UCIロード世界選手権女子エリートはファンフルーテンが100km独走で優勝 與那嶺、金子は落車の影響でリタイア

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 イギリス・ヨークシャーで開催のUCIロード世界選手権は9月28日、女子エリートのロードレースが149.4kmで行われ、100kmに渡る単独での逃げを成功させたオランダのアンネミーク・ファンフルーテンが初優勝を飾った。日本勢の與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)、金子広美(イナーメ信濃山形)はそれぞれレース前半の落車に巻き込まれ、ともに途中リタイアに終わった。

オランダのアンネミーク・ファンフルーテンが独走で世界選手権ロードレース初優勝 Photo: Yuzuru SUNADA

序盤から厳しい展開に

 多くの選手が過去最も厳しいと話すヨークシャー世界選手権。珍しく晴れた一日となったが、序盤から落車が多発する厳しいレースとなった。

 今季日本で唯一ワールドツアーを中心に走っている與那嶺は、今年この場所でレースを行っている。事前の試走も十分行い、タイムトライアルのコンディションと合わせ、結果に期待が持てる状態でレースに臨んだ。

落車で遅れた金子広美は前半から単騎に Photo: Ryota KURIBAYASHI

 世界選手権独特の緊張感の中、序盤の上りからセレクションがかかる。金子は慣れていない密度の集団と厳しいコースに苦戦。後方での展開となってしまう。15km過ぎの最初の上りを過ぎたところで、後方で落車に巻き込まれてしまい、集団に戻れないままレースが終わった。

ロフトハウスでの動き、與那嶺は不運重なる

 そして最も厳しい45km地点のロフトハウスの上り。3kmで一気に標高差250mを駆け上がる。ここで優勝したオランダのファンフルーテンが、強烈なアタックを見せた。レース前半ということも相まって誰も反応、追走ができず、ファンフルーテンは頂上までに1分のタイム差を築いた。

前半の勝負どころとなったロフトハウスの上り Photo: Yuzuru SUNADA
早くも単騎アタックで抜け出したファンフルーテン Photo: Ryota KURIBAYASHI
ファンフルーテンを追う追走グループ Photo: Ryota KURIBAYASHI

 追走は8人。普段は與那嶺のチームメート、イタリアのソラヤ・パラディンもここに入っている。そしてワールドツアーで見慣れた顔ぶれのメイン集団が30人。しかしこの中に與那嶺の姿はなかった。上り中盤では集団で展開していた與那嶺だが、頂上へはメイン集団から数分後、バイクを押して現れた。

ロフトハウスの頂上に自転車を押して現れた與那嶺恵理 Photo: Ryota KURIBAYASHI
落車の影響で変速機が外れた與那嶺恵理のバイク Photo: Ryota KURIBAYASHI

 與那嶺は上りの途中で落車。膝と指から出血があるが、体より大きなダメージを受けていたのはバイクだった。再スタートしたものの変速機が外れ、シマノのニュートラルバイクを受け取って走り出したが、ペダルが合わなかったのだ。

 レースが展開して集団が伸びた状態ではチームカーも上がってこられず、與那嶺がようやく本来のスペアバイクを受け取れたのはさらに数分後。メイン集団ははるか先を行っており、この時点で與那嶺のレースは終わってしまった。

チームカーと共に集団を追った與那嶺恵理だが、メイン集団は遠かった Photo: Yuzuru SUNADA
與那嶺恵理は遅れた集団で走るがタイムアウトに Photo: Ryota KURIBAYASHI

厳しいコースを掌握したオランダがワン・ツー

 先頭ではロフトハウスで攻撃をしたファンフルーテンが、驚異的な独走を見せた。イタリア、イギリス、オーストラリア、アメリカ、デンマーク、ドイツといった強豪国による追走から、2分以上のタイムギャップを開きながら終盤のハロゲイトの周回コースへ入ってきた。

脅威の100km独走を決めたファンフルーテン Photo: Yuzuru SUNADA
ファンフルーテンを追う小集団。先頭はソラヤ・パラディン(イタリア) Photo: Yuzuru SUNADA
今大会女子個人TTで優勝したクロエ・ダイガート(アメリカ)が単騎追走するが届かない Photo: Yuzuru SUNADA

 ファンフルーテンは勢いをそのままに、追走を振り切り2分以上のタイム差でゴール。圧倒的で驚異的。この厳しいコースで100kmを逃げ切った。今大会、過去2連覇していた得意のタイムトライアルでは3位という惨敗を喫したが、それを覆す走りで自身初となるロードレースでの優勝を飾った。

 2位は追走グループでの抑え役に回ったオランダのアンナ・ファンデルブレッヘン、3位には終盤猛烈に攻撃を続けたオーストラリアのアマンダ・スプラットが入った。

女子エリートの上位3人。(左から)2位のファンデルブレッヘン、優勝のファンフルーテン、3位のスプラット Photo: Yuzuru SUNADA

與那嶺恵理のコメント

 何が起きたのか、未だに良く分かりません。コンディションは良く、ほぼ単騎なので隠れながらレースを進められました。

ロフトハウスの上り途中までは集団内で耐えた與那嶺だったが Photo: Ryota KURIBAYASHI

 厳しい上りのロフトハウスをメイン集団で上っている途中、目の前の選手が大きく右から左に蛇行し、私は前輪が接触し落車しました。その後すぐにバイクに乗ったのですが、直後にリアディレイラーが吹き飛び、走行不能に。そしてすぐにシマノのニュートラルバイクが到着したのですがペダルが適合せず、押して歩いて武井コーチが準備しているフィードまで行きました。

 チームカーがなかなか来ず、やっと来たチームカーを使い、戻った集団はロフトハウスで大きく遅れたグルペット。周回にたどり着いたときには、タイムアウトとなりました。

 本当に残念です。

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