新型e-BIKEもラインナップジャイアントが2020年モデル展示会 油圧ブレーキ搭載のクロスバイクを拡充、パワーメーター単体販売も開始

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 自転車総合ブランドのGIANT(ジャイアント)と同社女性向けブランドのLiv(リブ)、新コンポーネントブランドのCADEX(カデックス)の展示会が8月29日、神奈川県横浜市の大さん橋ホールで開催された。2020年モデルはクロスバイクのディスクブレーキモデルなど多くの新製品を披露。クランク一体型のパワーメーター「POWER PRO」(パワープロ)の単体販売の発表や、カデックスのホイール国内初展示など、充実した内容となった。

シマノレーシングの入部正太朗選手が全日本選手権で使用し優勝したTCR ADVANCED SL DISCも展示 Photo: Kairi ISHIKAWA

5~6万円台の車体が充実

 完成車の最大のトピックはクロスバイクのラインナップ拡充だ。2020年モデルは既存モデルのディスクブレーキ搭載車を中心に、5~6万円台後半の新製品を投入する。

油圧式のディスクブレーキを採用する「エスケープRディスク」 Photo: Kairi ISHIKAWA

 「ESCAPE R DISC」(エスケープRディスク)は、ロングセラー「ESCAPE R」(エスケープR)のディスクブレーキ版。新型のアルミ製軽量フレーム、昨年よりも太い30Cのタイヤ、エルゴグリップを搭載し、快適性を高めたモデルだ。新型のサドルはクッション性を高め、アイテムをスマートに取り付けるユニクリップシステムを採用している。

「グラビエ」にもディスクブレーキモデルがデビュー。カラーはグリーン Photo: Kairi ISHIKAWA

 「GRAVIER DISC」(グラビエディスク)は、MTB規格のホイールと太めの45mm幅タイヤ(27.5×1.75)を備える「グラビエ」をディスクブレーキ化した車体。もともとヘッドチューブが長く、スローピングしたジオメトリーだったが、ディスクモデル用に新採用されたサイドがゴムのタイヤ、メタリックがかった明るめのグリーンと、ネイビーのフレームのカラーリングも相まって、リジッドのマウンテンバイクのようなルックスも印象的だ。舗装路から砂利道まで走ってみたいモデルだ。

 両モデルともに6万2000円という価格設定ながら油圧式のディスクブレーキを採用。軽めのタッチでしっかりとブレーキをかけられる。

 またエスケープRには、ドロップハンドルを搭載した「エスケープRドロップ」が登場した。フレームはドロップハンドルを備えるため、通常のエスケープRよりもトップチューブが10mm短く設計されている。変速関係はロードコンポのシマノ・クラリスにグレードアップし、通常モデルよりスポーティーなライドに対応する。日頃の通勤・通学はもちろん、サイクリングにツーリング、グラベルライディングなど、製品の価格からは考えられないほど、バイクで遊べる範囲が広そうだ。

いままでありそうでなかったドロップバークロスの「エスケープRドロップ」 Photo: Kairi ISHIKAWA

 さらに通常モデルのエスケープRにプラス1万4000円で、ドロップハンドル化にコンポのグレードアップが行える点にも注目したい。ドロップハンドル化や走行性能を追求するコストを考えれば、非常にお得な1台だと分かる。購入予算がロードバイクには届かなくとも、同形状のバイクに乗れるという意味で、ユーザーのかゆいところに手が届くモデルと言えそうだ。

補助ブレーキが付く初心者に優しい仕様だ Photo: Kairi ISHIKAWA
コンポーネントはクラリスに変更 Photo: Kairi ISHIKAWA

 女性モデルでは、エスケープRよりもスポーティーな走行性能を追求した「ESCAPE RX W DISC」(エスケープRX Wディスク)にディスクブレーキモデルが新登場。フルカーボンフォークと扁平形のD-FUSEシートポスト、女性用のサドルが快適性に貢献する。

■ESCAPE R DISC
税抜価格:62,000円
カラー:、ブラックトーン、シルバー、マットイエロー
サイズ:XS(155-170cm)、S(160-175cm)、M(170-185cm)
重量:11.5kg(S)

■GRAVIER DISC
税抜価格:62,000円
カラー:ネイビー、グリーン
サイズ:XS(155-170cm)、S(160-175cm)、M(170-185cm)、L(180-195cm)
重量:11.9kg(M)

