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使ってよかった自転車アイテムパナレーサーの「携帯ワンタッチポンプ」は軽く、小さく、よく入る マウンテンバイクにおすすめ

by 中村浩一郎 / Koichiro NAKAMURA
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 編集部員や自転車ライターが実際に買ってよかったオススメ製品を紹介。自転車ライター・中村浩一郎さんが選んだのはパナレーサーの「携帯ワンタッチポンプ」でした。携行・収納性に優れ軽さに優れるポンプに惚れ込んだ中村さんは、同じものを3本もストックしているそうです。

ボトル横に装着したパナレーサー・携帯ワンタッチポンプ Photo: Koichiro NAKAMURA

重い自転車は深い思想、重い装備は浅い思慮

 パンクは突然起こります。それはもう唐突ですが、マウンテンバイク(MTB)の場合、そこには「ああやっぱりかあ」という自分のラフなライドへの残念な心が伴うことが多いので、自業自得とも言えます。

 パンクは自転車を走れなくします。例えば気持ちよく下りきったコース折り返し地点とか、目的地から一番遠いところでパンクして直せなかったら、これはほぼ遭難でしょう。心配性なので最低限のパンク修理用品、粘着剤付きのタイヤパッチと携帯ポンプの2つは常に持って走ります。これらがあればパンクの8割を占めると言われる「スネークバイト」(蛇が噛んだ跡の様に2つの穴ができるパンク)を修理でき、ホウホウのテイでも帰れます。

この時も気を抜いて水切りの溝にリアを当てたらやりました。遠い豪州ブリスベンの山の中での話です。帰れてよかった Photo: Koichiro NAKAMURA

 数年前まで携帯ポンプや工具などグッズ全般の重さにあまり気をつかってきませんでした。しかし最近、車体には軽さを求めるのに、装備品の重さには無頓着なのは違うとやっと気がつきました。乗る自転車が重いのは深い思想ですが、常なる装備が重いのは浅い思慮です。

 僕が乗るMTBはサスペンションフォーク、2.6サイズのタイヤ、ドロッパーシートポストを装備し、重さも速さもそれなり。しかし旅から飛びまで、すなわちダートジャンプからロングトリップまでを信条に、いろんな自転車遊びを1台で楽しめるアーミーナイフのような自転車です。どんなところでもどんな走りでも楽しく安全に乗り続けられています。僕のMTBを持ち上げた人はだいたい「重いね」と言うか、言いたそうな顔をしますが、これは僕の自転車への思想なので放っておいてください。

 しかし重い装備はどうだろう。走りそのものに関係ない携帯工具とポンプが重いことにメリットはありません。ということで携帯グッズの軽さとコンパクトさを見直しています。

実測98g、バルブに優しいホースと簡単ヘッド

 ここまでに、確かにそうだよなと納得いただけたマウンテンバイカーのあなたに、僕が気に入ってずっと使っているパナレーサー・携帯ワンタッチポンプを紹介します。存在意義が明解なのに平凡すぎる名前はあれですが、機能は全部最高です。

パナレーサー・携帯ワンタッチポンプ。この無骨と思われるかもしれないデザインは嫌いじゃない Photo: Koichiro NAKAMURA

 まず小さい、軽い、短い。ボトルゲージと同じぐらいの長さで綺麗に収まります。取り付けブラケット込みで実測98g。それにちょっと大きめのサドルバックなら入ってしまいます。

 そしてヘッドがホース式であること。短く軽い本体だと、その分空気を入れるポンピングの回数が増え、結果ラフな動きになりがちですが、このホース式ヘッドならバルブ口も傷めにくく二次災害も起きにくい。今どきのコンパクトポンプの必須機能と言えます。もちろんホースはスムーズにポンプ内に収納されます。

 またこのヘッド部は、青が仏式、赤が米式のバルブに対応しています。このヘッドがメーカーの推しである「ワンタッチヘッド」。仏なら青、米なら赤部にバルブを差し込み、パチンと押し込むだけで準備OKです。簡単に空気を入れられるようになります。ほかのポンプの様にロックレバーはありませんが、それが小ささと軽さに貢献し、折れなどのトラブルも軽減しています。

