レベルに合わせて“ママチャリ”もスポーツサイクルもOK初心者でも走る楽しさを体感 大阪・堺「自転車博物館」のサイクリングイベントが人気

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 堺市の「自転車博物館サイクルセンター」が定期的に開催しているサイクリングイベントが、初心者のサイクリストから人気を集めている。イベントには、初心者でも参加しやすい「自転車散歩」と、ある程度自転車で走れるようになった人たちの「健康サイクリング」があり、参加者のレベルに応じたきめ細かな距離やコース設定が人気の秘訣となっている。 (文・写真 岡田由佳子)

自転車博物館が定期開催するサイクリングイベント「自転車散歩」は初心者でも走りやすいコース設定自転車博物館が定期開催するサイクリングイベント「自転車散歩」は初心者でも走りやすいコース設定

 同センターは、堺市に本社を構えるシマノが1992年に開館した日本で唯一の自転車博物館。サイクリングイベントは、自転車に関心がなかった人に、走る楽しさを体感してもらうことを最大の目的とし、毎月1回程度のペースで10年以上も続いてきた。発起人は当時の自転車博物館館長で、現在は「堺自転車のまちづくり・市民の会」代表を務める中村博司さん。

 「自転車は良いものだと口でいうのは簡単。でも、実際に乗ってもらい、その開放感や楽しさを体感してほしい」と話す中村さんは、「そのためには普段全く自転車に乗らない人でも参加しやすいイベントを創ることが大切だった」とイベント創設の狙いを振り返る。

敷居の低い「自転車散歩」 レベル別の「健康サイクリング」

 初心者向けの「自転車散歩」は、とにかく参加の敷居が低い。通称“ママチャリ”と呼ばれる軽快車でもOK。参加者の大半は、定年退職して時間に余裕のある60代だ。このイベントをきっかけに自転車に乗るようになり、老後の楽しみを見つけたという人も多い。

自転車散歩には老若男女の参加者が集まる自転車散歩には老若男女の参加者が集まる
自転車散歩では、手信号の出し方なども学ぶことができる自転車散歩では、手信号の出し方なども学ぶことができる

 コースは、ゆったりとしたペースで走れるように、交通量の少ない裏道を中心に設定。手信号や走行レーンなど自転車ルールを学ぶこともできる。

 各参加者のレベルにあった多数のイベントが定期的に開催されるため、月に一度は参加するというリピーターも多い。また、段階的にレベルアップしていくこともできる。

 走行距離約10kmの自転車散歩を経験すると、物足りなくなり、スポーツ自転車を購入してより長い距離のサイクリングを志す人も。そんな人たちは、約30kmをはしる「健康サイクリング」に挑戦する。

 そして30kmの健康サイクリングも飽き足りない人は、博物館が協賛する「ミューズサイクリングクラブ」(通称MCC)に入会すれば、会員としてさまざまなサイクリングに参加することができる。クラブではそれぞれのニーズを汲み取ったコース設定のサイクリングを数多く企画している。

 旅行を兼ねたサイクリングや名所巡り、土日が仕事の人のために平日サイクリングも開催された。加入条件は自転車博物館主催のサイクリングに参加経験があることと、個人で自転車保険に加入していることだ。

「自転車だけでなく、人生の時間を楽しんでほしい」

 2月10日に行われた自転車散歩に参加し、冬のサイクリングを楽しんだ。2月とはいえ暖かく、天候に恵まれたこの日は41人が参加。女性が約3割を占め、若い人から高齢者まで年齢層も幅広かった。

 中村さんから自転車散歩の担当を引き継ぎ、明るい声で参加者を案内するのは中井憲治さん。毎回、休憩場所で温かいコーヒーを淹れることにこだわっている。

中井憲治さん(左端)が明るい声で挨拶する出発前のミーティング中井憲治さん(左端)が明るい声で挨拶する出発前のミーティング
コーヒーとビスケットを楽しみながら談笑する自転車散歩の参加者たちコーヒーとビスケットを楽しみながら談笑する自転車散歩の参加者たち

 「自転車だけでなく、参加者どうしの談笑や、美味しいコーヒーとビスケットを堪能してもらうことも、このイベントの魅力であり、サイクリングの楽しみ。コーヒーはただの自分のこだわりだけれど、参加者の方にもサイクリングだけでなく、人生やその時間を楽しむことを知ってほしい」

 終了後は、博物館の駐車場でぜんざいも振る舞われた。年始には初詣サイクリング、春には桜並木コースなど、季節の移り変わりを体感できるのもこのイベントの魅力だろう。

自転車博物館サイクルセンター 公式サイト

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