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山下晃和の「“キャンプ”ツーリングの達人」<15>冬キャンプに嬉しい“即暖性”のあったかごはん 「旨・易・速」のおすすめアウトドア飯

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 昨年は自転車で行くキャンプに興味をもった人がとても多かったと思います。まだ実践できていないという方は、2020年、今年こそ挑戦してみてください。きちんとしたキャンプ場であれば、縦走登山のキャンプのように致命的なミスをして事故になる可能性が少ないので、トライ&エラーをして回数をこなせば「何が必要で、何が要らないか」が分かってくると思います。今回は、以前ご紹介したシングルストーブで簡単に作ることができる「アウトドア飯」のレシピをご紹介します。

冬は寒いのですが、空気が澄んで、星空がきれいなのが最高です Photo: Akikazu YAMASHITA

辿り着いた逸品「たらこパスタ」

 料理が面倒という人は、コンビニで買うお弁当やおにぎりだけでも問題ないのですが、冬キャンプではやはり温かいものが食べたくなるもの。そして、温かいコーヒーも飲みたくなるものです。今回は、私が一番オススメするスピーディーにできる料理「たらこパスタ」をご紹介します。

【用意する食材】

・パスタ(ショートタイプ)
・市販のパスタソース
・ツナ缶

 用意する具材はこの3つだけ! パスタはよく売っている細長いものはクッカーに入れにくいので、小さくてクルクルしているショートパスタがオススメ。その中でも、早ゆでタイプはOD缶(ガス缶)の燃料が少なくて済むので自転車キャンプや登山ではこちらを選びましょう。

具材はパスタ、市販のたらこパスタのソース、ツナ缶。右上のシングルバーナーは「ジェットボイル」の「MiniMo」(ミニモ)という小型のシリーズ(バーナー、ガス缶が内部に収納された状態) Photo: Akikazu YAMASHITA

 使用するシングルバーナーは「JETBOIL」(ジェットボイル)。熱伝導効率が非常に高く、文字通りあっという間にお湯が沸くタイプのバーナーです。トロトロと煮込み料理したい人や炒め料理をするのには不向きですが、お湯を沸かすだけ、茹でる等の料理は時間を短縮して作れます。登山の際「インスタントラーメンやカップラーメンで済ます」という人にも非常に人気のバーナーです。

 キャンプ場には水場があるのでそこでクッカーに水を入れ、カチッとJETBOILのスイッチを押して火をつけてお湯を沸かします。この日はとても寒かったのですが、1分半くらいで沸騰しました。やはり、早いです。パスタを入れたら、グルグルかき回しながら茹でます。回さなくても茹でられますが、くっついてしまいます。

クッカーに水を入れて、火を付けます。一瞬で沸きます。沸騰したら蓋を取ります Photo: Akikazu YAMASHITA
アウトドア用のカトラリーもあるとエコで良いでしょう。ない時は枝などで箸を自作することもできます Photo: Akikazu YAMASHITA

 茹であがったらお湯を捨てます。ジェットボイルには蓋に注ぎ口が開いているので湯切りも非常に簡単。もったときに火傷しないよう、取手の反対側にその穴をセットしておくようにしましょう。

 湯切りしたパスタの上にたらこソースをかけます。たらこパスタは、ミートソースやカルボナーラソースに比べると少量でも味が行き渡るため、軽量化になります。私も「パスタと言えばミートソース!」と豪語するほど大好きなのですが、水分が多いので結構重くなります。ということで自転車の旅ではたらこに辿り着きました。

あっという間に出来上がり!これで袋の半分くらいです(75g)。ひと袋全部入れたら大盛りにできます Photo: Akikazu YAMASHITA

 「一日走って、そんなんじゃタンパク質が足りないよ」と嘆く方もいらっしゃると思うので、そういう方にはツナ缶のツナを添えるのをおすすめします。たらこツナパスタがまた意外に美味しいのです。ツナ缶に入っているオイルもちょっとだけ入れるとまろやかになります。

 これらは10~15分で完成するので、ギリギリまでのんびりしたい、もしくは走りを楽しむのでご飯は早めに終わらせたいという人にも最適です。

こだわり派におすすめ「サバの炊き込みご飯」

 次に、もう少し時間をかけてご飯を作りたい“こだわり派”に、寒い時期に食べたくなるサバの炊き込みご飯をご紹介します。

【用意する食材】

・米(1合)
・サバ缶
・ぶなしめじ
・きざみネギ(あれば)
・塩少々

もう少し時間をかけてご飯を作りたいこだわり派には、寒い時期に食べたくなるサバの炊き込みご飯をご紹介します Photo: Akikazu YAMASHITA

 米は1合で売っているところが少ないため、持参するか、あるいは事前にキャンプ場に問い合わせましょう。場所によっては売店に置いているところもあるので、チェックしておくことをおすすめします。

