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おすすめな汎用工具と使い方ロードバイクの自宅整備のススメ プロショップで使われる作業スタンド、グローブ、エプロン紹介も

by 村田悟志 / Satoshi MURATA
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 「ロードバイクをメンテナンスしたいけど、何を用意したらいいのだろう」という疑問を抱くビギナーも多いはず。そこで、今回からプロショップで豊富な経験を持つメカニックの村田悟志さんが持っておきたい工具やアクセサリーの種類、その使い方を解説。今回は基本的な工具の知識と、揃えておきたい整備用グローブ、エプロン、作業用スタンドについても紹介します。正しく用途や使い方を理解して、愛車のメンテナンスを楽しみましょう!

ラモーン村田が工具の種類と基本的な使い方を解説! Photo: Shusaku MATSUO

 2020年前半は新型コロナウイルスによって外出が制限され、練習には行けない、レースは中止、各種イベントも自粛と。皆さん、楽しみにしていた事が軒並みできなくてストレスが溜まったと思います。

 最近になってようやく、外出自粛が段階的に解除されてきたわけですが…もしも愛車が「自粛期間中ずーっとローラー台に固定しっぱなしで使っていた、いつも汗だく」とか、「乗れないから半年近く動かしていない、なんか動き渋い」なんて状態なら要注意! とてもまずい状況です。

再始動の前に整備しようぜ!

 できれば梅雨が明けたら完調の愛車で気持ち良く走りたいですよね。しかし、外でのライドはとても楽しい反面、車体や部品にかかる負荷はローラー台とは比べようもなく大きいため「家の中では問題無く動いていたのに、外へ出た途端トラブルが起きる」なんてことも珍しくありません。走行中のトラブルはとてもリスクが高いので、しっかり整備してから再始動するのがオススメです。

ロードバイクの性能を発揮するためには定期メンテが必須

 ベストなのは当然プロショップでの整備なのですが、ご自身でも簡単な整備ができたら更に良いですよね。愛車の状態をある程度でも把握できていれば、ショップでの整備もスムーズかつ効率的に進みますので、結果的にコスト削減にもなります。

専門工具を使っての技術が必要な整備はプロショップにお任せが一番! Photo: Shusaku MATSUO

 出先でのトラブルは突発的に起こるモノですが、バイクへの理解を深めればある程度自分で対応できる様になりますし、それによって身体もお財布もリスクを減らせます。ロングライドなどにもチャレンジし易くなるし、良いことばかりですね。

 整備のやり方は、自転車屋さんや、メーカーが公開するハウツー動画、雑誌や整備指南書等を見てください。また、携帯工具や専用工具などは、自転車屋さんで相談しながら自分とバイクにあったモノを用意してもらうのが良いでしょう。

数ある工具のなかには一般的な汎用品も数多くある Photo: Shusaku MATSUO

 というわけで、この機会に自宅整備をオススメ。なのですが、時期的にもどうせ色んな雑誌とかが、正統派メカニックの皆様を介して整備企画をやるだろうと思いまして。このコーナーでは、整備に必要な汎用工具の紹介をメインに、それらの使用例や、超基本的な使い方などを、数回に分けてボチボチ紹介していこうと思います。そう、整備とは言いましたが、実際は工具の紹介コーナーです。

自宅整備で最初に揃えたい、質の良い汎用工具

 とりあえず欲しいのは以下の工具ですかね。

・六角レンチ
・ドライバー
・ニッパー
・ラジオペンチ(プライヤー類)
・ヤスリ
・その他小物など

 「最初に用意する必要がある」ということは「使用頻度が高い」という事。そのため、使用頻度の高い汎用工具こそ品質の良いブランドのモノを揃えておきたいトコロ。

 というのも、基本的に工具の価格は耐久性と精度の高さにほぼ比例します。対してロードバイクとその部品は、主に軽量化のため小さく・薄く・脆いモノが多くとても繊細です。

自転車整備に最も用いられる六角レンチ Photo: Shusaku MATSUO

 「整備作業で逆に部品を壊してしまった」なんて本末転倒ですので、お値段が少し高くても実績のあるブランドの工具を用意した方が断然安心です。自宅整備でも「良い工具を用意する事それ自体が、確実で安全な作業のための最初のステップ」だと思ってください。

 有名ブランドの汎用工具は、ほとんどがサイズ毎に単体販売していますので、ピンポイントに必要な工具を揃えていけばOK。当然、すぐに壊れるような物ではないので、自転車以外にも長期間、多用途に使えます。アクティブな趣味人の皆さんなら買って損はしないでしょう。

 なにより、名のあるメーカー品はブランディングのため「見栄えも性能の一部」と考えて作っていますから、どれも個性的でカッコイイ!

