安心して預けられる穴場スポットを発見都内に行くなら自転車で! 建物の地下に隠れた駐輪場を探す旅

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 公共交通機関が豊富で様々な場所に行きやすい東京都ですが、自動車での移動は渋滞や信号などの障害が立ちはだかり、自転車や徒歩で移動した方が早い時があります。しかしスポーツサイクルで都内に行くと心配なのが盗難。そこで今回は、都内での自動車移動に疲れ、自転車に切り替えたというブロガー兼自転車観光ガイドの津田圭さんが、理想の駐輪場を見つけるまでの過程をリポートでお届けします。

自転車を安心して預けられる駐輪場は、一体どこにあるのか Photo: Kay TSUDA

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都内では遅い自動車

 ある日、銀座まで車で行った時に思った。もう都内に車で行くのは疲れたよ。どこもかしこも渋滞ばかり。とろとろ進む車。国土交通省の調査によると東京都内における車のスピードは平均時速17kmらしい。

  渋滞を抜けて駐車場に到着したところで、満車、満車の表示ばかりでフラストレーションがさらに増える。入庫しても駐車料金が非常に高い。財布が軽くなっていく。

自動車の通行量や人が多い都内 Photo: Kay TSUDA

 「ご来場の際は公共交通機関をご利用ください」という言葉にしたがって、電車で移動する。電車の分刻みのスケジュールの正確さは日本の象徴! でも、そもそも駅と駅が近いから歩いた方が早いことも多い。

 銀座駅から日本橋駅まで歩いても1.4kmほどで、途中の京橋駅でも700mくらいしかない。「歩いた方が早い」は都内の移動あるあるだけど、歩くには微妙に距離がある。そこで閃いた。「自転車があるじゃん!」

 自分の愛車で東京に行けばすべての悩みは解決する。自転車なら自動車より速い時速20km以上で、次の駅までの微妙な距離さえ、サッと移動できる機動力が役に立つ。しかし、そんな自転車にも大きな欠点がある。

 「どこに駐輪すればいいんですか?」

 愛車が盗まれたらショックで立ち直れない。愛車が盗まれないような駐輪場。そんなところがあるのか? 愛車が停められる東京都内の駐輪場探しの旅が始まった。

駐輪場選びで気をつけること

 まずは、絶対に盗難対策をしたい。この記事の読者には電動デュラエースのフルカーボンロードバイクに乗るような人が沢山いるようだ。それが盗まれたら明日から生きていく気力を失ってしまう。薄暗くないところや、人通りがあるところを選びたい。

人通りがあるところを選びたいけど、路駐はないでしょ! Photo: Kay TSUDA

 ちょっとの雨でも自転車が錆びてしまうので、雨風対策もしっかりしたい。「ゴメンネゴメンネ」と自転車に語りかけながら、ピカピカに拭いていくのは大変だ。だから地下駐輪場が理想的だ。

安心できる駐輪場探しの旅へ

 盗難対策と雨風対策ができるところを考えながら、東京駅や銀座駅界隈を散策してみた。普段はおしゃれな装いで決してサイクリングジャージ&レーパンでは訪れないような“オシャンティー”な場所だが、視点を変えてみてみると、意外と自転車で走っている人が多いことに気が付いた。

 おすすめの駐輪場を聞いてみようかと思うほどだ。実際に尋ねると不審者として通報されるかもしれないので、我慢した。

 道を歩いていると路上に駐輪場を発見。ここは線路の下だったので、最低限の雨は防げるけれど、台風のような横殴りの雨では効果がなさそう。人通りはひっきりなしにあるので、盗難されにくそうだけど、監視カメラがついているわけではない。

