Cyclist・週刊「エディターズ・チョイス」編集部のイチオシ記事「MTBウェブ小説『インナー×ロー』 第6話 ポタリング」など 4月4~10日掲載

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 『Cyclist』に掲載された今週のイチオシ記事を編集部員がコメントとともに紹介する週刊「エディターズ・チョイス」。4月4~10日からは「MTBウェブ小説『インナー×ロー』 第6話 ポタリング」など5本を紹介します。

編集長 澤野健太のイチオシ

バーチャル版ロンド・ファン・フラーンデレンをファンアーヴェルマートが制する

独走でバーチャル空間を駆け抜けたグレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、CCCチーム)(YouTube配信よりキャプチャ)

 新型コロナウィルスの影響で中止になったクラシックレース「ロンド・ファン・フラーンデレン」のバーチャルレースを制したのは グレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、CCCチーム)だった。選手たちはそれぞれ、自宅などから固定トレーナーを使い、オンライン上で激しいレースを繰り広げた。

 「De Ronde 2020 – Lockdown edition」として開催されたレースには、昨年同レースで優勝を飾ったアルベルト・ベッティオール(イタリア、 EFプロサイクリング )をはじめ、ファンアーヴェルマートや、若手で注目されるレムコ・エヴェネプール (ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) ら13人がエントリー。それぞれが自宅などでパワーメーターを搭載したスマートトレーナーにバイクを接続し、オンラインでレースに参加した。

 誰も予想しなかった昨今の自転車を取り巻く状況ですが、前向きに自転車を楽しみたいところです。その一つの道しるべになったのがこのイベント。13人ではありますが、実際の選手が「ロンド・ファン・フラーンデレン」のコースを競った歴史的なものになりました。
 もしかしたら「ツール・ド・フランス」も3週間、バーチャルになるかも? 本物を見たいけれど、そんなことも考えてしまいました。

編集部 大澤昌弘のイチオシ

チーム イネオスがズイフト内イベントにゲスト参加 日本時間の4月12日・午後11時スタート

チーム イネオスが4月12日と13日に開催されるズイフト内イベントにゲスト参加する ©ZWIFT

チーム イネオスが、4月12日と13日(日本時間)に開催されるZWIFT(ズイフト)内イベント、eRideとeRaceにゲストとして参加する。選手たちは時間帯別に行われる3つのグループライドのリーダーを担当するほか、ズイフト屈指の山岳コースAlpe du Zwiftに挑む。

  イネオスの選手はeRaceに挑む前に、ズイフトのバーチャルワールド「ワトピア」のフラットコースを使って2周ほどのウォーミングアップを行う。eRideはそのウォーミングアップをグループライド化したもので、4月12日の午後11時と11時30分、13日午前0時スタートの3グループに分けられる。

 世界最強チームがズイフトに参加。eRaceもやるとのこと。あのコースを、チーム イネオスの選手たちは、どのくらいで走り切ってしまうのか。
 ズイフトをやれる環境にあれば、世界中の誰もが世界最高峰の走りと自分とを比較できる。比較できるからこそ、選手たちは本当にすごいんだって思える。
 レースを見ればそんな感想を抱き、そしてまたレースの世界にどっぷりとハマってしまう、そんなサイクルができることに期待したいです。だからこそ、エキシビションとはいえ、選手たちの本気を見てみたい。期待しすぎでしょうか。

編集部 後藤恭子のイチオシ

“3密”を避ける移動手段に、自転車店は「継続営業」

人との密を避ける移動手段として、自転車に注目が集まっている(写真はイメージ) Photo: Ikki YONEYAMA

 新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な感染拡大を受けて、世界各国で緊急事態宣言や都市封鎖(ロックダウン)などの措置が下されているなかで、WBIA(世界自転車工業連盟:World Bicycle Industry Association)が3月30日、世界各国の政府に対して、必要なあらゆる健康衛生上の注意が尊重されることを条件として、COVID-19危機の最中も自転車修理業務の継続を許可するよう要請した。

 日本でも4月7日に7都府県を対象に緊急事態宣言が発出されたが、自転車販売店は一部店舗を除いて通常営業を続け、いわゆる“3密”を避ける交通手段である自転車を支えるインフラとしての機能を果たしている。

