プロダクトレポートジルベールが履くDMTシューズ 革新的なテクノロジーと確かな技術が融合

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 DMTブランドを展開するイタリアのディアマント社は、マイクロファイバーという革新的な素材を、シューズのアッパーにいち早く取り入れたメーカーだ。いまやほとんどのメーカーで、ハイエンドモデルには天然素材でなく新素材が使われるようになった。DMTは新しい製法や素材に貪欲な一方、最終工程の縫製は伝統的な職人文化が息づくイタリア本国で行う。「革新」と「伝統」を巧みに融合させるブランドだといえよう。

マイクロファイバーとATOPクロジャーの機能を満載した「DMT PRISMA 2・0 GILBERT」マイクロファイバーとATOPクロジャーの機能を満載した「DMT PRISMA 2・0 GILBERT」
2012年の世界選手権ロード、フィリップ・ジルベールはDMTシューズを履いて初優勝を飾った2012年の世界選手権ロード、フィリップ・ジルベールはDMTシューズを履いて初優勝を飾った

 DMTのフラッグシップロードシューズが「プリズマ2.0」だ。写真は2012年の世界選手権で優勝したフィリップ・ジルベール(ベルギー)の名を冠した、いわゆるシグネチャーモデル。この他に、黒地に緑をあしらった「チーム」、白地に緑、赤、黄のアクセントが映える「トリコロール」、そしてホワイトの計4色展開となる。ホワイトのみメッシュの面積が多いため、履き心地が多少異なるが、基本的な構造は同じだ。価格は3万9900円(税込み)。

ATOPクロージャーと一体成型アッパー

ワイヤーでアッパーを固定するATOPクロージャーシステムワイヤーでアッパーを固定するATOPクロージャーシステム

 ひと目見て特徴的な部分は、ベルクロストラップやマイクロラチェットの代わりにワイヤーでアッパーを締めるクロージャー機構だ。最近は各メーカーのハイエンドモデルに数多く採用されている仕組みで、DMTでは「ATOPクロージャーシステム」と呼んでいる。その最大の利点は、マイクロラチェットよりも細かく締め具合を調整出来ることにある。

 ベルクロストラップやマイクロラチェットのシューズは、アッパーと足を「線」で固定するようなもの。しかしATOPクロージャーシステムを用いれば、アッパーの「面」で足を押さえる事ができる。またワイヤーは細いので、ベルクロやマイクロラチェットのような大きなリングバックルが必要ない。

 多くの人は「バックルを強く締め上げれば足は固定できる」と思うものだが、一歩間違えるとリングの一点に圧力が集中してしまう。運悪くそのリングが足の甲の骨にあたれば痛みが生じるし、血管を圧迫すれば足の痺れを引き起こしてしまう。

 だからシューズのアッパーは、可能な限り少ない力で、足を包むように押さえる事が理想だ。「プリズマ2.0」は、マイクロファイバー素材のしなやかさや、一体成型のアッパーも相まって「足を包み込むようなフィット感」を実現している。

強力なヒールカップと袋縫い構造

袋縫い構造が高いかかとのホールド感を実現袋縫い構造が高いかかとのホールド感を実現

 かかと部分が袋縫い構造になっていることも、DMTシューズの特徴だ。それはエントリーモデルにまで踏襲されている。フィット感の高いヒールカップと、マイクロファイバーの特性を生かした袋縫い構造によって、かかとをしっかりとホールドしてくれる。

 歩くための靴を買うとき、足先のスペースが十分かどうかを気にする人は多い。指先が当たればマメができてしまうし、とにかく不快である。しかし自転車用のシューズは、何よりも「かかとのホールド感が命」なのだ。

 アッパーはクロージャーを締める事で調整できるが、かかとは調整が出来ない。かかとが合わないシューズでは、ペダリング中の脚を上に戻す動作でロスを生んでしまうのである。

 実際に「プリズマ2.0」を試し履きしたところ、袋状の成型によりフィット感が高く、少ないパーツによる丁寧な作り込みも印象的だった。外観上は、派手なカラーリングや先進的なクロージャーシステムが目立つが、シューズとしての基本をしっかりと押さえた良品だ。(レポート 鈴木良則)

「ライトウェイプロダクツジャパン」HP

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