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ツール・ド・Jプロライダー<6>チームに初勝利をもたらす活躍 ヴィクトワール広島の谷順成選手にインタビュー

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 日本最高峰のロードレースシリーズ「Jプロツアー」に参戦する選手を紹介するコーナー「ツール・ド・Jプロツアー」。今回紹介する選手は、ヴィクトワール広島の谷順成選手です。谷選手はJプロツアー第15戦で初優勝し、チームにとっても嬉しいツアー初勝利。チームメイトからミステリアス?と称される谷選手の素顔に迫りました。

ヴィクトワール広島に所属する谷順成選手 Photo: Shusaku MATSUO

 谷選手は1994年8月4日生まれの25歳。岐阜県の出身で、関西大学在学中にロードレースに出会い競技を始めました。2回生から学連のレースに参戦し、学生生活最後のインカレでは14位に入っています。その後、ヴィクトワール広島に加入し、現在プロ3年目のシーズンを戦っています。

Jプロツアー第15戦、最終ラップの“心臓破りの坂”で飛び出し、単独でゴールに飛び込んだ谷順成選手 提供:一般社団法人 全日本実業団自転車競技連盟

 地元広島で7月に開催された「第1回 JBCF 東広島サイクルロードレース」で4位と表彰台まであと一歩の活躍をみせた谷選手。9月7日に行われた「群馬CSC交流戦9月大会Day1」で、オールイス・アウラール(ベネズエラ、マトリックスパワータグ)や近谷涼(チーム ブリヂストンサイクリング)らが先行するなか、集団を積極的にけん引して追いつき、さらにそこから“心臓破りの坂”で単独アタックを決め、勢いそのままにフィニッシュラインを切りました。その後、厳しいコースで開催された第17戦「第5回 JBCF 南魚沼ロードレース」でも7位に入る活躍をみせ、チームをけん引しています。

◇         ◇

ピンクのシューズが集団でもひときわ目立つ谷選手にインタビューします! 大学生の時にロードレースと出会ったそうですが、どんなきっかけだったのでしょうか?

元々、読書が大好きなのですが、「サクリファイス」というロードレースを題材にした本に出合いました。チームワークの話が色濃く、これは面白いと思い、大学の部活に加入をしたのがきっかけですね。


なるほど。チームメイトと寮生活をされていますが、そこでチームワークが磨かれているのですね! トレーニングも毎日皆で行っているのですか?

いえ、チーム練習は週に2回だけ。先頭を10分で交代しながら走り、上りではそれぞれ(激しく)ペースアップして走るイメージでしょうか。あとの5日はソロで練習しますよ。好きな定番のコースがあるのですが、そこを往復するだけ。その中で身体の使い方を常に考えながら練習しています。あまり(インターバルなどの)メニューとかはやらないですね。

意外にも少ない…けど、チーム練習では集中してトレーニングされているようですね。自身の脚質をパンチャーとおっしゃっていましたが、先日の勝利はまさに理想の勝ち方だったのではないでしょうか。チームの初勝利ということもあり、地元ファンからの反響は大きかったのでは?

チームメイトの白川幸希選手とオフを満喫(提供写真)

そうですね。想像以上の反応があり、皆喜んでくれていたようで、メッセージもたくさんいただきました。一番反応が薄かったのはウチの監督でした(笑)。

と、谷選手がおっしゃっていますが、ここでファンからもイケメンとして大人気の中山卓士監督にも話を伺いたいと思います。チームにとって初優勝なのに、反応が薄かったのはどうしてですか??

ヴィクトワールを束ねる“イケメン”中山卓士監督 Photo: Shusaku MATSUO

だって、まさか勝つなんて思わないじゃないですか。谷選手の姿が見えたとき、「10分遅れで帰ってきたから、残りはあと1周かな?」とか、「まさか近道したんじゃないか」とか思いましたよ(笑)。信じられない光景でしたが、フィニッシュラインでガッツポーズした姿を見てようやく勝利を実感できました。本当に嬉しかったですね!

(苦笑)

監督と談笑する谷順成選手 Photo: Shusaku MATSUO

あ、勝ったのは群馬CSCでしたが、実は嫌いで苦手なコースなんです。アップダウンが緩く、どうしてもスプリントになってしまいなかなか力を発揮できません。サバイバルな展開でリザルトを残せることが多く、厳しいコースが好きです。地元広島の中央森林公園のコースや、東広島なんかは相性いいです。5分くらいの上りがあり、集団も絞られるので。

勝てたコースが好きとは限らないんですね。谷選手の活躍を観たいファンは、コースプロフィールを事前にチェックしなければ!

無類のサバ好きで、サバ缶100個をペロリ

中山監督、谷選手はどのようなキャラクターとして知られているのでしょうか。

無類の鯖(サバ)好きです。

さば…。

母が魚が好きな影響で、幼少期から魚ばかり食べていました。なかでも鰻とサバが大好物なんです。学生時代はお金がないから、学食のサバ定食をずっと食べていましたよ。ファンの方からサバ缶を差し入れでいただくことも多く、今年に入って95缶目(9月末現在)です。ほぼ毎食サバを食べてますね。


それは凄まじいサバ好き。DHAやEPA効果でパフォーマンスアップ…なんてこともあるのでしょうか。ちなみに魚を釣ったり、ご自身でサバいたりはするんですか?

そこまではしませんね、食べる専門です!

差し入れは猫缶でも喜ぶと思いますよ!

(苦笑)

バレーボールとサッカーの経験が活きる

ちなみに、ロードレースを始める前は何かスポーツをしていたのでしょうか?

小学1年生から4年生まではバレーボールを、その後は高校卒業までサッカーをしていました。ジャンプを必要とするバレーではもちろん、サッカーではキーパーでしたが走り込みをしていたので脚力のベースができたのかもしれません。また、ゲームを俯瞰してみなければならないポジションだったので、今でも“誰がアタックした”とか、集団を走る際のポジショニングなどに生きているかもしれませんね。

高校生までプレイしたサッカーのポジションはキーパー。俯瞰してゲームを捉える力を身に着けた(提供写真)
小学生のころに始めたバレーボール。ジャンプで脚を鍛えた(提供写真)

最後に、今後の目標を教えてください!

今シーズンはもう終わってしまいますが、チームのいい流れを切らさずに、来シーズンは1勝以上、もっと勝てるようになりたいです。また、全日本選手権で優勝したいというのが個人の目標。それらを意識した練習をしていこうと思います!

◇         ◇

 インタビュー中、問いかけに対して一つ一つ考えを持ってお話しいただいた谷選手。読書家ということもあり、インテリジェンスが溢れ出る雰囲気であったと同時に、チームメイトからもイジられる程の親しみやすさも兼ね備えていました。成長中のチームとともに、着実に力をつけている注目すべき選手です!

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