ようこそキャンプツーリングの世界へ①ロードバイクでOK 自転車旅×キャンプの魅力、存分語らせてくれ

by 大城実結 / Miyu OSHIRO
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 〜本記事は「まだキャンプ旅をしたことのないロードユーザーをキャンプツーリング(バイクパッキング旅)に引きずり込んでやる」という野望のもとお送りするシリーズの第一弾である〜

ロケット打ち上げを見に種子島でキャンプツーリング Photo: Miyu OSHIRO

 時代は自転車×キャンプに照準を定めた—と、筆者は思う。

 自転車という趣味自体、抜け出しにくく奥深い“沼”のようなものだが、自転車とキャンプを組み合わせた旅は、あらもう大変。その深さと抜け出しにくさはマリアナ海溝レベルと言っても過言ではない。

 最近ではバイクパッキングという遊び方も広く定着をしはじめ、グラベルバイクという最高の相棒も登場し、今や自転車キャンプ旅はサイクロンジェット式掃除機顔負けの吸引力で人々の趣味の時間を吸い込んでいるようだ。いいぞ、もっと吸い込んじゃえ。

貧乏学生には”キャンプ”という選択肢しかなかった

 学生時代からスポーツバイクを乗り始め、気づけば知らぬ土地を求め自転車で旅するようになっていた。しかし、旅をするにも金がかかる。地方国立大学の学生で、時給700円台のバイトに勤しんでいた筆者にとっては1泊の宿代も惜しい。しかしどうしても長期間旅に出たい。すべての希望を叶えるために選ばざるを得なかったのが、自転車キャンプだったのだ。

 「きゃあ嬉しい、ステキ〜♡」というような出会いではなくて、「しょうがない…やはり外で寝るしか…」という選択肢だったということは、ここで明らかにしておきたい。

 だが、いつしか自転車キャンプ常習犯となり、しまいには「外成分が足りない」と叫んだ挙句、近所でハンモックを張り始めるまで堕ちて…もとい、夢中になってしまったのだった。

ロードバイクでキャンプ、やってみちゃう?

 「キャンプツーリングしてみたいけど…ロードバイクしかないんだよね」

 おお、その言葉を待っておりました。いらっしゃい、自転車キャンプの世界へ。ここで叫びたいのが「ロードバイクでもキャンプツーリングは十二分に楽しめるぞ!」ということ。

 「○○じゃないとできないよ〜」ということを耳にしても、強気に放っておけばよろしい。筆者はバリバリのロードバイクで1週間以上旅をしていた。何事も“成せばなる”のだ。

 今回は初めてのキャンプツーリングの虎の巻をご紹介する。もちろん筆者の持論なので、あくまでも参考に。

①まずは手軽に「自走で1泊2日」

 最初は自宅より自走で、1泊2日の旅がおすすめ。キャンプ道具を抱えての輪行は骨が折れるのはもちろんだが、なにより自走範囲内でキャンプをなんて日常と非日常の狭間みたいで夢があるじゃないか…。

 また思いもよらぬアクシデントが起きたとしても、自走で行ける範囲であればリカバリーできる可能性が高い。

②季節は夏がいい

 初めての旅におすすめの季節は夏だ。昼間は暑く、夜も虫が多いのがネックだが、衣服やシュラフなど薄手になるため荷物が軽くなるのが最大の魅力だろう。雨に降られたとしてもすぐに乾いてくれるため、強気に旅が進められる。

 …と、もろもろ理由付けをしたが、入道雲を眺めながら思い切り自転車を漕ぎ、キャンプをする—それ以上の贅沢があるだろうか、という個人的嗜好が明らかに強い。

③目的はなんでもOK!風呂と食糧だけ確保を

 目的地にはキャンプ場を設定するのが定説だが、走りたい道や行ってみたいエリアをメインに旅程を組むのも手。

 キャンプ場の近隣に絶対ほしいのが、温泉やスーパー銭湯だ。ツーリング、設営を完了させ、疲れ切った体を風呂に投げ出した瞬間…あれは中毒になってしまう。

筆者イチオシは棒ラーメン!安い・旨い・アレンジ無限大 Photo: Miyu OSHIRO

 またキャンプ場の近くにスーパーやコンビニがあるか事前に確認すると、食糧計画も立てやすくなる。

④ロードバイクユーザーはフレームバッグを最大活用!

 どこまでも増やすことができるし、減らすこともできるのが自転車キャンプギア。何を持っていくか、どういうものを選ぶか試行錯誤すること自体が楽しく、筆者も毎回笑顔でうんうん唸っている。

サドルバッグの中に、ぬか床(手前タッパー)を入れて移動したこともあった Photo: Miyu OSHIRO

 上記の条件で、筆者が1泊2日の旅をするときに持参するアイテムは下記の通りだ。

・20〜30Lの大型サドルバッグ
・ハンモック(エアーマットでも可)
・タープ
・シュラフ
・バーナー&コッヘル
・1日分の着替え&タオル
・最低限の工具

 「え、これだけ?」と思うかもしれないが、近場でのキャンツーならばこの程度でOKだと思う。

 ここでのポイントは大型のサドルバッグ。バイクパッキングの隆盛にも一役買った大型サドルバックは、キャリア用のダボ穴を必要としないことが最大のポイントだ。オーソドックスなパニアスタイルができないとされているロードバイクでも、サドルバッグやフロントバッグなど、フレームに巻きつけ固定するバッグを活用することで、大容量の荷物を運搬できるようになるのだ。

ようこそ、自転車キャンプ旅の世界へ

 旅へ出る理由なんてなんでもいい。

 実は筆者が旅へ出た理由のひとつに「速く走ることに疲れてしまった」というものがあった。学生時代、自転車レースを少しだけかじっていたものの、全く速くなれず自転車自体が嫌いになりそうな時期があったのだ。

名もなき道で一枚。果てしないなあと呟いても、旅ならなんだか気分がよいのだ Photo: Miyu OSHIRO

 そんなときに、何も考えずふらりと跨った自転車が導いてくれたのが旅という世界。見える世界すべてが優しく見え、旅から戻ってはじめにサイコンを取り外した。

 自分が楽しいと思えば、誰がなんと言おうとそれはれっきとした「楽しみ」でいいのだ。

 自転車キャンプ旅はいつでも万人をやさしく受け入れてくれる。生きていれば悩ましいことが山積するが、まあ置いておいて、ふらりと旅へ出てみよう。

 ブラックバーンのサドルバッグ「OUTPOST SEAT PACK&DRY BAG」。各メーカーから多種多様なサドルバックがリリースされるなか、身長163cmと、小柄な筆者でも大容量を安心して運べるバッグだ。シートパックとドライバッグを組み合わせて使用するタイプで、ガッチリとバイクに固定できるシートパックは心強い。ドライバッグは防水加工されており、荷物を出し入れする際にも大変便利。値段も良心的な秀品のひとつ。(筆者)

大城 実結(おおしろ みゆう)

自転車や農業について執筆するフリーライター。旅やキャンプ、離島、風呂をこよなく愛する。念願のツーリングバイクがやってくることとなり舞い上がっている
Twitter:@moshiroa1
 

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