デジタル・スイス5 第1ステージツール・ド・スイス代替のバーチャルレース初日はデニスが圧勝 ワールドチーム16チームが参加

by あきさねゆう / Yuu AKISANE
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 6月に開催予定だったツール・ド・スイスの代替レースとして、Velon社主催のもとバーチャルレース「デジタル・スイス5」が開幕した。5日間のステージレースとなっており、UCIワールドチーム19チーム中16チーム(アスタナプロチーム、コフィディス、UAE・チームエミレーツが不参加)、UCIプロチームがラリーサイクリング、トタル・ディレクトエネルジーの2チーム、そしてスイスナショナルチームの全19チームが参戦。初日はローハン・デニス(オーストラリア、チーム イネオス)が2位以下に1分以上の大差をつけて勝利した。

圧勝のローハン・デニスのアバターはガッツポーズしながらフィニッシュ 引用:「The Digital Swiss 5 Race 1」

ワールドツアーに代わる大規模なバーチャルレース

 デジタル・スイス5は5日間に渡って開催されるが、総合成績は争われず、ワンデーレースが5日間開催されるような形式となっている。各チーム15人弱の選手を登録しているが、出走するのは各ステージ3人ずつだ。しかし、ドラフティングが無効なため、ロードレースのようなチーム戦術を行うことは難しく、実質的に同時スタートの個人タイムトライアルレースのようになっている。

デジタル・スイス5 第1ステージのコースプロフィール ©The Digital Swiss 5

 とはいえ、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)、ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、トレック・セガフレード)、プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)らビッグネームも出場予定となっており、プロのチーム・出場選手数ともに史上最多となるであろうバーチャルレースとなるだろう。

 レースのプラットフォームには「ROUVY」が使用されている。今年のツール・ド・スイスで走行する予定だったコースを実写で再現。第1ステージはアガルンからロイカーバートへの26.6kmで争われた。ロイカーバートは本来ならツール・ド・スイス第5ステージのフィニッシュ地点に設定されていた場所だ。

 コースはスタート直後から長い上りが始まり、わずかに下ってまた上ってフィニッシュする。獲得標高は1192mに達する山岳ステージだった。

TT世界王者のデニスが圧勝

 レースはスタート直後、アレクシー・レナール(フランス、イスラエル・スタートアップネイション)、ジェームス・ウェーラン(オーストラリア、EFプロサイクリング)がスタートダッシュ。第1計測地点はレナールが先頭通過を果たした。

出場選手には各チームジャージのアバターが用意されている 引用:「The Digital Swiss 5 Race 1」

 一方でマティアス・フランク(スイス、アージェードゥゼール ラモンディアール)はメカトラでスタートできずリタイアとなった。

 序盤の平坦区間は、ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)、エドアルド・アッフィーニ(イタリア、ミッチェルトン・スコット)、キャメロン・ウルフ(オーストラリア、チーム イネオス)、デニスなどタイムトライアルに強い選手が上位を占めていた。その中で、決してタイムトライアルが得意ではないニコラス・ロッシュ(アイルランド、チーム サンウェブ)が第2計測地点を6位で通過。ロッシュは先日開催されたロンド・ファン・フラーンデレンのバーチャルレースで3位に入っており、ホームトレーナーを使ったバーチャルレースを得意としているようだ。

序盤はルーク・ダーブリッジとジェームス・ウェーランがけん引 引用:「The Digital Swiss 5 Race 1」

 そうして、最初の上り区間に入るとウェーランが7.0w/kgを出力するハイペースでダーブリッジを千切って独走に持ち込んだ。後続に20秒ほど差をつけていたものの、徐々にデニスが追い上げ始める。8km地点で2位に浮上すると、10km地点を過ぎたあたりで先頭のウェーランを捉えて追い抜いた。

 山頂に到達する頃には、ウェーランとのタイム差を30秒以上広げていた。ダウンヒル区間に突入。下って再び上り区間に入ると、デニスが安定したペースで後続とのタイム差をぐんぐん広げ、あっという間に1分以上へと開いた。

 一方、2位を走行していたウェーランの背後には、ロッシュが迫っていた。2つ目の上り区間の途中にある勾配の緩い区間で、ウェーランをかわして前に出ると、終盤の上りでその差を徐々に開いていった。そのペースはデニスに匹敵するスピードであり、デニスとのタイム差は1分を切ることはできなかったが、それ以上に開くこともなかった。

上りではジェームス・ウェーランが独走。実写映像を使用しているため、対向車なども映り込む 引用:「The Digital Swiss 5 Race 1」
ローハン・デニスがジェームス・ウェーランを捉えて抜きにかかる 引用:「The Digital Swiss 5 Race 1」

 最後のダウンヒルを下ったところで、デニスとロッシュのタイム差は1分9秒。デニスは最後まで6.5/kg程度のペースを保ちながら、最後の勾配10%程度の上りを経てフィニッシュ。レース画面上のアバターがしっかりガッツポーズを見せてくれた。

 2位にはロッシュが入り、序盤に良いペースを見せていたウェーランは最後まで崩れることなく、3位でフィニッシュ。ダーブリッジは6位、ウルフは10位、アッフィーニは22位、そしてレナールは49位でフィニッシュした。

 第2ステージは、フラウエンフェルトを発着する11.5kmの周回コースを4周する計46kmで争われ、獲得標高は180mと道中はほとんどフラットとなっている。第1ステージに出番のなかったスプリンターら平坦系の選手たちの出場が見込まれる。

第1ステージ結果
1 ローハン・デニス(オーストラリア、チーム イネオス) 53分7秒
2 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、チーム サンウェブ) +1分9秒
3 ジェームス・ウェーラン(EFプロサイクリング) +1分28秒
4 クリス・ハミルトン(オーストラリア、チーム サンウェブ) +1分38秒
5 ベン・オコーナー(オーストラリア、NTTプロサイクリング) +2分3秒
6 ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) +2分17秒
7 レムコ・エヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) +2分37秒
8 ピーター・セリー(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) +3分14秒
9 ローソン・クラドック(アメリカ、EFプロサイクリング) +3分15秒
10 キャメロン・ウルフ(オーストラリア、チーム イネオス) +3分35秒

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