プロの走りのノウハウを伝授キナンチームが「サイクルデイズ in 熊野」にゲスト参加 実践的なプログラムを提供

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 ロードレースのプロチーム「キナンサイクリングチーム」が、チームのお膝元である熊野地域におけるイベント活動として、2月1日、2日にかけて行われた「サイクルデイ in 熊野」にゲスト参加した。国内外でのレース活動に励む選手たちの取り組みを軸に、実践的なプログラムを参加者に提供。プロの走りを体感したいという学生や一般のサイクリストも多く集まり、ふれあいとスキルアップに努めた2日間となった。

絶景を満喫しながら走る Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 「サイクルデイ in 熊野」は今年で7回目を迎え、初春を感じられるサイクリングイベントとしてすっかり定着。穏やかな天候に恵まれたなかで、2日間のプログラムが展開された。キナンサイクリングチームは例年ゲストライダーとして招待されており、今年も山本元喜、椿大志、山本大喜、中島康晴、新城雄大の5選手が参加。実践的なメニューでは講師役として先頭に立ち、参加ライダーたちの意欲を盛り立てた。

プロ選手たちの経験をもとにした本格派クリニック

 イベント初日は、高校生・大学生・一般サイクリスト向けのクリニックを実施。三重県熊野市内の各所を会場として、実技指導や座学を実施した。

キナンサイクリングチームの選手たちによる実技指導。レースを意識しローテーションを繰り返す Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 ローテーションやコーナーリングといったレーススキルを上げることを目的とした講義では、椿を中心にキナンメンバーが先導。ローテーションでは先頭交代のタイミングや、勝負どころまでいかに体力を温存しながら他のメンバーと協調体制を保っていくかなど、選手たちが経験を踏まえながらレクチャーした。コーナーリングではスピードを落とすことなく、テクニカルな鋭角コーナーをいかにクリアしていくかをテーマに、参加者へ繰り返し課題にチャレンジしていくことを求めていった。

コーナーリングのスキル向上も目指す Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 また、午後からは国際ロードレース「ツール・ド・熊野」の山岳コースとしてもおなじみの丸山千枚田へのライドを行った。参加ライダーの実力やスキルに合わせて数グループに分け、それぞれに合わせる形で選手たちがペースメイク。ただただ上りをこなすばかりではなく、力をうまく配分しながら無理なく登坂するかを説いていった。

ツール・ド・熊野のコースとなる山岳、丸山千枚田の上りにチャレンジ Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU
初日参加者全員での記念撮影 Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 一方で、座学も多彩なカリキュラムで参加者を飽きさせないものに。体幹トレーニングをメインとした講義では山本元喜の進行のもと、日頃からできるトレーニングメニューを紹介。合わせて、体幹を意識した乗り方についても触れ、各ライダーのライドポジションを見ながら意識すべき筋肉の動きをアドバイスした。中西健児アカデミーコーチも同様に、現役時代のトレーニングをベースとしたサイクリングメソッドを解説。日々のトレーニングとリカバリーのバランスについても触れていった。

山本元喜は体幹をメインとした講義を実施 Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU
IRCタイヤによるタイヤメカニズム講座 Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 そのほか、チームのタイヤサプライヤーであるIRCタイヤによる最新タイヤのメカニズム講習や、同じくケミカルサプライヤーのワコーズ(和光ケミカル)によるメンテナンス講座、さらにアンチドーピング講座といったプログラムも組まれた。この日は地元高校の自転車部や、インカレでの活躍を目指す大学生、レースやロングライドでのスキル向上を目指す一般ライダーまでがそろい、それぞれの目的に合わせて実技や座学をチョイスし、サイクリストとしての視野を広げる絶好の機会となった。

春を告げるサイクリングイベントはさらに魅力あるものへ

 イベント2日目は、同市新鹿小中学校を発着地とするサイクリングが行われた。変化に富んだ熊野路に挑むべく、77km、50km、スタート前講習と合わせて行われた20kmと、参加者の希望やスキルに沿ったカテゴリーを設定した。

 山本元喜・大喜が先導役を務めた77kmコースは、八鬼山や矢ノ川峠の激坂へと向かったチャレンジングなコース。いっぽう椿と新城がアテンドした50kmは、風光明媚な熊野の海・山・川すべての景色を満喫できるロマンチックなルートセッティング。両コースとも、荒波によって形成されたリアス式海岸を眺められ、新鹿湾、二木島湾、賀田湾など、それぞれに色合いの異なる海の表情を感じられるサイクリングともなった。

リアス式海岸によるこの地域特有の海岸線を見ながら走ることができる Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU
ライドの後のお楽しみ。地元婦人会の方々の手によるふるまいが参加者の心と体を満たした Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU
メイン会場ではワコーズによる洗車サービスも行われた Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 完走後のお楽しみとして、地元婦人会による郷土料理の振る舞いや豪華景品が用意された抽選会なども催され、ライド疲れを吹き飛ばしてしまうほどの盛り上がり。ワコーズによる洗車サービスや、選手たち自ら売り子として奔走したチームグッズ販売なども、イベントを彩るものになった。

イベントの締めにはキナンサイクリングチームの選手たちとのじゃんけん大会。豪華景品が用意された Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 チームは2月5日からのヘラルド・サン・ツアーの出走メンバーを発表直後とあり、最後は参加者からのエールと見送りを受けて会場を後にした。

 春の到来を告げるこのサイクリングイベントは、今後より魅力的なライドの機会となるよう、発展的に新たな取り組みとなることを正式に発表。次回に向け、大いなる可能性を感じさせながらイベントはお開きになった。

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