title banner

栗村修の“輪”生相談<171>20歳女性「ロードバイクを始めて1年で、ふくらはぎが太くなってしまいました」

  • 一覧

 
20歳女子大生です。1年前から趣味でロードバイクを始めたのですが、足が太くなった気がします…。太もも~お尻周りは引き締まり、少し細くなったのですが、ふくらはぎの張りが取れません。むしろ太くなる一方です。

 高強度で練習する機会もあり、どうしても皆に付いていくために、頑張って踏んでしまいます。ペダリングに問題があるのか、自転車に乗っていれば、太もも側面の出っ張りやふくらはぎの張りは取れるのでしょうか…?

(20歳女性)

 悩ましいですね。一般には、自転車に乗ると脚は細長く、美しいシルエットになると言われています。「バイクレッグ」という言葉もあるくらいです。しかし、個人差もありますから、中には質問者さんのように一部が太くなる方もいるでしょう。

 個人差は筋肉の付きやすさなど生まれ持った体質によるものでしょうから、正直、変えるのは難しいのですが、後天的な部分なら走り方を変えることで改善可能です。

 大原則として、筋肉は大きな負荷がかかることで太くなる傾向があるわけですから、質問者さんの場合、ふくらはぎや太もも側面の筋肉が酷使されていることは間違いありません。ならば、それらの負担が減るペダリングをすればいいことになります。

 以上を踏まえて、ふくらはぎについてひとつ考えられる対策は、クリートの位置を深くする(クリートをカカト寄りにセッティングする)こと。クリートの位置が浅いとふくらはぎに負担がかかると言われていますから、深くすればひざ下が細くなる、あるいは太くなりにくくなる可能性があります。

 この方法には別に重大なメリットもあって、それは、クリート位置が深く、サドル位置が前に出ている前乗りのポジションは、現在のプロ選手たちのトレンドともいわれているんですね。こうすると空力の良いフォームがとれてケイデンスも上げやすいからだと思われますが、最近はフレームまでが前乗りポジションを前提にしたジオメトリになってきていますから、この今風ポジションを試す価値は大いにあると思います。

前ロード世界チャンピオン、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)は筋肉が付きつつ細いふくらはぎ Photo: Yuzuru SUNADA

 そして、質問者さんの悩みについては、上記の「ケイデンスを上げやすい」という部分も重要になります。100%とは言い切れませんが、重いギヤを低ケイデンスで回すよりも、軽いギヤを高ケイデンスで回す方が筋肥大は起こりにくいからです。

 実際、後ろ乗りで浅いクリート位置で重いギヤを踏んでいた1980年代の選手たちよりも、前乗りで深いクリート位置で軽いギヤを踏んでいる現代の選手たちの方が膝下が細い傾向にある様に感じます。

 また、現代のロードバイクは当時に比べて非常に軽いローギヤが標準装備されているわけですから、昔のように上りに入った途端に腰を上げて体を揺らしてギシギシとペダルを踏む必要もなくなってきています。

 上記でご説明した様に、膝下が太くならないフォームやペダリングを考えることは、結果的に現代の走りのトレンドに追随することにも繋がります。もし、現在のポジションなどに思い当たるフシなどがある様でしたら、是非、お近くのプロショップなどでポジションの見直しを行ってみてはいかがでしょうか。

 そしてもう一点…。

 太もも側面の筋肉の発達ですが、これはもう肉体美と考えるべきではないでしょうか。男女問わず、鍛えられた身体は美しいと思いますよ、僕は。

回答者 栗村修(くりむら おさむ)

 一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役、ツアー・オブ・ジャパン 大会ディレクター、スポーツ専門TV局 J SPORTS サイクルロードレース解説者。選手時代はポーランドのチームと契約するなど国内外で活躍。引退後はTV解説者として、ユニークな語り口でサイクルロードレースの魅力を多くの人に伝え続けている。著書に『栗村修のかなり本気のロードバイクトレーニング』『栗村修の100倍楽しむ! サイクルロードレース観戦術』(いずれも洋泉社)など。

※栗村さんにあなたの自転車に関する悩みを相談してみませんか?
ml.sd-cyclist-info@sankei.co.jpまで、タイトルを「輪生相談質問」としてお寄せください。

この記事のタグ

栗村修の“輪”生相談

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

e-BIKE最新特集

スペシャル

自転車協会バナー

ソーシャルランキング

サイクリストTV

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載