る中を進むプロトンイスラム教の女性たちが見守る中を進むプロトン

 第5ステージで総合リーダーに躍り出たアレドンド・モレノの首位を堅持するため、チームNIPPO・デローザはこの日から一丸となってリーダーを守る戦いに臨む。チームを引っ張るベテラン選手の福島晋一はレース前、「総合成績の上位陣が関わるアタックは徹底的にマークしていく」と語った。

 一方、チームに総合優勝を狙える選手がいなくなった新城幸也(チーム ヨーロッパカー)は、果敢に攻めていきたいと意気込んだ。コンディションは引き続き良好のようだ。今大会序盤にステージ2連勝を果たしたスプリンターのテオ・ボス(オランダ、ブランコプロサイクリング)は、体調不良のためレースを去った。

 スタート後すぐ、主導権を握りたいチームのアタック合戦が始まった。この動きにはヨーロッパの有力チームも加わって激しさを増したが、なかなか決定的な逃げが決まらない。最初の1時間は集団の平均時速が50kmと、スピードレースの様相だ。

マレーシアの大自然の中を進むプロトンマレーシアの大自然の中を進むプロトン
この日も逃げに出た新城幸也。大会を通じて好調をキープしているこの日も逃げに出た新城幸也。大会を通じて好調をキープしている

 アタックが決まったのは80km付近。12人の選手が飛び出しに成功し、新城もその流れにのった。メイン集団はリーダーチームであるチームNIPPO・デローザが牽引。フォルッナート・バリアーニ、福島が先頭交代を繰り返してペースを維持したため、先頭集団との差は1分15秒程度であまり広がらないまま推移した。

 先頭のペースが上がらないのか、メイングループが力を緩めないのか、いっこうにレースは落ち着かない。

 100km付近でしびれを切らした新城が、先頭グループから1人で飛び出した。協調を求めたが、なかなかその誘いにのる選手はいない。後続を気にしながら40kmあまり独走する形となったが、結局1人で残り距離を逃げ切ることは難しいと判断し、後続の集団へと戻っていった。

 途中、雨が降ったり止んだりする空模様。気まぐれな天気のようにレース運びも不安定だ。先頭集団は133km付近でメイングループにつかまり、集団は1つに。再びアタックが繰り返され、スピードが一向に落ちない。

トレインの先頭を牽引するチームNIPPO・デローザの福島晋一トレインの先頭を牽引するチームNIPPO・デローザの福島晋一
激しい雨の中、水を滴らせながら走る総合リーダーのアレドンド・モレノ(チームNIPPO・デローザ)激しい雨の中、水を滴らせながら走る総合リーダーのアレドンド・モレノ(チームNIPPO・デローザ)

 そんな中、残り50kmを切ったところで16人の決定的な逃げが決まった。この先頭集団にはスティール・ヴォンフォフ(ガーミン・シャープ)、ウェズリー・サルツバーガー(オリカグリーンエッジ)、トーマス・レーゼル、ピエール・ローラン(チーム ヨーロッパカー)といった強力な顔ぶれがそろう。日本勢からは佐野淳哉(ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア)と中島康晴(愛三工業レーシングチーム)が食らいつき、次の展開に備える。

 追うチームNIPPO・デローザは、チーム総合首位のMTNキュベカと協調して集団を引っ張り、先頭との差を必死で縮めていく。

 選手達の激しい動きの中、強烈なスコールが降り始めた。

豪雨の中、レースは進む豪雨の中、レースは進む

 5m先も見えない激しい雨足の中、最終局面、残り4キロを切って仕掛けたのはトーマス・レーゼル。このアタックが決定的なものとなり、1人先頭でゴールラインを駆け抜けた。プロ6年目のうれしい初勝利を、マレーシアのスコールの中で掴んだ。

トーマス・レーゼル(ブランコプロサイクリング)トーマス・レーゼル(ブランコプロサイクリング)
プロ初勝利を挙げたトーマス・レーゼル(ブランコプロサイクリング)プロ初勝利を挙げたトーマス・レーゼル(ブランコプロサイクリング)
チームNIPPO・デローザのトレインの先頭を牽引する鹿屋体育大学の徳田鍛造 。最後は集団の速さについていけず、脱落してしまったチームNIPPO・デローザのトレインの先頭を牽引する鹿屋体育大学の徳田鍛造 。最後は集団の速さについていけず、脱落してしまった