路上に設置された駐輪場  Photo: Kay TSUDA

 さらに電車高架下に駐輪場を見つけた。都内では線路が高架となっているので、その下側を有効活用するためにオフィスやお店になっている。それと同じ並びに駐輪場があった。

 今回見つけたのは大手町高架下自転車駐車場。ここであれば雨風の心配もなさそう。交通系ICカードでの支払いにも対応しているようだ。ただし周囲は薄暗く、女性が一人で歩くのにはちょっと怖くなるような雰囲気。自転車を一度停めてみたが、自分の身が安全かどうかドキドキしてしまう場所だった。

ちょっと怖かった大手町高架下自転車駐車場 Photo: Kay TSUDA

 大手町のビル街に模範的な地下駐輪場を見つけた! 大手町フィナンシャルシティ グランキューブ 地下機械式駐輪場だ。まるで、ダンジョンの奥まったところに宝箱を見つけたような高揚感を覚える素晴らしき施設。

地下に駐輪できる大手町フィナンシャルシティ グランキューブ 地下機械式駐輪場 Photo: Kay TSUDA

・地下にある

・警備員がいる

・1台1台格納庫で管理されている

 雨風を凌ぐのは言うまでもなく、ここから盗むのは銀行強盗に入るくらいに難しそうだ。完璧すぎる。

 ただし、このしっかりとしたセキュリティシステムを享受するには、自転車の登録が必要。登録された自転車にはIDが振られ、それを元に管理される。周辺オフィスに毎日通勤で利用するならぜひとも使いたいが、年に数回の都内での用事という場合だとID登録するのが面倒くさい。

登録済みの自転車が駐輪場から搬出されたところ Photo: Kay TSUDA

 地下格納庫のような駐輪施設ほどの高いセキュリティは必要としない。それならば、商業施設内の駐輪場はどうだろうか。銀座三越、ミッドタウン日比谷、東京スクエアガーデンに地下駐輪場があったが、雨風の心配はない。明かりも24時間ついているので夜でも安心か。

エレベーターで地下へ向かう銀座三越 Photo: Kay TSUDA
東京スクエアガーデンは地下への坂を下っていくと駐輪場が見える Photo: Kay TSUDA
東京ミッドタウン日比谷の地下にも駐車場がある Photo: Kay TSUDA

意外とあるかもしれない地下駐輪場

 今回は東京銀座エリアを中心に駐輪場を探したが、別日に新宿方面にも訪れたところ、結構な数の駐輪場があった。青空駐輪でとてもロードバイクを停める気にはならないところも多くあったが、割と安心して預けることができそうな場所も見つけた。例えば、新宿駅東南口自転車駐輪場は意外と穴場なのか、結構空いていた。

新宿駅東南口自転車駐輪場へ続く道 Photo: Kay TSUDA
駐輪場はまさに駅のそばにある Photo: Kay TSUDA

 都内に沢山の駐輪場が設置されている背景には、都の条例が関係していた。区によって違いがあるものの、東京23区内においては、放置自転車対策としてビルを建築する時、その大きさに従って駐輪場の設置が義務付けられている場合がある。中には助成金が出る場合もあるとのことだ(参考:東京都都民安全推進本部)。

 ということは、新築ビルであれば地下駐輪場が設置されていることも多いかもしれない。東京都民安全推進本部のウェブサイトには、都内の駐輪場をまとめたページがあるので、参考にしてみてはいかがだろうか(参考:東京都都民安全推進本部、駐輪場をお探しの方へ)。

「オレいけてる!」と錯覚

 はじめは「東京行くのに自転車なんてちょっと…」と尻込みをしていたが、案ずるより産むが易し。最近は都内に出る時はほぼ自転車で行っている。慣れてくると、自転車で都内へ移動し、どこかで着替えてから商談ということもある。自転車で都内へ行くことこそ「オレいけてる!」と錯覚できるのだ。

津田圭(つだ けい)

折りたたみ自転車大好き。いつでもどこでも自転車を抱えて移動している。毎週100kmのサイクリングを楽しみながら、自転車への情熱を燃やすブログ『自転車でGo.com』を運営中。さらに、自転車観光ガイドとして訪日外国人に東京の良さを伝えている。
 

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