■ESCAPE R DROP
税抜価格:66,000円
カラー:ブラックトーン、ブルートーン
サイズ:XS(155-170cm)、S(160-175cm)、M(170-185cm)
重量:10.9kg(M)

■ESCAPE RX W DISC
税抜価格:80,000円
カラー:マットグレイ、オフホワイト
サイズ:XXS(140-160cm)、XS(155-170cm)、S(160-175cm)
重量:10.4kg(XS)

パワーメーター搭載で21万円

 ロードバイクのラインナップには、新モデルが3種加わった。「TCR」シリーズからは、「TCR ADVANCED2 KOM SE」(TCRアドバンスド2 KOM SE)が追加された。左クランクにのみ計測センサーが付属するパワーメーター「POWER PRO S」(パワープロS)を搭載したモデルだ。フルカーボンフレームにシマノ105仕様、さらにパワーメーターを装備しながら税抜21万円と、幅広いユーザーにパワーメーターを訴求する目的で、戦略的モデルとして扱われる。

左クランクにパワーメーターが付いて税抜21万円の「TCRアドバンスド2KOM SE」は、戦略的特別モデルだ Photo: Kairi ISHIKAWA
汎用性を高めた「コンテンドAR2」 Photo: Kairi ISHIKAWA

 10万円台の完成車を取り揃える「CONTEND」(コンテンド)シリーズでは、汎用性をより高めたモデルとして「コンテンドAR」がデビューした。「AR」は「オールロード」の略語で、エントリグレードのコンテンドをベースに、高めのスタックハイトや38Cまで装着できるタイヤクリアランスを設け、舗装路からグラベルロードまで対応する。スマートな見た目になるようワイヤリングもこだわった。コンポーネントの違いで「コンテンドAR2」と「コンテンドAR3」がラインナップする。

■TCR ADVANCED2 KOM SE
税抜価格:210,000円
サイズ:XS(155-170cm)S(165-175cm)M(170-185cm)ML(180-190cm)
重量:7.9kg(S)
カラー:ブラック、レッド

■CONTEND AR2
税抜価格:150,000円
サイズ:XS(155-170cm)S(165-175cm)M(170-185cm)ML(180-190cm)
重量:10.0kg(S)
カラー:メタリックブルー

■CONTEND AR3
税抜価格:125,000円
サイズ:XS(155-170cm)S(165-175cm)M(170-185cm)ML(180-190cm)
重量:10.1kg(M)
カラー:グレイ、ブラック

小型化した「パワープロ」の単体販売が開始

 完成車にのみ付属していたパワーメーター、「POWER PRO」(パワープロ)の単体での販売が開始となる。単体販売の「パワープロ」は、シマノ・アルテグラR8000のクランクに計測センサーが一体化されたもので、クランク長や歯数に応じて8種類の中から購入できる。

 「パワープロ」は左右のセンサーでパワーを計測。2020年モデルは小型化と省電力化を進め、稼働時間を確保した結果、1回の充電で最大100時間の走行を可能にした。

「パワープロ」を搭載した「プロペルアドバンスド1SE」。右クランクの計測センサーは内側に移動した Photo: Kairi ISHIKAWA
クランクの裏側に計測センサーが設けられる Photo: Kairi ISHIKAWA

 バッテリー残量は「パワープロ」起動時に、シグナルが残量に応じて点滅して確認可能。50%以上でグリーン、30~50%の範囲はオレンジ、30%以下になるとレッドで表示される。2020年モデルは中間のオレンジのシグナルを追加して残量が明確にわかるようになった。そのほかIPX7相当の防水性能も備えている。

■POWER PRO(アルテグラR8000)単体
税抜価格:100,000円
サイズ:50×34/165mm、170mm、172.5mm、175mm
52×36/165mm、170mm、172.5mm、175mm
精度:±2%(150W/80rpm時)

カデックスは国内初披露

 「カデックス」の名前はカーボンフレーム黎明期の1985年、同社が大量生産可能なカーボン製ロードバイクの開発に着手したプロプロジェクトに由来する。数十年の時を経て、ハイエンドコンポーネントブランドとして復活し、この度の展示会が国内初披露となった。

