落車とメカトラを乗り越え上位與那嶺恵理が欧州UCI1クラスで総合6位 ウィメンズツアー・オブ・スコットランド

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 アレ・チポッリーニの與那嶺恵理が8月9〜11日に英国スコットランドで開催された、UCI2.1クラスのステージレース「ウィメンズツアー・オブ・スコットランド」で総合6位に入る健闘をみせた。欧州ツアー本格参戦3年目となる與那嶺にとって、1クラスのロードレースで10位以内に入るのは初めて。コンディションは上がっているといい、今後続くワールドツアーでの結果にも期待がかかる。

欧州ツアーの1クラスレースで自身初の10位以内でフィニッシュした與那嶺恵理(右) Photo: Simon Wilkinson

 3日間で行われたレースだが、初日は激しい雨に路面が水没し、103.1kmのレースは65kmを過ぎたところで中止の判断が下された。2日目は138.7kmで行われ、時々雨が降る中で與那嶺は途中で落車、メカトラブルと苦しんだが、最後は集団スプリントでスプリンターをアシストしながら、先頭から3秒差のメイン集団内で完走した。

最終日の終盤、アップダウンの周回コースを先頭付近で展開する與那嶺恵理 Photo: Simon Wilkinson

 迎えた最終日も雨天。與那嶺はレース前半に連日の落車に見舞われ、集団に復帰するもののその後、落車でダメージを受けていたバイクの変速機がもげてしまうというメカトラブルでバイクを交換。しかし終盤の周回コースではアップダウンの攻防を生き残り、10人弱の先頭集団で最後のゴールスプリントに挑んだ。

 普段使う電動変速ではなく、重いレバーを操作しなければならないスペアバイクでのスプリントで、與那嶺はステージ6位、個人総合でも6位でレースを終えた。

優勝をかけてのゴールスプリントに挑んだ與那嶺恵理(左から3人目)は6位に Photo: Simon Wilkinson

 與那嶺の次戦はスウェーデンで開催されるUCI女子ワールドツアーに参加し、8月16日のチームタイムトライアルと18日のロードレースに出場。また翌週の22〜26日に開催される女子ワールドツアー「レディースツアー・オブ・ノルウェー」に出場する。

 與那嶺のリポートは以下の通り。

 落車に2度巻き込まれ、3度のバイクトラブル。最終日は粘って6位。実りの大きいステージレースでした。クラシカ・サンセバスティアンを良いフィーリングで終え、3日間のステージレースです。スコットランド。美しい道と多くの観客。

 初日は大雨。ずっと続くローリングのコース。スプリンターのマロちゃんのセットアップをしながら…パンク。さっと交換してチームカーを使いながらプロトンに戻ります。雨足も強くなり、60km過ぎ、路面水没でレースキャンセル…。

 チームカーに濡れたままギュウギュウ詰めで車に入り、ゴールまで。ここ最近では記憶にないぐらいの豪雨でした。ちょっと残念だけど仕方がない。夕飯のビュッフェは美味しいです。

 2日目は晴れ時々小雨。ずっと続くローリング…そして久しぶりに落車。スタートしてから20kmくらい過ぎた直線のプロトン内で、目の前の選手がいきなりクラッシュ! こちらに転がってくる…なんでだよー…スローモーション…。避けきれず、私も周りもグチャーっと落車。バイクをさっとチェックするとチェーンが噛み込んでいて、チームカーが来るまで我慢。そして復帰。なんだかツイてないな。

 スプリントポイントに向けて3kmほど先頭固定で引きまくり、マロちゃんを発射。惜しくもポイントは取れず。その直後、KOMポイントでビグラチームの攻撃でプロトン崩壊。私はぎりぎり耐えきれず。せっせと追走。30kmかけて追走完了。しかし1人行かせてしまいました。マロちゃんがドロップしたのでアーレムで狙います。レース中にアーレムに伝えて作戦変更。7分過ぎからスプリントポイントでアーレム発射です。

 ゴールはアーレムで狙いセットアップ。あとは、なだれ込みます。落車したけど、けが無くて何より。夕飯は美味しいです。

 最終日の3日目。雨天、ローリング、サバイバル。この日だけで20名以上が足切り。6位。優勝まであと一歩。

 この日も落車しました。1時間過ぎ、一列棒状、水たまり、そして路面の穴。プロトンの真ん中、目の前でまた落車。5名ほどが巻き込まれ、ジャンプして逃げようとしたのですが仕方がない。ズルズルズルと転びました。チェーンサックになったのでチームカーで直し、プロトンの最後尾に戻って復帰。

 4分30秒過ぎに転ぶ私です。11分過ぎのズブズブの機械式バイクでのスプリントと合わせてご覧ください。

 そして次はRメカがもげました。KOMに向かう上り。マロちゃんに「今日はエリ行けるから、脚貯めてね」と言われた直後、前方へ上がり先頭へ出る直前、ボキッともげました。当然チームカーを呼んで代車に交換。上りなのでチームカーもなかなか上がってこず、COM1コミッセールからも「大丈夫?」と聞かれます(連日のトラブルで最後尾から復帰を繰り返していました)。

 電動ではない、機械式変速の代車。ブレーキは利かない。ブレーキレバーに手が届かない。変速はむちゃくちゃ重い。車体も重い。そして雨。泣きそうです。なんとかメインプロトンへ復帰して最後の周回コースへ。体調は良いので前で展開して、生き残りました。

 ゴール手前1km。先頭は10人ほど。勝ちたい。

ステージ6位に入った與那嶺恵理(左)。個人総合でも6位に Photo: Simon Wilkinson

 残り500m。スプリントはビグラの番手から。前の選手がスライドしてきて危うく転びそうに。そのまま先掛け。

 結果は6位。変速が上手く出来ず、重いギヤのままズブズブとゴール。総合でも6位。あと一歩。ヨーロッパ3年目でトップ10を達成。スコットランドは犬が可愛かった。

 勝ちたかったけど。コンディションを上げるレースでここまで出来て、バイクトラブルも落車もあったけど、大けがしなかったのでこれで良しとします。夜9時のエディンバラ空港から11時半のスキポール空港。そこから武井コーチの車で自宅へ。午前2時過ぎ到着。これもプロツアー選手の日常。

 今週末は、ワールドツアー・スウェーデン。翌週はワールドツアー・ノルウェーと連戦。コンディションはまだ上げられるので、丁寧に日常を過ごしながら。チャンスが有れば、貪欲に狙っていきます。

全てを力に変えて
與那嶺 恵理

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