ホース付きなので、豪快かつ迅速なポンピングでもバルブを傷めにくい Photo: Koichiro NAKAMURA

 付属のマウントブラケットも薄く軽く保持力抜群。今までダウンヒルでもジャンプでも、僕は落車してもポンプが落ちたことはありません。27.5×2.6なら1000回ポンピングで2.3気圧くらい入れられます。

 前提ですが、僕は今のタイヤシステムの先端「チューブレスレディ」、つまりチューブを使わないシステムは使っていません。ユーチューバーならぬブチルチューバーです(一般的な黒いタイヤチューブのことをブチルチューブと言うからです)。

 チューブの場合、チューブレスよりも少し高めに空気圧を入れるものですが、僕は経験豊富なライダーなので1.4〜2.0ぐらいの低めな空気圧で使っています。舗装路だけなら2.2です。

 なおMTB界隈の昨今の常識空気圧は、リムにもタイヤにも公式に「最高空気圧3気圧ぐらい」と書かれているぐらい、他の自転車ジャンルと比べてかなり低めです。

ダウンヒルパーク走行時も油断せずポンプとチューブを持っていたのでパンク愚者だがギリギリ賢者 Photo: Koichiro NAKAMURA

どのくらいのポンピングで何気圧入るか

 では実際に、この小さなポンプは何回でどれぐらい入るでしょう。改めてやってみます。ここで使うタイヤは、最近買った同じくパナレーサーの新作タイヤ「ドライバープロ 27.5×2.6」です。今年になって増えてきた2.6サイズ。太めだけれど太くはない、「ファット」とか「プラス」とかいった特殊規格ではない、みんなのためのサイズです。

 閑話休題。この2.6サイズのタイヤを0スタートからポンピングすると500回で約1.00気圧まで入りました。しかしここからが早く、さらに300ポンピングで1.8気圧に。いつもの僕ならここで十分ですが、1000回のポンピングでは、2.3気圧入りました。1000回って言ったって、まあ7、8分ぐらいのもの。

 ちなみに同じタイヤの2.4サイズでも試してみたら、500回で1.3、1000回で2.8気圧入りました。およそ1.3倍の効率という感じです。これより細いMTB用タイヤを使うことは、スリックタイヤ以外ないと思うので、このデータで事足ります。

2.6サイズのタイヤに付け替え、さあポンピング開始です Photo: Koichiro NAKAMURA
1000回ポンピングして10分ほど、純正パナの空気圧計読みで2.3気圧まで上がりました Photo: Koichiro NAKAMURA

 なおタイヤの空気圧は、いつも携行している空気圧計で測っています。携帯ポンプに付く空気圧計の数値はこれまで信じたことがなく、空気圧計も携行して、状況に合わせてタイヤの空気圧を調整しています。

 というのも「自転車の総合走行性能という意味では、結局タイヤの空気圧が支配的」とする実験記事を、これまでいくつか読んできたからです。真偽はわかりませんが、MTBでは体感的に僕もそうだと信じています。だから空気圧遊びが大好きです。

最新版には高圧でも使えるロード向けもあり

 さて僕はこの携帯ワンタッチポンプ(繰り返すが商品名です)を3本持っています。1つはいつものMTBにつけているもの。もう1つは予備&ちょっとした取材などのトラブル対処のためバッグに入れておくもの。

 そしてこれまで使っていて、ポンプバルブのネジがどこかにいって使えなくなったけれど、パーツ取りに使おうと捨てずに取っているもの。今のところほかに魅力的な携帯ポンプもないので、次も多分これを買うでしょう。

そして結果今は3本持っています。もっと増えそうな予感 Photo: Koichiro NAKAMURA

 最近では、これと同じ小ささでより高圧に入れられる新バージョンも出ています。ロードバイクの高圧にも使いやすくなっているということでしょう。これはぜひ、ロードバイカーであるあなたが体感してください。

 質実剛健が得意な日本ブランド、パナレーサー。ここの空気入れにはメイドバイ日本人らしい名作が多くて、重さから動きまでいろいろ軽いフロアポンプ、その名も「楽々ポンプ」(うふふ)もお気に入り。ただこれはまた、別の機会にしておきましょう。

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