永代通り北側に約200台分東京駅周辺に駐輪場を新設へ 千代田区が放置自転車対策に本腰、「禁止区域」指定も

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 JR東京駅の周辺で近年、放置自転車が増え続けていることを受けて、東京都千代田区がいよいよ対策に本腰を入れる。区は今年夏までに、東京駅付近に約200台分の駐輪場を新設するとともに、一帯を放置禁止区域に指定する方針を固めた。東京の顔である東京駅周辺オフィス街の“無法地帯化”に、新たな施策で歯止めをかけたい考えだ。

永代通りの北側、JRの線路沿いに設けられた仮設の無料駐輪場。7月までに正式な整備が行われる永代通りの北側、JRの線路沿いに設けられた仮設の無料駐輪場。7月までに正式な整備が行われる

 「Cyclist」の取材に対し、千代田区環境安全部安全保安課の担当者は、「今回の取り組みは放置自転車対策の第1弾」と説明。将来にわたって駐輪場の増設や、放置禁止区域の拡大に努める考えを示した。

 東京駅の1日当たりの放置自転車数は、平成23年の調査では830台と、都内でワースト2位を記録。1位の赤羽駅とはわずか8台差で、実質的にはワースト1に並んでいる。早急な対策が望まれるものの、地価が国内トップを争う都心の超一等地とあって、行政側での駐輪場設置もままならない状態が続いていた。

 このため千代田区では今年に入って、駅周辺で最も放置自転車数が多かった永代通り(国道1号線)の北側歩道上に、約200台分の無料駐輪場を仮設置。2月末までの予定で、利用状況などを調べる実証実験を行っている。

 区では実験結果をふまえ、6月〜7月中旬をめどに、コインパーキング式のラック型駐輪場を現在の仮設駐輪場と同じ場所に整備する方向で検討している。同時に、駐輪場から半径約250メートルを放置禁止区域に指定する方針だ。これにより警告後1~2時間での即時撤去が可能になるという。

反対側、JR高架下の歩道にも駐輪場が設置されている反対側、JR高架下の歩道にも駐輪場が設置されている
実証実験の案内看板実証実験の案内看板
歩道の見通しが良くなった永代通り。オフィスだけでなく丸の内オアゾなどの複合商業施設も通りに面している歩道の見通しが良くなった永代通り。オフィスだけでなく丸の内オアゾなどの複合商業施設も通りに面している

 東京駅周辺で放置自転車が増加している背景には、健康志向の高まりに加え、平成23年の東日本大震災で帰宅が困難になった体験から、自転車通勤に切り替えるビジネスマンが増えていることがある。また中央区、江東区の湾岸地域で大規模マンションの開発が進み、丸の内のオフィス街へ“自転車通勤圏内”の人口も増加した。さらに、東京駅周辺の再開発によって新しい商業施設が次々オープンしていることも、自転車乗り入れ数の増加に拍車をかけている。

 しかし、元来自転車でのアクセスを前提としていなかった地域のため、駅はもちろん、各ビルにもほとんど自転車置場は設置されていない。都内の駅周辺で多く見られる「自転車放置禁止区域」の指定も行われておらず、放置自転車に関しては“野放し”となってきたのが実情だ。

 今回の対策が実現すれば、放置自転車の4分の1近くが駐輪施設を利用できる計算だが、収容台数はまだまだ不足している。また、放置禁止区域の範囲は、区画にしておよそ1〜2ブロックと限定的。千代田区では今後も調査や検証を重ね、自転車利用の実態に見合った対策を打ち出していく考えだ。

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