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栗村修の“輪”生相談<166>20代女性「フィッティングを受けたらフレームが小さすぎると言われてしまいました」

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自転車を始めて2年程でカーボンフレームのバイクを買いました。これを機にちゃんとポジションを見てもらおうと、知識と経験豊富な方がいらっしゃるショップでフィッティングをしてもらいました。

 すると、ワンサイズフレームが小さすぎてポジションが良くない。このままこのサイズを乗り続けても、これ以上は伸びない成長しないと、キッパリ言われてしまいました。

 大きいサイズの自転車に買い替えるしか成長する方法は無いのでしょうか?

 買ったばかりの自転車(気に入って買った)を売るのも気が進みません。伸び代が無いとハッキリ言われて凹んでます。助けてください

(20代女性)

 基本的なことではありますが、スポーツバイクではサイズ選びがとても重要です。

 サイズが合っていないバイクに乗るのは、サイズが合っていない服を着るようなものです。動きにくいし、機能性も落ちますし、格好悪くもある。いいとこなしです。「サイズが合ってないんじゃ…」と悶々とし続けるくらいなら、フレームを買い替えたほうがいいでしょう。

 しかし、それはサイズが、適正なサイズから大きく離れている場合の話です。質問者さんは「ワンサイズ」小さいだけですよね。通常、ワンサイズぶんならば、調整すれば問題なく乗れる場合がほとんどです。もちろんベストサイズのフレームに乗るのが理想ですが、ウン十万円の追加出費を考えると、今すぐ無理に買い換えるべきなのかは再考の余地があるように感じます。

 というのも、ステムの長さと角度・ハンドルの形・ハンドルの高さ・サドルの位置と高さなどを調整することで、ワンサイズくらいのズレならばある程度は体にフィットするように修正できるからです。そう考えると、ショップの方の「これ以上は伸びない、成長しない」というフィジカル面にまで言及した表現は少々言い過ぎのように思いますね。

バイクが体格に合っていないと力を十分に発揮できないことも Photo: Yuzuru SUNADA

 ここで改めて、フレームサイズが「大きい」もしくは「小さい」という意味について確認してみたいと思います。

 フレームサイズで最も重要になってくるのは、トップチューブの長さ(水平換算値)と、小柄な方であればヘッドチューブの長さも意識した方が良いかもしれません。

 サドルの位置はご存知の様にシートピラーの上げ下げなどで一番容易に調整が行えます。一方、ハンドルの位置はステム自体を交換して調整しなくてはならず、特にトップチューブが長すぎる場合(フレームサイズ大き過ぎる)は、ハンドルが適正値よりも遠くなり過ぎてしまう恐れがあります。同様にヘッドチューブが長過ぎる場合もハンドルを物理的に下げられなくなってしまいます。

 一番大事なのは、BBに対して適切な位置にハンドルとサドルをセットできるかであり、それができないほどフレームサイズが合っていないなら、直ちにフレームを買い換えなくてはいけないでしょう。

 一般的にフレームがワンサイズ小さい程度であれば、サドルを上げて(シートピラーを出して)、長いステムに変えれば、「一回り大きな自転車」にすることができます。シルエット的にも、ワンサイズ大きいフレームよりもワンサイズ小さいフレームの方が、長いステム&長いシートピラーとなりスタイリッシュになるはずです。

 更に質問者さんはいまのバイクを気に入っているとのことですので、セカンドオピニオンではないですが、他の自転車に詳しい人にもう一度見てもらうのがいいでしょう。

 選手レベルでも、その選手のクセや走り方、好みなどによって、適正サイズよりもワンサイズ大きいフレームもしくは小さいフレームを意図的にセレクトすることがあります。

 ですから、まずはなにが問題になっているのか(適切な位置にハンドルとサドルをセットできるのかできないのかなど)をご自身で理解いただいた上で、買い換えるべきか、このまま乗り続けるのかを決めてはいかがでしょうか。

回答者 栗村修(くりむら おさむ)

 一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役、ツアー・オブ・ジャパン 大会ディレクター、スポーツ専門TV局 J SPORTS サイクルロードレース解説者。選手時代はポーランドのチームと契約するなど国内外で活躍。引退後はTV解説者として、ユニークな語り口でサイクルロードレースの魅力を多くの人に伝え続けている。著書に『栗村修のかなり本気のロードバイクトレーニング』『栗村修の100倍楽しむ! サイクルロードレース観戦術』(いずれも洋泉社)など。

※栗村さんにあなたの自転車に関する悩みを相談してみませんか?
ml.sd-cyclist-info@sankei.co.jpまで、タイトルを「輪生相談質問」としてお寄せください。

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