愛媛県の内子町で開催全日本シクロクロスが開幕、歴史ある内子座で前夜祭 初日マスターズは筧兄弟が揃ってV

by 織田達 / Satoshi ODA
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 第25回シクロクロス全日本選手権大会が12月7日、愛媛県内子町・小田川豊河原特設コースで開幕した。大会初日は、シングルスピード(エキシビションレース)のほか、各年代のマスターズクラスのレースが行われた。大会は翌7日まで開催される。

エリートのレースを翌日に控え内子座で前夜祭が開催。大会誘致の影の立役者とも言える門田基志(TEAM GIANT)がMCのインタビューに応える Photo: Satoshi ODA

シングルスピードも疾走

 会場となる内子町は愛媛県の南予地方にあり、農業が盛んな土地で街には白壁の商家が立ち並ぶ。内子町はこれまで7年連続で「小田川シクロクロスinうちこ」を開催しており地元自治体の理解もあり、今回の全日本選手権では県道56号線を約500mに渡り通行止めをし、ホームストレートとして利用した。

 前日までは雪予報もあったが、朝から曇りで気温も低い中、第1レースのシングルスピードのレースが昨年同様エキシビションレースとして行われた。

変速なしのシングルスピードクラス。トップで階段を駆け上がる牧野崇(COGS) Photo: Satoshi ODA
シングルスピードクラスは最後まで牧野崇(COGS)、腰山雅大(All-City Cycles / 662CCC)、吉元健太郎(チーム鳴木屋/Pep Cycles)の3人のパックでレースが進んだ Photo: Satoshi ODA

 スタート後、腰山雅大(All-City Cycles / 662CCC)がトップを走るが、落車によりトップを牧野崇(COGS)に明け渡すと吉元健太郎(チーム鳴木屋/Pep Cycles)にも抜かれ3番手となるが、やがて3人は合流してパックとして最終周回まで進んだが、腰山のアタックで吉元が遅れる。さらに牧野がアタックにし腰山を抜き、ホームストレートまで勝負がもつれるかと思われたが、牧野がセーフティリードを保ってフィニッシュ、腰山は2位、吉元が3位となった。

シングルスピードクラスを制した牧野崇(COGS) Photo: Satoshi ODA
シングルスピードクラス表彰式 Photo: Satoshi ODA

シングルスピード 結果
1 牧野崇(COGS) 35分43秒
2 腰山雅大(All-City Cycles / 662CCC) +9秒
3 吉元健太郎(チーム鳴木屋/Pep Cycles) +14秒

マスターズの熱い戦い

 続いて行われたのはマスターズ50-59、60+、女子マスターズ。昨年までは5歳刻みだったマスターズクラスは今年10歳区切りで行われた。

マスターズ50-59、60+のスタート。車のトラブルにもめげずに17時間かけて会場入りした筧太一(BUCYOCOFFEE/CLT)がホールショットを奪う Photo: Satoshi ODA
キャンバーを下るマスターズ50-59クラストップを走る筧太一(BUCYOCOFFEE/CLT) Photo: Satoshi ODA
女子マスターズクラス、トップを独走する地元愛媛の中川左裕里(Ehime Happy Girls Racing Team) Photo: Satoshi ODA

 マスターズ50-59クラスではいつも会場で関係者の腹を満たしてくれる「BUCYO COFEE号」でおなじみの筧太一(BUCYOCOFFEE/CLT)が、会場に向かう道中で自動車のトラブルにより名古屋から17時間を要した疲れも見せず、ホールショットから後続を一切寄せ付けぬ走りで優勝した。2位争いは藤井修(きゅうべえsports)が制し、3位には浅井秀樹(SNEL CYCLOCROSS TEAM)が入った。

筧太一(BUCYOCOFFEE/CLT)が雄叫びを上げてフィニッシュ Photo: Satoshi ODA
マスターズ50-59クラス表彰式 Photo: Satoshi ODA

 同時スタートの60+クラスは松井正通(TOYOFRAME)トップでフィニッシュ。1分の時差スタートだった女子マスターズは地元愛媛県の中川左裕里(Ehime Happy Girls Racing Team)が優勝した。

マスターズ60+クラス表彰式 Photo: Satoshi ODA
女子マスターズクラス表彰式 Photo: Satoshi ODA

男子マスターズ50-59 結果
1 筧太一(BUCYOCOFFEE/CLT) 28分50秒
2 藤井修(きゅうべえsports) +28秒
3 浅井秀樹(SNEL CYCLOCROSS TEAM) +32秒

男子マスターズ60+ 結果
1 松井正通(TOYOFRAME) 32分19秒
2 鈴木徹(ナカガワ RC) +1分06秒
3 中島敏夫(チーム泥んこプロレス) +3分08秒

女子マスターズ 結果
1 中川左裕里(Ehime Happy Girls Racing Team) 26分39秒
2 武田美夕紀(走れ馬鹿犬) +36秒
3 原田悦子(Team Shiokaze CX) +1分06秒