国内初披露となった「カデックス」 Photo: Kairi ISHIKAWA

 開発にあたってはUCIワールドチームのCCCチームやトライアスリートなどのプロ選手協力のもと3年以上の期間をかけて製作された。ホイールやタイヤ、サドルをラインナップ。今後も製品開発するにあたり、素材や製造技術を模索し、積極的に投資を行うという。

e-BIKEはMTBを2種追加

 電動アシストユニットを搭載したe-BIKEでは、ハードテールとフルサスペンションのMTBを追加した。

 両モデルともに同社のMTBをe-MTBに最適化したもので、ジャイアントとヤマハが共同開発した独自のアシストユニット「SyncDrive Pro」(シンクドライブ プロ)を搭載。バッテリーはパナソニック製を採用するなど、それぞれのパーツに強い日本のメーカーと協業した。

ジャイアントの商品部企画課・斎藤朋寛課長とフルサスe-MTBの「トランスE+」 Photo: Kenta SAWANO

 「シンクドライブ プロ」は最大トルク80Nm、最大ケイデンスは170rpmまで対応する。国内で展開しているアシストユニットでは一番パワフルなモデルだ。バッテリーはアルミ製ケーシングを採用して安全性を高めたほか、容量は国内では最大の500Whを誇る。バッテリーの搭載は、ダウンチューブ下部に収まるインチューブ式でスマートな外観を演出する。

 ハードテールe-MTBの「FATHOM E+」(ファゾムE+)は、150cm以下の人でもまたげるスタンドオーバーハイトを採用し、幅広い人が乗れるように設計された。フレームにはスタンド台座が設られており、シティライドや日常使いを考慮している。

バッテリーはインチューブ式で、スマートな見た目に Photo: Kairi ISHIKAWA
「トランスE+」のカラーリングは視点によって変わるカメレオンカラーを採用 Photo: Kairi ISHIKAWA

 フルサスe-MTBの「TRANCE E+」(トランスE+)は、ジャイアントの独自のマエストロ・サスペンションテクノロジーを採用したe-MTBのハイエンドモデル。前後サスペンションやドロッパーシートポストを搭載するなど、山道を楽しみたい本格派ライダー向けに仕上がっている。

 ジャイアントの商品部企画課の斎藤朋寛課長は、「e-BIKEは国内でも順調に販売台数を伸ばしています。イヤーモデルにとらわれず、今後も国内で展開するe-BIKEのラインナップを増やしていきたい」と意気込んだ。

エンデューロのフルサスMTBに29インチモデル

 マウンテンバイクでエンデューロ用のフルサスモデル「REIGN」(レイン)も29インチモデルが登場。アルミフレームを最適化し、カーボンの「ANTHEM」(アンセム)、「TRANCE」(トランス)に続き3種が29er化された。

29インチが新たにラインナップされたMTB「REIGN」 Photo: Kenta SAWANO
より細分化されたチューブレスタイヤ「GAVIA COURSE」(奥)と、ロングライド志向の「GAVIA FONDO」 Photo: Kenta SAWANO

 ギア関連では、チューブレスタイヤ「GAVIA」(ガヴィア)が目的によって細分化され、よりレース志向の「GAVIA COURSE」(ガヴィア・コース)と、ロングライド志向の「GAVIA FONDO」(ガヴィア・フォンド)が新たにラインナップされた。ガヴィアはこれまで、スリックに近いグリップだったが、「コース」はスピードとコントロールを両立させたオールラウンドトレッドパターン、「フォンド」は雨の日も路面でもトラクションがつきやすいエンデュランス向けのトレッドパターンを採用。走り方に合わせ選択肢も広がった。いずれのモデルも素材、軽さの違いで税抜き価格7500円と5000円の2ランクから選べる。

オフロードシューズのハイエンドモデル「CHARGE PRO HV」 Photo: Kenta SAWANO
新発売のオフロードシューズ「CHARGE ELITE HV」 Photo: Kenta SAWANO

 オフロードシューズにも注目製品が加わった。GIANT OFF-ROADチームが使用するハイエンドモデル「CHARGE PRO HV」(税抜価格3万8000円)は、より幅広のラスト(足型)を採用し日本人にフィットしやすくなった。新たに設計されたカーボンのソールはかなり細いデザインだが、それがしなりを生むことによって、長時間のライドでも疲れにくいという。その機能を引き継いだ「CHARGE ELITE HV」(同2万8000円)も剛性を一般ライダー向けにして新発売される。

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