…収集にハマるとキリが無いので、気をつけましょう。

おさらいしよう工具の使い方

 なんとなく使っている工具ですが、説明書は付いていなくても正しい使い方があります。工具メーカー等のホームページに載っている場合が多いのですが、工具名から検索して調べる人はほとんどいませんよね、面倒だし。

 しかし、この正しい使い方がとても重要です。工具は基本的に頑丈なので、整備で失敗して壊れるのはだいたい自転車側、フレームや部品です。ロードバイクの部品は単体コストが高く、補修部品も手に入れにくい場合が多いため、「凡ミスでも失敗時のリスクが大きい」というのを忘れずに。基本を押さえた整備で、上手くリスクを回避しましょう。

 「俺は大丈夫」なんて言わずに、たまに基本を見直しましょうよ。慣れてくると、だんだん自己流での作業が多くなり、思いかけずに単純な失敗をしてしまいがちです。当たり前の技術は、ちゃんと理由があって当たり前になったのですから、蔑ろにして良いわけはありません。たまにおさらいして、整備の精度をあげましょう。

 てなわけで「工具のはなし」を数回やります。あんまりマニアックにならないようにサラッと紹介する予定ですので、暇な時にでも見てみてくださいね。

おすすめのグローブ、エプロン、作業台

 それでは、本格的に工具の話に移る前に、揃えておきたいグローブ、エプロン、作業台を紹介しましょう。整備するときは手や服が汚れたり、最悪の場合怪我をする恐れもあります。環境を万全にしてバイクいじりを楽しみましょう!

 とりあえず1個は持っておきたい整備用グローブですが、オススメはアメリカの「Mechanix Wear」社のオールマイティモデル【オリジナル・グローブ】。それこそアメリカでは軍隊からDIYおじさんまで、皆が当たり前に選ぶ「ハンドプロテクションの代名詞」。同社のアイコニックモデルですね。フィット感も良く滑りにくいので、整備時はモチロン、MTBやグラベルライドでの使用もオススメ。もっとゴツいモデル等もありますが、整備ならコレでしょ。

 オイルや泥などの整備汚れを防止する為のモノですが、どちらかというと工具ホルダーとして有ると便利なのが整備エプロンですね。選ぶ際のポイントですが、まず「ポケットが複数ついている事」。細かい工具を複数種類入れておけると作業効率が上がります。また、駆動部への巻き込み防止と、工具によるポケットの穴あき防止も考えて「生地が厚く、風程度ではヒラヒラしないモノ」を選ぶと良いでしょう。

 いつかは欲しいマイ作業スタンド。車体の組み上げから、調整、洗車まで、全ての効率が上がります。個人的には、前後ホイールを着けたまま固定・作業ができる「クランプ※タイプ」のメンテスタンドがオススメ。「BB下とフォークを固定するタイプ」は、Fホイールが着いていると固定できないので、ディスクブレーキモデル等の調整は少し苦手ですね。倒れたり折れたりしないよう、なるべく頑丈な作りのモノを選ぶと安心です。※カーボンバイクの固定は、フレームを掴まないよう注意しましょう。

村田 悟志(むらた さとし)

ホアキン・ロドリゲス氏が来日した際に適当につけたあだ名がラモーン。理由はまだ無い。元はモーターサイクル雑誌の編集者、なんか色々あってロードバイクの輸入代理店勤務ののち、秋葉原のバイクショップ『ラモーンバイクス』(現U2バイクス)でついこの間までメカをしていた。スシドラゴンこと小林海選手の、日本での活動時にメカを担当したりもする。所属:(株)オールトラスト

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