 総合成績争いの大勢は変わらず。チームNIPPO・デローザはバリアーニ、福島、マウロ・アベル・リケーゼらの活躍でアレドンド・モレノのリーダーを守ったが、チーム初加入の徳田鍛造、石橋学の鹿屋体育大学コンビは、集団のスピードについていけず、トップから13分29秒遅れという結果に終わった。
 
(取材・シクロチャンネル 写真・砂田弓弦)

 

第6ステージ結果
1 トーマス・レーゼル(オランダ、ブランコプロサイクリング) 4時間33分42秒
2 ジュン・ジミン(韓国、KSPO) +27秒
3 ミハウ・ゴワシュ(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +35秒
4 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニジョカットリ)
5 トラヴィス・メイヤー(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
6 アンドレア・グアルディーニ (イタリア、アスタナ プロチーム) +40秒
7 アラン・デイヴィス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
8 ジェイコブ・キーオ(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
9 サレハ・モハドハリフ(マレーシア、トレンガヌ・サイクリングチーム)
10 アヌア・マナン (マレーシア、シナジー・バク サイクリング)

12 西谷泰治 (愛三工業レーシングチーム)
14 盛一大 (愛三工業レーシングチーム)
16 福田真平 (愛三工業レーシングチーム)
28 新城幸也 (チーム ヨーロッパカー) +46秒
48 伊藤雅和 (愛三工業レーシングチーム)
56 佐野淳哉 (ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア)
70 中島康晴 (愛三工業レーシングチーム)
111 綾部勇成 (愛三工業レーシングチーム) +1分25秒
123 福島晋一 (チームNIPPO・デローザ) +3分39秒
125 徳田鍛造 (チームNIPPO・デローザ) +13分29秒
126 石橋学 (チームNIPPO・デローザ)

個人総合成績
1 ジュリアン・アレドンド・モレノ (コロンビア、チームNIPPO・デローザ)  17時間43分20秒
2 ピーター・ウェーニング (オランダ、オリカ グリーンエッジ) +1分16秒
3 セルジョ・バルディリャ (スペイン、MTNキュベカ) +2分10秒
4 ピーター・ステティナ (アメリカ、ガーミン・シャープ) +2分32秒
5 ワン・メイエン (中国、ハンシャンサイクリングチーム) +2分40秒
6 ネイサン・ハース (オーストラリア、ガーミン・シャープ) +2分48秒
7 フォルッナート・バリアーニ (イタリア、チームNIPPO・デローザ) +2分49秒
8 ジョン・エブセン (デンマーク、シナジー・バク サイクリング) +2分55秒
9 ツガブ・グルメイ (エチオピア、MTNキュベカ) +2分58秒
10 アミール・コラドザグ (イラン、タブリーズ・ペトロケミカル チーム)

26 新城幸也 (チーム ヨーロッパカー) +11分09秒
42 伊藤雅和 (愛三工業レーシングチーム) +16分16秒
49 中島康晴 (愛三工業レーシングチーム) +18分34秒
64 西谷泰治 (愛三工業レーシングチーム) +25分56秒
75 福島晋一 (チームNIPPO・デローザ) +35分26秒
86 佐野淳哉 (ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア) +38分14秒
88 石橋学 (チームNIPPO・デローザ) +38分56秒
114 盛一大 (愛三工業レーシングチーム)+49分20秒
115 福田真平 (愛三工業レーシングチーム)
124 徳田鍛造 (チームNIPPO・デローザ) +51分34秒
126 綾部勇成 (愛三工業レーシングチーム) +53分42秒

ポイント賞
アンドレア・グアルディーニ (イタリア、アスタナ プロチーム)

山岳賞
ワン・メイエン (中国、ハンシャンサイクリングチーム)

アジア・ライダー総合成績
ワン・メイエン (中国、ハンシャンサイクリングチーム)

チーム総合成績
MTNキュベカ

 

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