ツール・ド・ランカウイ第6ステージで区間優勝NIPPOの中根英登「ようやく勝てた」 プロチームサポート6年目で悲願の日本人初優勝

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 マレーシアで開催中のステージレース「ツール・ド・ランカウイ」(UCIアジアツアー2.Pro)で2月12日、NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンスの中根英登が第6ステージを僅差のスプリントにて区間優勝した。欧州プロチーム4年目にしてついにプロ初勝利を勝ち取った中根は「ようやく勝てた」と安堵混じりに喜びを語った。NIPPOにとっても、プロチーム(プロコンチネンタルチーム)をスポンサードして6年目で、悲願であった日本人初優勝となった。

念願のプロ初勝利を挙げた中根英登(中央) © PETRONAS Le Tour de Langkawi

終盤の攻防の隙を突き先行し逃げ切り

 2月10日に開催された第4ステージ、超級山岳であるゲンティンハイランド山頂にフィニッシュするクイーンステージで、NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンスの総合リーダー中根英登は同ステージを区間7位で終え、個人総合成績を7位としていた。そして迎えた第6ステージでは、終盤に2つの山岳が連続していることから、再び個人総合成績が動く可能性があるとチームは予想。中根の総合成績ジャンプアップにトライすること、また集団ゴールスプリントの展開になるようであれば、リカルド・ミナーリを軸に区間優勝を狙うという作戦でスタートした。

第6ステージのコースプロフィール © PETRONAS Le Tour de Langkawi

 1時間半以上にわたるアタックの攻防のすえ、4人の逃げを集団は容認。危険な顔ぶれではなかったため、チームは集団内で落ち着いて距離を消化。中盤を過ぎた104km地点、最初の2級山岳でメイン集団はペースアップし、いくつかの小集団に分裂した。中根はやや後方に取り残されたものの、石上優大のアシストにより前方へ。そして122km地点の最後の山岳を前に、分裂していたメイン集団は一つにまとまり、TSGらが麓から強力にペースアップを図った。

中根英登 © NIPPO DELKO One Provence

 しかし中根は総合リーダーの後ろで脚を使うことなく登坂区間を終えた。逃げがまだ先行していたために平坦区間に入るとスプリントを狙うNTTらが集団けん引に加わり、残り8kmで逃げを吸収し、レースは振り出しに戻った。その瞬間、集団のペースがやや落ちたところで、緩やかな丘を使ってヴィノ・アスタナモーターズの選手がアタックを敢行。集団は彼を容認したため、すかさず中根も単独でアタックかけ追走。残り7km地点で追いつき、2選手でローテーションをしながら、フィニッシュラインを目指した。

 メイン集団には、スプリンターのミナーリとドゥシャン・ラヨヴィッチが待機していたため、逃げが捕まり、集団ゴールスプリントの展開となってもNIPPOは問題なく区間優勝を狙えると中根は判断。思い切りよく、快調に、また2選手でのスプリントとなった場合も考えながら、冷静に残り距離を減らしていった。メイン集団ではいくらかのけん制がみられ、結果、4秒差で中根らが逃げ切る展開となり、中根は冷静に残り150mからスプリントを開始。2選手でのスプリントは写真判定となる僅差だったが、中根が先着して待ち望んだプロとしての初勝利を挙げた。

集団から僅差で逃げ切り、念願のプロ初勝利を挙げた中根英登(NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス) Photo: Nobumichi KOMORI

 今日の結果を受けて、中根は個人総合成績を一つ上げ、6位に。大会は残り2ステージあるため、中根は個人総合成績を守ること、そして残り2つのステージでもチームは貪欲に区間優勝をめざして戦うことになる。

中根英登のコメント

 ようやく勝てたという気持ち。これまで何度となく2位、3位という結果で沈んでいた。チームメートの期待に応えることができて本当に嬉しい。ヨーロッパのプロカテゴリーで4年目。日本人選手として優勝したいと思い続けていたけど、いつももうちょっとで届かなかった。このカテゴリーのチームに所属し、勝つことができてホッとしている。スポンサーやチームメート、チームスタッフ、みんなに支えてもらった。今回も大会前に体調を崩し、ダメだと思っていたけど、気負わないことが逆に良かったかもしれない。今回のチームは初めてとは思えないくらい雰囲気がよく、みんな強くて本当に頼もしい。チームメートたちに支えられ、自分たちは他のチームよりも一人少ない状態だけど、石上も二人分くらいの仕事をし、ここまで無駄脚を使うことがなかったのも今日の結果につながった。本当にみんなに感謝をしている。

水谷壮宏監督のコメント

 今日のステージはゲンティンハイランド以上に重要になると考えていた。最後の山岳で勝負を仕掛けたかったが、思っていた以上に集団は割れず、しかしリーダーチームは苦戦している印象があったので、集団内にスプリンターが残っていたこともあり、最後は中根はタイミングをみて自信をもって自らアタックを仕掛けた。

 中根のことを去年から見ていたが、調子が良くてもなかなか結果を残せなかったり、肝心なところで体調を崩すなどうまくいかないことが多かった。しかし、今回はしっかりとコンディションを合わせ、第二のクイーンステージといえる今日のステージについても良く研究し、勝ちにいった。まさに彼がやりたかった勝ち方。勝利を経験したことで勝ち方を覚え、今後さらに多くの勝利を挙げてくれると期待している。とにかくあきらめなかったことも大きな勝因だろう。残りのステージで中根は総合成績を守ること。そしてスプリントでも区間優勝を狙いたい。

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