title banner

栗村修の“輪”生相談<161>46歳男性「これから新しく購入するなら、自転車のブレーキタイプはリム?ディスク?」

  • 一覧

 
ロードバイクに乗り始めて、4年程になる、46歳のおじさんローディーです。最近、新しい自転車が欲しくなり、ネットや店舗にいって、物色したりネットで徘徊したりしています。

 そこでご相談したいのが、これから新しく購入する自転車の、ブレーキのタイプです。リムかディスクか…。

 一応大会にも出場したいので、今のところはリム一択なんですが、峠を下るときの、長い下りは、ブレーキを握り続けるのがしんどくて、たまに停車します。登るときは止まらないのに、なんだかがっかりします。これからのことを考えると、ディスクが良いのかなって思うのですが、どうなんでしょうか。

 まとまりのない文章で、本当に申し訳ありません。是非ご相談に乗って頂ければ幸いです。

(46歳男性)

 ディスクロードに関する質問が増えていますね。

 世の中に登場してからしばらくは選手たちに受け入れられなかったり、必要性を疑問視されたりもしましたが、今年に入って一気にブレイクした感があります。ツール・ド・フランスではディスクロードに乗るアラフィリップがずっとマイヨ・ジョーヌをキープしましたし、日本の強豪ホビーレーサーも競って導入しています。

 ですから、いずれディスクロードがスタンダードになるのは間違いないでしょう。問題は、それがいつなのか、ということです。

 質問者さんがご心配されている下りなら、ディスクロードのほうがリムブレーキより有利(特に雨天時)なのは間違いありません。ただし、走りに関してはディスクロードなら何でもいいかと言うと、あきらかに違うようです。

 というのも、ディスクロードはまだ歴史が浅いですから、しっかりとモノにできているメーカーがそう多くはないようなんです。

今年のツール・ド・フランスで大活躍したジュリアン・アラフィリップ(フランス)。超級山岳ステージを含む全ステージでディスクブレーキのバイクを使用した Photo: Yuzuru SUNADA

 もちろん、ロードバイクにディスクブレーキを装着するだけなら簡単です。しかしディスクブレーキを採用するとフレームやホイールの左右バランスや剛性のバランスが変化するため、「ポン付け」だけでは、あまり進まず重いバイクになってしまいます。つまりディスクブレーキの強みを引き出すためにはディスクブレーキに特化したフレーム・ホイール設計が必要なんですが、それができるメーカーはまだ限られるらしいんです。

 一方のリムブレーキバイクには、多くのメーカーが長年にわたってリソースを投入して開発を進めてきました。つまり、今売られているリムブレーキバイクは過去最高の性能を誇っているわけです。ブレーキング性能も重量も剛性バランスも過去最高です。ポン付けのディスクロードよりも高性能のリムブレーキロードのほうが上でしょう。

 別の表現をすると、ディスクロードをモノにできているメーカーは少ないけれど、リムブレーキバイクならほとんどのメーカーがモノにできているということですね。

 それがどういうことかと言いますと、要するに、ディスクロードの強みを十分に引き出しているロードバイクはまだまだ高いということです。一部メーカーのハイエンドに限られるでしょう。その一方で、リムブレーキの強さを生かしたバイクはたくさんあります。

 将来的にはエントリーモデルからハイエンドまでディスクブレーキの強みを生かしたバイクが行き渡るでしょうが、今はそうなっていないということですね。

 したがってご質問者さんは、資金が許すならばハイエンドのディスクロードを購入すべきですが、もしそうでないならリムブレーキバイクの購入を検討した上でブレーキング性能の高いキャリパーブレーキにアップグレードしてもいいでしょう。

 過渡期ならではの難しいご質問ですが、今のリムブレーキが限界まで進化したものであるのも確かです。向こう数年は、リムブレーキも選択肢に入ると思いますよ。

(編集 佐藤喬)

回答者 栗村修(くりむら おさむ)

 一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役、ツアー・オブ・ジャパン 大会ディレクター、スポーツ専門TV局 J SPORTS サイクルロードレース解説者。選手時代はポーランドのチームと契約するなど国内外で活躍。引退後はTV解説者として、ユニークな語り口でサイクルロードレースの魅力を多くの人に伝え続けている。著書に『栗村修のかなり本気のロードバイクトレーニング』『栗村修の100倍楽しむ! サイクルロードレース観戦術』(いずれも洋泉社)など。

※栗村さんにあなたの自転車に関する悩みを相談してみませんか?
ml.sd-cyclist-info@sankei.co.jpまで、タイトルを「輪生相談質問」としてお寄せください。

関連記事

この記事のタグ

栗村修の“輪”生相談

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

e-BIKE最新特集

スペシャル

自転車協会バナー

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載