機能性と味を両立トライアスリート社長が自ら考案 京都の和菓子店が開発した補給食「アンパワー」

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 レース中に口にする補給食は、機能性だけでなく味も重要な要素の一つだ。「anpower」(アンパワー)は京都の和菓子店「鼓月」が作った羊羹タイプの補給食。トライアスロンを趣味とする社長が自ら考案したというこだわりの逸品だ。

羊羹タイプの補給食で、濃い目の味が特徴 Photo: Shusaku MATSUO

和菓子メーカーならではのこだわりを実現

 鼓月は京都ならではの伝統を取り入れた和菓子のほか、海外のエッセンスをミックスさせた菓子も好評を博している。人気の「千寿せんべい」は千寿せんべい粉を生地に混ぜてドイツ製のワッフルメーカーで焼き上げシュガークリームを挟むなど、独創的な商品を作り続けているのも特徴だ。

京都の老舗和菓子店である鼓月が開発した「アンパワー」 Photo: Shusaku MATSUO

 既存の補給食が口に合わず、「欲しい栄養食がないなら、自分が作ればいいんだ!」と思ったことがきっかけだという鼓月の中西英貴社長。アスリートとして機能性を重視しながらも、味にこだわったものを自ら作りたいという思いから開発に至った。「和菓子店なので味には自信があります」ともアピールしている。

 材料には和菓子で使われる小豆を熟練の職人が炊き、上生菓子でも使用する餡を用いることで美味しさを追求。塩分(ナトリウムを136 mg)やアミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)、高吸収型ポリフェノールを配合することで、運動に適した機能性も持たせた。マルトデキストリンの効果で、ゆっくりと時間をかけてエネルギーを吸収できるのも特徴だ。スティックタイプの容器はサイクルウェアのポケットにも忍ばすことができ、持ち運びが容易なコンパクトなサイズとなった。

 筆者は雨が終始降りしきるレースでアンパワーを試した。レース前に1本、レース中に3本を消費できるよう、ウェアのポケットに忍ばせて出走の準備を進めた。抗酸化作用を持つポリフェノールの効果に期待をし、スタートの90分前に1本口にした。強めの甘みと塩っ気が印象的だが、するっと食べきることができる。

レース中でも開封しやすく、何より味がとても美味しい Photo: Mutumi MUTOU

 いざレースが始まると、忙しなく変化する展開の中で補給に手を煩わせたくないものだが、アンパワーの袋は切り口が深く2カ所がカットされており、雨に濡れていても力をかけずに口で簡単に開封することができた。スティックの腹を押し込むとニュルっと羊羹が顔を出す。適度な硬度もあるので、食べたい分だけ出すことが可能だ。1本を一気に食べきる必要もなく、小分けにできる点が素晴らしい。

 スタート前に濃い目に思えた味だったが、運動中にはさほどそう感じない。だが、小豆の風味は強く、とても美味しい。水しぶきが視界を曇らせ、集中力が求められる場面でも「また食べたいな」と思わせてくれた。走りにフォーカスしすぎると補給することを忘れ、エネルギー不足に陥ってしまうので、思わず手が伸びる味の良さも補給食に求められる。いくら機能に優れている製品でも、味が良くないものは口にはしたくないものだ。

 ライドに必要なカロリーや栄養を備え、なおかつ食べやすくて美味しい。和菓子店だからこそ作り上げることができたアンパワーは、サイクリングシーンの必需品として常備したい補給食であった。
 

■鼓月「アンパワー」
税抜価格:700円(1箱5本入り)
エネルギー:97kcal
原材料:砂糖、小豆、マルトデキストリン、果糖ぶどう糖液糖、食塩、寒天、ライチポリフェノール加工品/酸味料(クエン酸)、L-ロイシン、チャ抽出物、L-イソロイシン、L-バリン

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