ツール・ド・ランカウイ2013 第5ステージ超級山岳決戦でNIPPO・デローザのアレドンドが本領発揮 ステージ優勝と総合リーダーを手中に収める

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第5ステージのコースプロフィール ©Tour de Langkawi第5ステージのコースプロフィール ©Tour de Langkawi

 マレーシアで開かれている「ツール・ド・ランカウイ」は25日、シャーアラム〜ゲンティンハイランドの110.3kmで第5ステージが争われた。この日は後半の40kmで標高1679mまで一気に駆け上がる超級山岳ステージの山頂ゴールで、各チームのヒルクライマーたちが死闘を展開。頂上が近づくにつれて雨足が強まる厳しいコンディションの中、チームNIPPO・デローザのジュリアン・アレドンド・モレノ(コロンビア)が、2位以下を引き離して勝利をもぎ取った。アレドンドは個人総合と山岳賞のジャージ奪取にも成功。翌日の第6ステージ以降の後半戦は、アレドンドを擁するチームNIPPO・デローザを中心に総合優勝争いが展開されることとなった。

最後はウェーニングを突き放したアレドンドが、独走でステージを制した最後はウェーニングを突き放したアレドンドが、独走でステージを制した

 ツール・ド・ランカウイの“クイーンステージ”(最大の勝負所となるステージ)、ゲンティンハイランド。特に残り20kmから一気に勾配がきつくなる過酷なコースだけに、ここで先行すれば総合優勝に向けてライバルたちに大きなアドバンテージを築く事もできる。緊迫した空気が漂う中、午前10時、厚い曇り空のもとでスタートが切られた。
 

【映像提供:シクロチャンネル】 
 

熱帯の森を横目に進むメーン集団。黄色いリーダージャージのジャージのワンが集団の真ん中に付ける熱帯の森を横目に進むメーン集団。黄色いリーダージャージのジャージのワンが集団の真ん中に付ける
沿道の生徒たちから熱烈な応援を受けて進むメーン集団。ハンシャン勢がコントロール沿道の生徒たちから熱烈な応援を受けて進むメーン集団。ハンシャン勢がコントロール

 各チームの激しいアタック合戦の末、飛び出しに成功したのはトラヴィス・メイヤー(オリカ・グリーンエッジ)。単独の逃げとなりその差をどんどん広げ、一時はメイン集団と9分以上の差を広げた。

 メイン集団は、この日まで総合リーダーにのワン・メイエンを擁するハンシャンサイクリングチームに加え、チーム ヨーロッパカーなども先頭を引いてペースをコントロールした。ヨーロッパカーのエース、ピエール・ローランは、ツール・ド・フランスの山岳ステージを制したこともある強豪。この日のスタート前には「ステージ優勝を狙い、総合争いに加わりたい」と意気込みを語っていた。またチームメイトの新城幸也も「完璧にアシストしてピエールを勝たせる」と気合い十分でレースに臨んでいた。

 ゲンティンの山並みが近づくにつれて、逃げるメイヤーとのタイム差は徐々に縮まっていく。そして勝負の分かれ目である残り20km付近で集団のスピードが上がり、先頭は吸収され、徐々に人数が絞られていった。

 残り10キロ付近では、その数17人。その中には、2011年にこの大会を制し世界へと羽ばたいたヨナタン・モンサルベ(ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア)、ツアー・オブ・ジャパンでも活躍したクライマーのジュリアン・アレドンド・モレノ、2011年のジャパンカップを制したネイサン・ハース(ガーミン・シャープ)ら強豪達がしのぎを削る。ピエール・ローランと、そのアシストをする新城も残って最後の勝負へ。

エースのピエール・ローランを牽引する新城幸也エースのピエール・ローランを牽引する新城幸也
ゲンティンハイランドの山場は、ウェーニングとアレドンドの一騎打ちとなったゲンティンハイランドの山場は、ウェーニングとアレドンドの一騎打ちとなった

 残り5キロ、仕掛けたのはフォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO・デローザ)。ジロ・デ・イタリアの山岳ステージを制したこともあるベテランクライマーが、チームメイトのアレドンドを勝たせるために激しい揺さぶりをかける。頂上ゴール付近では霧、そして激しい雨がふりはじめる。

 そんな中、水しぶきを上げて一気に駆け上がってきたのはアレドンド。未完の大器と言われる24歳のコロンビア人クライマーは、その実力を遺憾なく発揮し、プロチームの強豪達を振り切って、見事ゲンティンハイランドの“壁”を制した。

