リーズナブルでもサービスは良質?星野リゾートが手掛けるサイクルホテル「BEB5 土浦」に期待していいのか 星野佳路代表に聞く

by 大澤昌弘 / Masahiro OSAWA
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 茨城県土浦市のサイクリングリゾート「PLAYatre TSUCHIURA」(プレイアトレ土浦)が再び大きな注目を集めそうだ。プレイアトレ内に星野リゾートが手掛けるカジュアルホテル「BEB5 土浦」が2020年3月に開業するからだ。人気のホテル運営事業者、そして、サイクリスト向けのサービスも多数ありながら、1泊料金はかなりリーズナブル。自ずと期待は高まるが、低価格でも星野リゾート流のサービスを期待していいのだろうか。星野リゾート星野佳路社長に話を聞いた。

星野リゾートの星野佳路代表に新ブランド「BEB」の展開とサイクリスト向けサービスなどを聞く Photo: Masahiro OSAWA

安くてもサービスに期待していいのか

-宿泊をすると意外さや驚きが感じられるのが、星野リゾートならではの“おもてなし”だと思いますが、今回は1泊1人6000円(2人1室利用時1人あたり、税別、食事別)からと低価格です。星野リゾート流のサービスを期待していいのでしょうか?

BEBには仲間と楽しく過ごすスペース「TAMARIBA」が用意されている ©星野リゾート

 星野リゾートが展開している宿泊施設の値段はもともとは安かったんですよ。需要が増えて、僕らがいただきたい適正価格になったというだけです。そもそもですが、価格が高いと何かができて、価格が安いから何かができないというわけではありません。

 確かに新ブランドの「星野リゾート BEB」の客室は決して広くはありません。しかし、やたら楽しくて仕方がないと感じてもらえるように作っています。若い人や子供に喜んでもらえるように、1階部分はリビングで2階が寝室になっている「櫓寝台」の部屋などを用意しています。普通のビジネスホテルだと、頭をぶつけるといった理由で、櫓寝台は嫌がられますが、若い人には喜んでもらえると思います。

BEB5 軽井沢で今年8月から始まった「一生ネタ!ハプニングステイ」。1泊2日の間に複数回のハプニングが発生。フロントで渡される謎の数式を解くまで部屋番号がわからない、ルームキーが異常に大きい(画像)など様々 画像:星野リゾートプレスリリースより

 それから旅でハプニングが起こると記憶に残るという意見を参考にして作り上げた宿泊プラン「ハプニングステイ」。BEBブランドの1店舗目となる「星野リゾート BEB5 軽井沢」の宿泊プランなのですが、この宿泊プランを選ぶとハプニングが必ず起こるんですよ(「BEB5 土浦」でも提供予定)。

 ハプニングが行き過ぎると大体クレームにつながるんですけど、クレームにならない面白いハプニングを作っていこうと。このハプニングステイを指名買いしてくれる人はすごく増えていますね。

 安いから決して面白くないというわけではありません。他のホテルは取り組まない大胆な発想、何でもやってみるチャレンジングな精神なことを、僕らの場合はとにかくやってみようと思っています。

-星野リゾート流のサービスが生まれるのはなぜなのでしょうか?

 フラットな組織であることがほかとは違うところです。現地スタッフがアイデアを出して、それが実現していくのです。なかには失敗してクレームになったものもありますが、ハプニングステイや櫓寝台のようなものが実現しています。これが我々の最大の強みなんですよ。

 組織の競争力を維持するために、スタッフ一人一人の発想力を生かす経営をしています。何もこれはオリジナルではなく、ケン・ブランチャードの『エンパワーメント』という本の内容を実践しているだけ。真面目にやっているのがうちだけなんですよ。

サイクリスト向けサービスと次なる展開を聞く

-「BEB5 土浦」は、サイクリスト向けの特別なサービスはあるのでしょうか?

 客室タイプに「サイクルルーム」があり、そこへは愛車を持ち込めます。それ以外の宿泊客は、廊下に置かれたサイクルラックを利用したり、玄関にとめたりすることになりますが、90室分は十分に賄えるようになっています。サイクリスト向けのサービスとして、アトレ内の自転車屋「ル・サイク土浦」さんとまさに連携していこうと考えているところです(本段落は星野リゾートBEBマーケティング ユニットディレクター兼オーベルジュマーケティングユニットディレクター鎌倉寛人氏の発言)。

 あとは現地スタッフの発想次第。本部で考えていないのがうちの良さです。

「BEB5 土浦」では愛車メンテナンスサービスやダイエットライドなどが宿泊プランとして構想されている Photo: Masahiro OSAWA

-「BEB」を展開していくなかで、今後もサイクリスト向けの宿泊施設が増えることを期待してしまうのですが…

 「BEB5 土浦」を通じて、(マーケティング観点から)どこでも通用するサイクリストの面白さが発見できるといいですね。僕らもそれに期待しています。BEBが出店する場所にサイクリストに来てもらって、サイクリングを楽しんでもらえるというのを我々はまさにやってみたいところです。そのためにも、サイクリストからいろいろな提案をもらえるといいなと思います。BEBの「B」は「Bicycle」にしちゃってもいいかもね(笑)。

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