シーズン最後の大一番最強のホビーレーサーの座は誰の手に 「ツール・ド・おきなわ」市民210kmプレビュー

  • 一覧

 ツール・ド・おきなわのロードレースが11月10日、沖縄本島北部のヤンバル地域で開催される。国内随一の距離を誇る公道レースに、参加者たちはシーズンベストの状態で臨みしのぎを削る。

昨年優勝した紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)と、市民210kmを5勝している高岡亮寛(Roppongi Express) Photo: Shusaku MATSUO

注目度はプロ以上か

 大会は国内外のプロチームで争われるUCI(国際自転車競技連合)カテゴリー2クラスも行われるが、高い注目を集めるのが“ホビーレーサーの甲子園”と称される市民カテゴリーである。普段は仕事を持つホビーレーサーが参加するクラスではあるが、皆プロ顔負けの集中力と練習量で身体を仕上げ、この日の為にコンディションを合わせてくる。

 ツール・ド・おきなわの魅力は、何といってもコースだろう。ヤンバル地域の山々、ダイナミックな景色が続く海岸線、ここを走るのはレース中自転車だけ。公道を完全に封鎖した起伏に富んだコースを全力で駆け抜けることができる。国内最長距離で行われる“ロードレース”なのだ。

 国内のホビーレースではここまでの規模で開催される大会は数少ない。市民カテゴリーは大きく210km、140km、100km、50kmの距離別に分けられている。なかでも、最長距離で争われる市民210kmには注目が集まる。ホビーレーサーの国内トップクラスの選手たちが一堂に会し、シーズン最後の大一番として臨む。

2018年、独走勝利で市民210kmを制した紺野元汰(SBC Vertex Racing Team) Photo: Masahiro Osawa

 注目されるのは昨年優勝を飾った紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)の走りだろう。レース後半から積極的なアタックを繰り返し、最後の勝負どころとして知られる羽地ダムから独走を開始。複数人で追いかけるライバルを振り切り、初勝利を飾った。9月に開催されたUCIグランフォンド世界選手権でも、19-34歳カテゴリーで3位に食い込み、その実力を示した。また、紺野のチームメートとして実力者の岡泰誠(SBC Vertex Racing Team)も出走。チームとして協調した動きをみせればライバルにとっては見逃せない展開となるだろう。

「昨年よりも厳しい展開になるのは間違いない」と話す紺野元汰(SBC Vertex Racing Team) Photo: Shusaku MATSUO

 紺野はレース前日となる8日、「調子は分からない。乗りこめてないので、金曜日(レースの前々日)まで100km以上のトレーニングを続けていた。正直蓋を開けてみないとわからない」と謙遜。「僕から仕掛けるというよりは、皆の動きに合わせることになると思う」と話し、「去年よりも厳しい展開になるのは間違いなく、優勝しますと宣言はできません」と控えめなコメントを残した。「集中力と勝負所での勘に秀でた松木健治さん(VC福岡)は、スプリントまで持ち込まれると脅威かなと思います。また、経験豊富な高岡亮寛さん(Roppongi Express)はもちろん怖い存在ですね」とマークしている選手を明かした。

 “ミスターおきなわ”こと高岡の復活にも期待がかかる。高岡はこれまで同カテゴリー5勝を飾っており、4連覇6勝目を目指して臨んだ前回大会だったが、レース中の落車で順位を大きく落としてのフィニッシュとなった。今季はUCIグランフォンド世界選手権40-44歳カテゴリーで3位になるなど好調さを堅持。前週に開催された山中湖サイクリングクラシックにおいても、5位に入る活躍をみせている。

「ここ10年で1番いい仕上がりだ」と明かし、6勝目を狙う高岡亮寛(Roppongi Express) Photo: Shusaku MATSUO

 「マークすべき選手を挙げたらキリがありません」と前日に語った高岡だが、なかでもライバル視しているのが井上亮(Magellan System Japan)と松木だという。また、持留叶汰郎(Thcrew)もJBCFのE1カテゴリーで好成績を挙げているだけに注目しているという。ここ10年で最も良い仕上がりになっているだけに、優勝候補の一人として活躍が期待される。

 他にも、市民210kmカテゴリーには宮澤崇史や徳田鍛造ら元プロ選手の名前も見受けられる。国内最長のホビーレースを今年は誰が制するのか。決着は10日の正午過ぎ、名護市役所前のフィニッシュラインで明らかになる。

この記事のコメント

利用規約順守の上ご投稿ください。

関連記事

この記事のタグ

ツール・ド・おきなわ ロードレース 沖縄県

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

e-BIKE最新特集

スペシャル

自転車協会バナー

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載