 世界自転車工業連盟(WBIA) がついに動いた! といっても私もそういう団体があることを今回初めて知ったのですが…。単純にサイクリストとして誇らしいという個人的な感情を抱いたことはさておき、このコロナ禍において自転車の価値が明文化されたという動きに安堵を覚えました。
 先日、マルコさんが自身の連載『つれづれイタリア~ノ』で書いてくれていた、イタリアでの自転車選手のトレーニングをめぐる社会の反応について国民の気持ちがわかる気がしつつも、「外を移動する手段は全てだめ」という風潮に流れ込んでしまいそうな同調圧力のようなものを感じていました。
 今回のWBIAの要請のような働きかけを機に、 いま人々の生活の営みにおいて何がダメで何が有益なのか、感染対策と両立できる形の‟生活維持活動”を模索していくことが重要なのだと思います。

編集部 松尾修作のイチオシ

MTBウェブ小説「インナー×ロー」 第6話「ポタリング」

神野淳一さんによる書下ろしMTB小説連載「インナー×ロー」

 「今度の土曜日、晴れたら都内を自転車散歩しませんか」

 昼休みが終わりかけた頃、桜子から連絡が来た。朝、何も言っていなかったのに何を思いついたのだろうと読み進めると、「れんちゃんも一緒です」と書いてあった。彼女の友人で、雄一の同僚でもある柏木恋のことだ。

 ちょうど彼女がランチからフロアに戻ってきたところで、雄一は顔に疑問符を浮かべながら彼女を見た。その視線に気づき、やけに冷静な声で柏木は言った。

 もう第6話目ですが、MTB小説新連載「インナー×ロー」が始まっています。神野淳一さんによる書下ろしです。以前は「アウター×トップ」という、競技志向の若者が活躍する小説を連載していましたが、今回はサラリーマンがMTBを購入するところから始まる日常系です。
 読んでいるとロードバイクはもとより、いわゆる“ルック車”を購入して走り回っていた学生時代を思い出します。自転車の面白さって速さだけじゃないなと再認識できるような物語です。
 あらすじを見ると「突然自分の前から姿を消した恋人…」とあります。今後、雄一と桜子はどのような関係になっていくのでしょうか…。騒がしい世の中ですが、この機会ゆっくりとご覧ください。更新は毎週月曜日です。次回もお楽しみに!

編集部 石川海璃のイチオシ

ジャイアントの「TCR」がフルモデルチェンジ 更なる重量剛性比とエアロを追求

インテグラルシートポストを採用したストイックなSLグレード Photo: Shusaku MATSUO

 ジャイアントのロードバイク「TCR」シリーズがフルモデルチェンジを果たした。スローピング形状をそのままに、全体のデザインを刷新。クラス最高の重量剛性比を維持しつつ、エアロ化を遂げた。このほど神奈川県で行われたプレゼンテーションでの説明を動画とともにお届けしよう。

 TCRは登場から20年以上の歴史を誇るジャイアントの“顔”だ。トップチューブが水平のホリゾンタルフレームが当たり前の時代に、スローピングフレームの先駆けとして登場。フレームの小型化による軽量化と、動力伝達効率を求めた結果の形状である。登場当時は異形として捉えられていたが、数々のグランツールやクラシックレースで勝利を収めた。ジャイアントはその後も結果に甘んじることなくアップデートを繰り返し、TCRは今作で9代目となった。

 僕も発表会に同行しました。初めて現物を見た時、ぱっと見変化が分かりませんでしたが、近づいて細部を見ていると驚き。ヘッドチューブやフォークの裏がカムテール形状でした。
 ジオメトリーを見てさらにびっくり。バイクの挙動に大きくかかわるリアセンターが405mmと、リムブレーキモデル並みです。
 そうなると太めのタイヤを履くのがシビアになりそうですが、シートチューブに溝を設けることで解決しています。リムは28mm、ディスクは32mmと十分なクリアランスですね。
 オールラウンドモデルでも空力を考えてケーブル内装化が流行していますが、TCRは外にでたまま。ユーザビリティを考えての結果でしょうか。個人的にはこれ、凄く好きです。

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