新型コロナの影響で開催を断念TOJ中止の経緯を栗村修大会ディレクターが説明「感染リスクから大会価値の実現が困難」

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本来なら大会記者会見が行われる予定だった3月25日、開催中止の会見がYouTube配信にて行われた。大会組織委員会の田中栄作会長(左)と、栗村修・大会ディレクターが出席(YouTube配信よりキャプチャ)

 2020年大会の中止が3月25日に発表された、5月に開催予定だった日本最大のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」(TOJ)の大会組織委員会が同日、開催中止会見をYouTube上で行い、栗村修大会ディレクターが中止に至った経緯を説明した。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響によるものだが、中止の決定的な理由として、地域や全国から多くの観客を集める大会の価値そのものが感染拡大リスクになる点と、日本政府が欧州などからの入国者に14日間の待機要請を決めた点を挙げた。

 栗村ディレクターは2月下旬からの1カ月間の出来事と、主催者側の考えの変化の経緯を時系列で説明。2月から新型コロナウイルス感染が徐々に広がるなかで、3月初旬にはTOJの開催可否を4月中旬頃に行うとしていたが、この時点では比較的楽観的な見通しもあったという。しかしその後の急速な感染拡大によりUCI(国際自転車競技連合)が3月15日、感染拡大地域で4月3日までのレース中止を要請。そのわずか2日後には中止要請の期間が4月末まで延長され、情勢が厳しくなった。TOJ側でも開催可否決定を4月3日前後に前倒ししていたが、最終的にはさらに10日前倒しして、3月24日に開催中止を正式に決定した。

開催中止に至った経緯を説明する栗村修・大会ディレクター(YouTube配信よりキャプチャ)

 中止の判断を決定づけた、イベント開催による感染拡大のリスクについては、「政府の専門委員会から大規模イベントを開催する上でのガイドラインが出されたが、我々のマンパワー、そしてこのスポーツの形式を考えると、ほぼ不可能に近い」とし、観客の制限についても「大会の価値が毀損される」と苦しい判断に至った胸の内を明かした。

 もう一つの中止理由として挙げられた、政府による38カ国からの入国者に対しての14日間の待機要請については、これが5月まで続いた場合、実質的に海外選手、および海外で活動している日本人選手の参加が不可能となり、国際大会であるTOJは実施が困難になるという。

 大会は次回2021年に向けて仕切り直しとなるが、1年の延期が決まった東京五輪のスケジュールによっては、開催時期や規模について影響を受ける可能性があるという。栗村ディレクターは、「人類全体が今置かれている危機がまず収束することが最優先。その後、疲弊した世の中に元気を発信できるようなスポーツイベントとして、前向きに取り組んでいきたい」と語り、会見を締めくくった。

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