 こちらのシングルストーブは「SOTO」(ソト)の「ウインドマスター」。文字通り、風に強い仕様で、すり鉢状になっている火口が低温時も安定した火力を提供しれくれます。そしてクッカーは、「TRANGIA」(トランギア)というスウェーデンのブランドが出している飯ごう「Messtin」(メスティン)。ソロキャンパーに絶大なる人気でなかなか手に入れられなくなっています。

メスティンをウィンドマスターに載せた状態 Photo: Akikazu YAMASHITA

 こちらは、東京・目黒にある「Outdoorshop december」(アウトドアショップ ディセンバー)というお店で売っている、オリーブドラブカラーのメスティンです。

アウトドアショップディセンバーのオリジナルカラーのメスティン。米に水を入れて20分ほど浸水させておきます Photo: Akikazu YAMASHITA

 メスティンの人気の理由は、ご飯が美味しく炊けて、四角くスタッキングしやすいからでしょう。丸のクッカーだとデッドスペースができてしまいますが、四角いとバッグなどにパッキングする際に収納しやすくなります。そして、この四角い見た目が可愛いということでInstagramにあげたくなるようです。

 お米を洗って、浸水させ、20分ほどおきます。そうすることで、ふっくらしたご飯になるのです。これが面倒な人は、ジップロックに水と洗った米を入れて、メスティンの中にスタッキングしておけば、テン場(テント場のこと)ですぐに調理に入れます。

 その後、蓋を開けて、サバ缶のサバ、ぶなしめじ、きざみネギ、塩少々を入れて、火にかけます。10分ほど中火で、メスティンの横側から吹き出してきたら、火を弱めてさらに10分火にかけます。そして、火を止め、さらに蒸らしのために20分ほど置きます。冬場は、この時にタオルや手ぬぐいなどに包んでおくと熱が逃げないようです。

蓋を開ける時はクッカーが熱くなっているので、手ぬぐいなどを持って外しましょう Photo: Akikazu YAMASHITA

 蓋を開けたら出来上がり! かき混ぜて具をまんべんなく行き渡らせます。この炊き込みご飯は時間はかかるものの、本当に美味しいです。

簡単で激ウマ!進化したドライフード

 もっと、気軽に弾丸キャンプツーリングする人にオススメなのがドライフードです。お湯を入れるだけで本格的なご飯が食べられるのと、栄養価も高いので、まずはここから始めるのもアリでしょう。

「mont-bell」(モンベル)から出ている「RISOTTa」(リゾッタ)は、信じられないほど美味しいドライフードです Photo: Akikazu YAMASHITA

 従来のドライフードの主流だったアルファ米だと15分くらいかかってしまうのですが、こちらのリゾッタはお湯を注いでわずか3分で出来上がります。乾燥状態だと85gで究極の軽量化にもなります。また、5年半も持つので災害時の非常食としても優秀なので、家に1つあって損はありません。

こちらはサーモンチーズのリゾッタ(440円+税)。お湯を入れて3分経ったら出来上がり。味も抜群に旨いです! Photo: Akikazu YAMASHITA

 さらにすごいのは、こちらはドライのままスナック菓子のようにポリポリ食べても美味しいのです。水やお湯が手に入らない緊急時にもってこいなのです。

おまけ。氷点下の朝は色々な物が外で凍ってました。凍らせたくないものは予めテントの中に入れておきましょう Photo: Akikazu YAMASHITA

 以上、手軽で軽量な3つの「アウトドア飯」のご紹介でした。寒い冬は温かい物が余計に美味しく感じるので、ぜひ試してみてください。

山下晃和山下晃和(やました・あきかず)

タイクーンモデルエージェンシー所属。雑誌、広告、WEB、CMなどのモデルをメインに、トラベルライターとしても活動する。「GARVY」(実業之日本社)などで連載ページを持つ。日本アドベンチャーサイクリストクラブ(JACC)評議員でもあり、東南アジア8カ国、中南米11カ国を自転車で駆けた旅サイクリスト。その旅日記をもとにした著書『自転車ロングツーリング入門』(実業之日本社)がある。趣味は、登山、オートバイ、インドカレーの食べ歩き。ウェブサイトはwww.akikazoo.net

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