「サイクルツーリズムによる観光立国の本格スタート」国交省がしまなみ海道等3つの「ナショナルサイクルルート」を発表 ロゴのコンセプトは「和」

by 後藤恭子 / Kyoko GOTO
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 国土交通省の自転車活用推進本部は11月7日、自転車活用推進法に基づくサイクルツーリズムの推進策の一環として進めていた「ナショナルサイクルルート」に、「つくば霞ヶ浦りんりんロード」(茨城県)、「ビワイチ」(滋賀県)、「しまなみ海道サイクリングロード」(広島県、愛媛県)の3ルートを認定したことを発表した。本部長である赤羽一嘉(かずよし)・国交相は認定された3ルートについて「国としてPRをサポートする」と意欲を示した。

「ナショナルサイクルルート」のロゴを発表する赤羽一嘉・国交相 Photo: Kyoko GOTO

赤羽大臣「国内外へのPRを強力にサポート」

 ナショナルサイクルルートとは「一定の水準」を満たすサイクリングルートを国が推奨ルートとして指定する制度。「一定の水準」は、①ルート設定②走行環境③受入環境④情報発信⑤取組体制─の5項目によって評価される。これらを満たすルートとして、茨城県の「つくば霞ヶ浦りんりんロード」、滋賀県の「ビワイチ」、愛媛県と広島県にまたがる「しまなみ海道サイクリングロード」の3つが第三者委員会での審査を経て決定した。

赤羽一嘉・国交相 Photo: Kyoko GOTO

 ルートの決定について赤羽国交相は、「サイクルツーリズムの推進をいっそう発展させるために、自治体が磨き上げてきた優れたサイクルルートをナショナルサイクルルートとして決定した。サイクルツーリズムの推進による観光立国の本格的なスタートとする決意を改めている」とコメント。その上で「国内外への情報発信を強力に進めるなど、国としてしっかりと皆さんの取り組みを最大限に支援させていただく」と意欲を語った。

約270件の公募の中から選ばれた「ナショナルサイクルルート」のロゴマーク。右の青い看板は、ロゴを使用した各ルートの案内看板のレプリカ Photo: Kyoko GOTO

 ナショナルサイクリングルートに使用するロゴは、全国から寄せられた約270件の公募の中から、岡山県の落合翔平さんのデザインが起用された。自転車を漢字の「和」で表現し、「和やかで心地よいサイクリング、サイクリングで出会う人やモノ、コトのつながり」をコンセプトとした。このロゴはナショナルサイクルルートのポータルサイトで使用するほか、現地での路面表示、案内看板にも使用されることになる。

サイクルツーリズムの振興に意欲

 つくば霞ヶ浦りんりんロードが認定された茨城県の大井川和彦知事は、「しまなみ海道、ビワイチとともに最初のナショナルサイクリングルートに選ばれたことは、茨城県にとってこの上ないビッグニュース。筑波山と霞ヶ浦が一体となったルートで、首都圏からも近く信号にも邪魔されずにのびのびと平坦もアップダウンも様々なコースを楽しめる」と魅力をアピール。「長らく魅力ある都道府県ランキングとして不動の47位だったが、『魅力がない』なんてもう絶対に言わせないと決意している」と意欲を語った。

「つくば霞ヶ浦りんりんロード」を有する茨城県の大井川和彦知事(写真右)と同県石岡市の今泉文彦市長(左) Photo: Kyoko GOTO
「ビワイチ」のポーズをとる滋賀県の西嶋英治副知事(右)と同県守山市の宮本和宏市長 Photo: Kyoko GOTO
宮本和宏・守山市長 Photo: Kyoko GOTO

 「ビワイチ」の振興を手掛けてきた滋賀県守山市の宮本和宏市長は、「国内外からビワイチを楽しみにこられた方々にしっかりとおもてなしを提供し、また京都や大阪に来られたら必ずビワイチにも寄ってもらうような流れを作って滋賀県の地域経済もしっかりと振興していきたい」と述べ、「しまなみ、りんりんロードと連携するなかで、日本の自転車文化をさらに盛り上げていきたい」とナショナルサイクルルート間での連携を強化していく考えを強調した。

 「しまなみ海道サイクリングロード」の関係者には、しまなみ海道の両端を担う愛媛県と広島県から計5人が列席した。

「しまなみ海道サイクリングロード」のポーズをとる愛媛県の中村時広知事(写真中央左)と広島県の湯崎英彦知事(右から2人目)ら関係者 Photo: Kyoko GOTO
中村時広知事 Photo: Kyoko GOTO

 愛媛県の中村時広知事は9年前に「しまなみ海道をサイクリストの聖地にする」という目標を掲げ、高速道路を閉鎖して自転車に解放するサイクリングイベント「サイクリングしまなみ」を立ち上げた当時を振り返り、「国交省から『3時間だけ』の条件付きで開催を許可され、1分でも越えたら二度と開催できないといわれて県庁職員一丸となってカラーコーン撤去の練習を積み重ね、2時間59分56秒で成功を収めた。それが次なるステップへとつながった」とここに至るまでに地道な努力があったことを語った。

 その上で現在は「しまなみ海道の『世界のサイクリストの聖地』化に向けて前進しているところ。赤羽大臣からいただいた『国が強力に宣伝する』という言葉は大変心強い言葉」とさらなる発展に意欲を示した。

ナショナルサイクルルートの認定を受けた4県知事と市長らによる記念撮影 Photo: Kyoko GOTO

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