バイクインプレッション2020ディスクブレーキ専用設計でフルモデルチェンジ スコット「アディクトRC30」

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 スコットの「アディクトRC」がディスクブレーキ専用設計となってフルモデルチェンジを果たした。優れたエアロ発揮しつつ、持ち前の剛性をさらに強化したキレのある走りを実現。動画を含めたインプレッションをお届けする。

スコット「アディクトRC30」 Photo: Masami SATOU

 当時、目を見張るほどの軽さと剛性で名を馳せた「CR-1」の流れを汲むアディクトRC(レーシングコンセプト)。2020年モデルの今作で3代目となった。エンデュランスモデルの「アディクト」と明確にキャラクターを分けたことで、よりレーシーなスペックを纏ったシリーズだ。

ディスクブレーキのキャリパーはフォークへ直にマウントされる Photo: Masami SATOU

 今作からHMFカーボンは廃止となり、HMXカーボン、もしくはHMX SLカーボンのみのラインナップとなっている。より軽く、高い剛性誇るHMXカーボンを用いたフレームは、細部まで徹底的な軽量化が図られている。

 フロントのディスクブレーキ用キャリパー台座は、フォークに直付けとなり重量を削減。負荷がかかる部分だけに、精度と強度が表れている証しだ。さらにマグネットで装着するカーボンのカバーが付属しており、空力面を意識した造りも特徴だ。エアロロードバイク「フォイル」で実績のある「F-01」エアロフォイルデザインがダウンチューブやシートチューブ、シートポストなどフレーム各所に採用されている。

ワイヤー類をフル内装した美しく機能的なデザイン Photo: Masami SATOU
各部に「F-01」エアロフォイルデザインが採用 Photo: Masami SATOU

 ボリュームのあるヘッドチューブは上下ともに1.5インチのベアリングを使用。捻じれ剛性を向上させるだけでなく、ハンドル、ステム内部から伸びるワイヤーやブレーキホースを引き込むスペースとスムーズなラインを確保している。

 実走してみると、アディクトらしいキレのある走りに憑りつかれる。特にフロントフォークの剛性感、コントロール性が素晴らしい。捩るようにダンシングしたり、スプリント態勢をとってもびくともせず、スパンと車体を振ることができる。 いつまでも加速したくなる俊敏な動きをするので、踏みすぎないよう注意が必要である。 かなり硬い印象を持ったが、コーナリング中に突っ張りもせずに素直な挙動でラインをトレース可能だった。

“アディクトらしさ”に磨きがかかり、キレのある走りが魅力 Photo: Masami SATOU

 一方、フレーム側はフォークに負けない硬さを持ちつつも、スタビリティに優れていた。ジオメトリーが前作から変更になり、BBハイトが4mm下がった影響だろうか。腰を据えたペダリングが可能で、高ケイデンスでパワーをかけてもバタつかない。フロントフォークの動きの早さと相まって、鋭いスプリントが可能だった。

 長い期間、第一線で活躍した2代目のアディクトのスペックも素晴らしかったが、今作では2世代分進化を果たしたのではないかと思えるほどの戦闘力アップを感じた。他社のハイエンドとも十分張り合えるだろう。HMX SLカーボンを採用した「アディクトRC ULTIMATE」の走りもぜひ体感してみたい。新型アディクトRCは、上りから平坦までコースを問わず活躍できる新世代のオールラウンダーであった。

 唯一気になったのは足回り。RC30へアッセンブルされたホイールがやや重さを感じたので、レースを用途のメインにするのであればグレードアップは検討したい。素性のフレームが優れているだけに、ホイールを変更すれば更に走りが引き締まるはずだ。

■スコット「アディクトRC30」(完成車)

税抜価格:468,000円
サイズ: XXS(47)、XS(49)S(52)、M(54)、L(56)
重量:7.95kg(フレーム重量850g、フォーク340g)

松尾修作松尾修作

サイクリスト編集部員。10代からスイスのUCIコンチネンタルチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーにも参戦し、現在は社会人チーム「Roppongi Express」で趣味のレースを楽しむ。JBCFのカテゴリーはE1。数多くのバイクやパーツを試してきた経験を生かし、インプレッション記事を主に担当している。

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