上りの強さを発揮して総合トップに立ったアレドンド上りの強さを発揮して総合トップに立ったアレドンド

 2位に入ったピーター・ウェーニングも、アレドンドの登坂力には脱帽していた。翌日の第6ステージからはリーダーチームとなるNIPPO・デローザ。徳田鍛造、石橋学の鹿屋体育大学コンビにも、アレドンドの個人総合首位をキープしなくてはならない重責がかかる。

 このステージで優勝候補に挙げられていたピエール・ローランはふるわず、14位でフィニッシュ。終盤まで先頭に食らいついていたた新城は、翌日からのステージを考慮して最後は力を温存し、26位でゴールした。新城は「チームでの総合狙いの可能性が薄くなったので、明日からはスプリント、そして逃げ切りでのステージ優勝を視野にいれてアグレッシブに攻めていく」と語った。

 

第5ステージ結果
1 ジュリアン・アレドンド・モレノ (コロンビア、チームNIPPO・デローザ)  3時間11分41秒
2 ピーター・ウェーニング (オランダ、オリカ グリーンエッジ) +26秒
3 ビクトル・ニノ (コロンビア、RTSレーシングチーム) +44秒
4 セルジョ・バルディリャ (スペイン、MTNキュベカ) +1分05秒
5 ピーター・ステティナ (アメリカ、ガーミン・シャープ) +1分28秒
6 アミール・コラドザグ (イラン、タブリーズ・ペトロケミカル チーム) +1分40秒
7 ツガブ・グルメイ (エチオピア、MTNキュベカ) +1分43秒
8 フォルッナート・バリアーニ (イタリア、チームNIPPO・デローザ) +1分47秒
9 ジョン・エブセン (デンマーク、シナジー・バク サイクリング) +1分50秒
10 ネイサン・ハース (オーストラリア、ガーミン・シャープ) +1分58秒

26 新城幸也 (チーム ヨーロッパカー) +7分06秒
45 伊藤雅和 (愛三工業レーシングチーム) +10分53秒
55 中島康晴 (愛三工業レーシングチーム) +13分11秒
59 石橋学 (チームNIPPO・デローザ) +15分06秒
69 徳田鍛造 (チームNIPPO・デローザ) +18分04秒
72 西谷泰治 (愛三工業レーシングチーム) +18分28秒
83 福島晋一 (チームNIPPO・デローザ) +22分54秒
110 佐野淳哉 (ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア) +27分07秒
116 盛一大 (愛三工業レーシングチーム) +28分39秒
117 綾部勇成 (愛三工業レーシングチーム)
118 福田真平 (愛三工業レーシングチーム)

個人総合成績
1 ジュリアン・アレドンド・モレノ (コロンビア、チームNIPPO・デローザ)  17時間43分20秒
2 ピーター・ウェーニング (オランダ、オリカ グリーンエッジ) +1分22秒
3 セルジョ・バルディリャ (スペイン、MTNキュベカ) +2分10秒
4 ピーター・ステティナ (アメリカ、ガーミン・シャープ) +2分33秒
5 ワン・メイエン (中国、ハンシャンサイクリングチーム) +2分40秒
6 ツガブ・グルメイ (エチオピア、MTNキュベカ) +2分45秒
7 アミール・コラドザグ (イラン、タブリーズ・ペトロケミカル チーム)
8 フォルッナート・バリアーニ (イタリア、チームNIPPO・デローザ) +2分49秒
9 ネイサン・ハース (オーストラリア、ガーミン・シャープ) +2分54秒
10 ジョン・エブセン (デンマーク、シナジー・バク サイクリング) +2分55秒

27 新城幸也 (チーム ヨーロッパカー) +11分09秒
42 伊藤雅和 (愛三工業レーシングチーム) +16分16秒
49 中島康晴 (愛三工業レーシングチーム) +18分34秒
66 西谷泰治 (愛三工業レーシングチーム) +26分02秒
67 石橋学 (チームNIPPO・デローザ) +26分13秒
75 福島晋一 (チームNIPPO・デローザ) +32分33秒
89 佐野淳哉 (ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア) +38分14秒
91 徳田鍛造 (チームNIPPO・デローザ) +38分51秒
119 盛一大 (愛三工業レーシングチーム)+49分26秒
121 福田真平 (愛三工業レーシングチーム)
130 綾部勇成 (愛三工業レーシングチーム) +53分03秒

ポイント賞
アンドレア・グアルディーニ (イタリア、アスタナ プロチーム)

山岳賞
ジュリアン・アレドンド・モレノ (コロンビア、チームNIPPO・デローザ)

アジア・ライダー総合成績
アミール・コラドザグ (イラン、タブリーズ・ペトロケミカル チーム)

チーム総合成績
MTNキュベカ

 
(取材・シクロチャンネル 写真・砂田弓弦)
 

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