デジタル・スイス5 第4ステージキュングが大会2勝目 40秒差を逆転し、マシューズとのデッドヒートを制す

by あきさねゆう / Yuu AKISANE
  • 一覧

 バーチャルレース「デジタル・スイス5」第4ステージが4月25日に開催された。長めの上りが2つあるものの、全体的には下り基調の36.7kmのコースを、シュテファン・キュング(スイス、スイスナショナルチーム)が、ラスト2kmで先行していたマイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ)を逆転して、大会2勝目となるステージ優勝を飾った。

残り2kmで先行するマイケル・マシューズを逆転したシュテファン・キュング 引用:「The Digital Swiss 5 Race 4」

スタートダッシュを決めたマシューズ

 第4ステージは、オーバーランゲネックからラングナウへの36.7kmで争われた。これまでの3ステージはツール・ド・スイスで走行予定のコースをもとに作られたステージだったが、この日は今大会オリジナルのコースとなっている。とはいえ、オーバーランゲネックもラングナウも実在する街で、実在する道路の実写映像をもとに作られている。

 ローラー台に乗ってレースに出ることができるため、本ステージでは2月に落車により肩の骨折と脱臼など全治3カ月の怪我を負ったアンドレ・グライペル(ドイツ、イスラエル・スタートアップネイション)や、同じく2月のレースに落車して鎖骨を骨折していたトビアス・フォス(ノルウェー、ユンボ・ヴィスマ)らがエントリー。バーチャルレースであれば落車の心配がなく、負傷中の選手や病み上がりの選手にも出場しやすい点は大きなメリットといえるだろう。

 レースはマシューズがスタートダッシュを決め、後続に数十メートルの差をつけて独走。それをグライペルが追いかける展開となった。

スタートダッシュしたマシューズを追うグライペル 引用:「The Digital Swiss 5 Race 4」

 6km地点付近から始まる上り区間に入ると、グライペルが一気に失速。一方、マシューズは快調に飛ばしており、後続に100m以上の距離差をつけた。

 その後続集団の先頭には21歳のイーサン・ヘイター(イギリス、チーム イネオス)、4ステージ中3ステージに出場しているシルヴァン・ディリエ(スイス、アージェードゥーゼール ラモンディアール)、ロンド・ファン・フラーンデレン2勝の叔父を持つネイサン・ファンフーイドンク(ベルギー、CCCチーム)らが上がってきた。

 スイス放送局のスタジオから参戦したキュングは、この日は所属チームのアージェードゥーゼールではなくスイスナショナルチームの一員として出場。序盤は無理なペースアップはせずに、自分のペースを貫いており、8番手付近で上り区間に入っていたものの、徐々に番手を上げていき、上り区間が終わる頃には4位に浮上した。

最初の上り区間、キュングはメイン集団内を走行 引用:「The Digital Swiss 5 Race 4」

 上りを終えて、ダウンヒルの途中にある第1計測地点でマシューズは2位ヘイターに19秒、3位ディリエに25秒、4位キュングに27秒差をつけていた。

第1計測地点を3番手で通過したディリエ 引用:「The Digital Swiss 5 Race 4」
第1計測地点を6番手で通過したファンアーヴェルマート 引用:「The Digital Swiss 5 Race 4」

 ダウンヒル後の短い上り区間では、ヘイターが良い粘りを見せて、第2計測地点ではマシューズから22秒差の2位をキープ。キュングは離されてしまったものの、37秒差の3位だった。

終盤の追い上げが光ったキュングが逆転

 再びダウンヒルに入ってからのキュングの猛烈な追い上げが始まった。第3計測地点でマシューズとの差を27秒まで詰めると、2位を走行していたヘイターを追い抜き、2番手に浮上。つづく第4計測地点ではマシューズに17秒差まで迫った。

 マシューズは序盤に飛ばしすぎていた影響でペースが落ちていたわけではなく、むしろキュングがアップダウンのある序盤は力を溜めて、平坦基調の後半区間に出力を上げてきた印象だ。

残り約5kmの第5計測地点でキュングはマシューズとのタイム差を9.48秒に縮めていた 引用:「The Digital Swiss 5 Race 4」
画面奥にマシューズの姿を捉えたキュング 引用:「The Digital Swiss 5 Race 4」

 キュングはマシューズとの差をじわじわを詰めていき、いよいよその姿を画面上でも確認。残り3kmで7秒差となり、残り2kmでとうとうマシューズに追いついた。

 マシューズは出力を上げて、キュングに食らいつこうとするも、安定したパワーで自分のペースを保つキュングからは徐々に離されてしまう。

ラスト1kmのアーチを通過するキュングとマシューズ 引用:「The Digital Swiss 5 Race 4」
キュングのラストスパートについていけなかったマシューズ 引用:「The Digital Swiss 5 Race 4」

 そして、ラスト1kmを切ると、キュングがラストスパートを開始。8.0w/kg付近のパワーを出して、マシューズを突き放してフィニッシュラインに到達。マシューズは6.77秒差の2位となり、今大会で最も1位と2位のタイム差が詰まったレースとなった。

第4ステージ結果
1 シュテファン・キュング(スイス、スイスナショナルチーム) 46分3秒
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ) +6秒
3 イーサン・ヘイター(イギリス、チーム イネオス) +43秒
4 グレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、CCCチーム) +57秒
5 ミヒャエル・ゴグル(オーストリア、NTTプロサイクリング) +1分0秒
6 シルヴァン・ディリエ(スイス、アージェードゥーゼール ラモンディアール) +1分42秒
7 トビアス・フォス(ノルウェー、ユンボ・ヴィスマ) +1分48秒
8 スティーヴン・バセット(アメリカ、ラリーサイクリング) +1分55秒
9 トビアス・ルドヴィグソン(スウェーデン、グルパマ・エフデジ) +1分57秒
10 ネイサン・ファンフーイドンク(ベルギー、CCCチーム) +2分0秒

この記事のコメント

この記事のタグ

デジタル・スイス5

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

e-BIKE最新特集

スペシャル

自転車協会バナー

ソーシャルランキング

サイクリストTV

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載