筧五郎がマスターズ5連覇

マスターズ35-39、40-49クラスのスタート Photo: Satoshi ODA

 1日目の最終レースとなる、マスターズ35-39、40-49クラスが行われた。マスターズ35-39がエントリーが落合友樹(TeamRuedaNAGOYA)ただ一人のみ。フィニッシュさえすればチャンピオン確定なのだが、そんな状況にも甘えず、落合はスタート後、40-49クラスを従えてトップでレースを進める。40-49クラスはトップ集団から萬谷和也(FUJIMOTO FARM)が飛び出し落合に合流してレースを進める。その後ろから池本真也(和光機器)、石川正道(Champion System Japan Test Team)、田崎友康(F(t)麒麟山Racing)、國分圭二(Mt.HASE321)らが追う展開。

色づく樹木の間を行く、トップ集団 Photo: Satoshi ODA
マスターズ35-39クラスただ一人のエントリーの落合友樹(TeamRuedaNAGOYA)が積極的にレースを引っ張る Photo: Satoshi ODA
このコース一番の難所とも言えるキャンバーの直登、直降が選手たちを苦しめる Photo: Satoshi ODA

 やがてハイペースでレースを引っ張った落合が遅れるとMTB-XCOをメインに活動している萬谷が単独トップになった。それを追うのがスタート直後、もらいクラッシュに巻き込まれ大きく遅れてしまい、猛烈な勢いでポジションを上げてきた筧五郎(56 CYCLE)。それに石川、池本が続いた。筧が萬谷に追いつくと石川が池本を抜き、さらに先頭の二人に合流。ホームストレートでは後ろを振り向き牽制しあう、まさにワールドカップで見られるような光景があった。

落合友樹(TeamRuedaNAGOYA)に代わってレースを引っ張る萬谷和也(FUJIMOTO FARM)。背後には1周目に足留めをくらい遅れた筧五郎(56 CYCLE)が迫る Photo: Satoshi ODA
長いホームストレートでは後ろを警戒するワールドカップのような光景が見られた Photo: Satoshi ODA
スプリント勝負を制して県道56号線上でガッツポーズを決める筧五郎(56 CYCLE) Photo: Satoshi ODA

 最終周回までもつれたトップ争いはスプリント勝負になり、早掛けした萬谷の背後にぴったりついた筧がこれをかわしてトップでフィニッシュ。県道56号を五郎が駆け抜けた形となった。2位には萬谷、3位にはスプリント勝負に加わることができなかった石川が入った。

マスターズ40-49クラス表彰式 Photo: Satoshi ODA
マスターズ35-39クラス表彰式 Photo: Satoshi ODA
この日誕生した各年代別の全日本チャンピオンたち Photo: Satoshi ODA
筧兄弟とセルフィーととる三船雅彦氏 Photo: Satoshi ODA

男子マスターズ35-39 結果
1 落合友樹(TeamRuedaNAGOYA) 36分11秒

男子マスターズ40-49 結果
1 筧五郎(56 CYCLE) 35分26秒
2 萬谷和也(FUJIMOTO FARM) +1秒
3 石川正道(Champion System Japan Test Team) +10秒

内子座で有力選手を紹介

ライセンスコントロールと前夜祭の会場となった芝居小屋「内子座」 Photo: Satoshi ODA

 初日のレースプログラムが終了後、2日目のレース参加選手の試走が行われ、その後内子町の重要伝統的建造物群保存地区「八日市護国」の近くにある芝居小屋「内子座」に場所を移してライセンスコントロールと前夜祭が行われた。

 会場の内子座は1916年の建設され内子町指定有形文化財に指定されており、かつては歌舞伎や文楽、映画や落語なども演じられており、現在では文楽のほか、各種講演やまちづくりの会合等に活用されている施設。前夜祭では内子町町長の挨拶があり、コースデザインを担当したJCFシクロクロス小委員会委員長で、シクロクロス日本代表チーム監督の三船雅彦氏の熱いメッセージもあり、最後に国内有力選手の紹介があった。

内子町・稲本町長の挨拶 Photo: Satoshi ODA
JCFシクロクロス小委員会委員長、シクロクロス日本代表チーム監督の三船雅彦氏がコース設定、今後の選手たちの活躍に関して熱いトークがあった Photo: Satoshi ODA

 紹介された選手は、順に竹之内悠(ToyoFrame)、沢田時(チーム ブリヂストンサイクル)、小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)、横山航太(シマノレーシング)、前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)、松本璃奈(TEAM SCOTT Japan)、唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)、西山みゆき(Toyo Frame Field Model)、村上功太郎(松山大学)、織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)、そして最後にこの大会を誘致に関して影の立役者とも言える門田基志(TEAM GIANT)それぞれ明日のレースに対する意気込みをインタビューで語った。

歌舞伎で使用する「せり」を使用して、選手一人一人が舞台に登場 Photo: Satoshi ODA
舞台の上には男女11人が登場した Photo: Satoshi ODA

 大会2日目となる7日は、午前8時30分より男女のU17、U15のレースを皮切りに新設された女子ジュニアなど、そして男女のエリートまで、各カテゴリーの日本一を決めるレースが行われる。

稲本町長を中心に登壇した選手と記念撮影 Photo: Satoshi ODA

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