特集・インドアトレーニング最前線<3>3Dと実走映像の良さを合体 サイクリングシミュレーター「BKOOL」

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 ゴールデンウィークが明け、夏の気配を感じられる気候になりましたが、まだまだコロナ収束は先になりそう。よって、インドアでバーチャルな世界に練習場所を求め、ズイフトをメインにプレイしていました。しかし、ライドシミュレーターはズイフトだけではありません。今回は「BKOOL」を初めて導入してみたので、ファーストレビューをお届けいたします。

3Dと実走映像を組み合わせた画面でライドできるシミュレーター「BKOOL」 ©BKOOL

“バーチャルフランドル”が採用

 サイクルジャーナリストのハシケンこと橋本謙司さんがエリートのシミュレーター「My e-Training」を、Cyclistの後藤恭子編集部員は トレーナーアプリケーション「TRAINER ROAD」 を紹介してきたこの企画。それぞれに個性があり、インドアトレーニングを充実させてくれる優れモノでした。

 BKOOLもそんなインドアトレーニング用のアプリのひとつ。主にスマートトレーナーと、PCやタブレットとを接続してプレイします。ここまではズイフトと変わりはありません。特徴はリアルな映像と3Dのバーチャル映像が組み合わさった視点でライドができること。もちろん、オンラインでリアルタイムに世界中のサイクリストとライドやレースも楽しめます。最近ではツール・デ・フランドルのバーチャル版がBKOOLを用いて開催。その模様はYouTubeで配信され、多くのファンがモニターの前で“e-ロードレース”を楽しみました。

代表的なスマートトレーナーに対応(スクリーンショットから)

 まずはアカウントの作成から始めます。公式ウェブサイト上から必要情報の登録を行いますが、ここで第一関門が登場。全ての文章が海外の言語で設定されており、日本語はありません。しかし、英語は比較的簡単なので躓くことはそこまで無いと思います。身長や体重を正確に記載していき、最後はクレジットカードの登録を行えばOK。10分もかかりませんでした。

 用意されているプランはフリー(無料)とプレミアム(有料)の2つ。フリーは12ルートしか選べないうえに、最後に行った8セッションのみしか保存できません。一方プレミアムは、3Dルート、ビデオルート、ワークアウト、ベロドロームでの走行が体験でき、Stravaへの接続、オリジナルのソーシャルネットワークサービスの利用が可能になります。機能的にはプレミアム一択ですね。価格は月額$9.99ですが、初回の30日間はトライアル期間として設定されているので、無料でプレミアムプランを体験できます。

 アカウントの登録を済ませたら、デバイスにアプリをインストールします。今回はiPadを使います。BKOOLはApp Storeにありますので、ダウンロード後はサクサクとiPadへインストールされていきます。アプリを立ち上げ、アカウントへログインすればすぐにプレイが可能に。スマートトレーナーとのペアリングもとてもスムーズでした。

3Dや実走映像が収録されたルートが豊富に用意。ライブモードでは世界中のサイクリストとライドが可能(スクリーンショットから)
数多くのワークアウトに加えて、FTPテストも用意(スクリーンショットから)

オンライン「ケイリン」も収録

 早速、メイン画面からコースを選択していきます。実在するコースがほとんどで、春のクラシックレースのルートが多く収録されています。アバターが走る3Dモードはもちろん、カメラマークがあるルートは実写の映像を一人称視点で楽しむことができます。

プレイヤーに合わせてリアルな動きを見せるアバターがライドへ没頭させる Photo: MATSUO

 3Dモードと実写映像、マップ表示は走行中にも切り替えが可能です。3Dモードのアバターは非常にリアルで、ペダリングやダンシングがとてもスムーズ。ゲーム感の強いズイフトに比べてこだわりが感じられます。一方で周りは殺風景で、賑やかさと楽しさではズイフトに軍配が上がります。

ルートによってはやや粗い画質だが、ライドに集中すると現地を走っている感覚に!?(スクリーンショットから)

 実写映像に切り替えてみるとなかなか新鮮な光景が流れてきました。実際に走行した映像を基に、パワーにあわせて映像が進んでいきます。ルートによっては映像にやや粗さを感じましたが、没頭すればそこまで気になりません。ただ、勾配表示では下っているのに、映像では上り…など、ちぐはぐな個所もチラホラ。ライドを楽しむだけなら実写映像がマッチしますが、しっかりとトレーニングを行いたい場合は3Dのほうが合いそうです。ワークアウトメニューやFTPテストプログラムも収録しているので、追い込みたい時はコチラにチャレンジしてみたいところ。ヴェロドロームも走行でき、参加者がそろえばオンラインレース形式のケイリンに挑戦することもできます。

ヴェロドロームも収録。「ケイリン」をオンライン対戦できるモードも用意(スクリーンショットから)

 BKOOLでは、専用アプリ「Bkool Cycling Route Editor」から自分でコースをアップロードすることが可能です。まだ試していませんが、GPS付のカメラ(GoProなど)があれば簡単に取り込みできるそう。また、バーチャルのロードレースも定期的に開催し、ランキングも公開されているのでモチベーションを持続できそうです。

 ズイフトと比較すると規模は大きくありませんが、BKOOLのリアルタイムなアクティブユーザーは少なくありません。実写映像も3D映像もリアル志向に振ったもので一線を画す仕上がりとなっています。人とは違うシミュレーターを使ってみたいサイクリストはぜひ導入してみてはいかがでしょうか。

松尾修作

サイクリスト編集部員。10代からスイスのUCIコンチネンタルチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーにも参戦し、現在は社会人チーム「Roppongi Express」で趣味のレースを楽しむ。JBCFのカテゴリーはE1。数多くのバイクやパーツを試してきた経験を生かし、インプレッション記事を主に担当している。

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