新製品情報2019メリダがフルサスe-MTB「eONE SIXTY 800」など2020年モデルを披露 e-BIKEのトップブランド目指す

  • 一覧

 バイクブランド「メリダ」の国内代理店を務めるミヤタサイクルが7月23日、静岡県伊豆の国市の展示施設「MERIDA X BASE」でプレスイベントを開催し、日本国内で販売する2020年モデルを発表した。最大のトピックはe-BIKEの最新モデルが複数発表されたこと。フルサスペンションでカーボンフレームを採用した新型のイーワン・シックスティなど4モデルを新たに展開する。ラインナップを拡充し「e-BIKEのトップブランド」を目指す。

2020年モデルのフルサスe-MTB「イーワン・シックスティ 9000」 Photo: Masahiro OSAWA

基本戦略から見えるメリダのこと

 ミヤタサイクルは「最初に選ばれるブランドに」「e-BIKEにおけるトップブランドに」という2つのフレーズをもとに、メリダブランドの新モデルの国内販売を進めていく。ブランドの強化に向けては、現在、国内に16店舗あるメリダパートナーショップ網を拡充してユーザーとの接点を増やす。国内レースでのユーザー向けメカニカルサポートを継続的に実施するなど、ユーザーとより濃密なコミュニケーションをとっていく方針だ。

 ブランド強化の手段として、デザイン性の高さを訴えていく。本来、メリダは台湾ブランドのバイクメーカーでありながら、デザインはドイツのR&Dセンターで行われており、ジャーマン(ドイツの)デザインを謳いつつ、ホームページ上でそれを認知してもらう動画を公表し、ブランディングを強化する。

ロードバイクは小幅なチェンジに

 2020年モデルにおいて、販売シェアの大きなロードバイクでは、カラーデザインの変更と、一部車種でスモールサイズが追加されたことが主なトピックとなる。エアロロード「REACTO」(リアクト)はディスクブレーキ仕様がメインになり、軽量モデル「SCULTURA」(スクルトゥーラ)とリアクトのチームモデルはフレームセットのみの販売に。完成車のハイエンドモデルは「スクルトゥーラ 10K-E」「スクルトゥーラディスク 10K-E」「リアクトディスク 10K-E」となる。

軽量モデルのスクルトゥーラ最上位モデルとなる「スクルトゥーラディスク 10K-E」。ホワイト系とブラック系のモノトーンカラーでこれまでのチームモデルとは対照的なシックなデザインに Photo: Masahiro OSAWA
リアクトのフラッグシップモデルとなる「リアクトディスク 10K-E」。スクルトゥーラ同様に人を選ばないシックなデザインが目を引く Photo: Masahiro OSAWA
「スクルトゥーラ8000-E」はセカンドグレードだが、フレームフォークは最上位モデルと同じCF4となる。カラーリングが印象的だ Photo: Masahiro OSAWA
リアクトディスク 8000-E。こちらもフレームとフォークは最上位モデルと同じCF4。カラーリングはシックなブラック系での展開に Photo: Masahiro OSAWA

 このほか、グラベルロードの「SILEX」(サイレックス)に650Bワイドタイヤが装着可能な「SILEX+」(サイレックスプラス)が2車種追加され、タイムトライアルバイクの「TIME WARP TT」(タイムワープティーティー)、トライアスロンバイクの「TIME WARP TRI」(タイムワープトライ)の新モデルの発売もアナウンスされた。

650B ワイドタイヤの装着を可能にした「サイレックスプラス 8000E」。シマノのグラベル用コンポGRX Di2を搭載する Photo: Masahiro OSAWA
タイヤは650B×45Cとなり、これまでのグラベルロードよりもオフロード走行時の安心感を高めてくれそうだ Photo: Masahiro OSAWA

e-BIKEのラインナップが大幅に強化

 2020年モデルで何より注目すべきはe-BIKEのラインナップ強化だ。e-MTB(マウンテンバイク)として、フルサスペンションでカーボンフレームを採用した「イーワンシックスティ 9000」、29インチのハードテールバイク「eBIG.NINE 400」(イービッグナイン 400)を発表。ツーリングバイクの「ePASSPORT 400 EQ」(イーパスポート 400 EQ)、「ePASSPORT TK 600 EQ」(イーパスポート TK 600 EQ)も展開する。

 現行のe-MTB「eBIG.SEVEN 600」(イービッグセブン 600)とイーワンシックスティ 800を加えることでメリダブランドのe-MTBは6車種の展開となり、ラインナップを拡充することでe-BIKEのトップブランドを目指す。

2018年秋に国内で台数限定発売となり、2020年モデルとして継続販売されるフルサスe-MTBの「イーワンシックスティ 800」 Photo: Masahiro OSAWA

 もうひとつ、注目すべきがバッテリーユニットがフレームに完全内蔵できるインチューブタイプが増えたこと。普及に向けての障壁になっていたと思われる、見た目の部分も大きく改善され、スタイリッシュさがブラッシュアップされた。以下、新発表のe-BIKEについて触れていく。

2020年モデルで最も注目される「イーワンシックスティ9000」

 「イーワンシックスティ9000」は160mmトラベルサスペンションのエンデューロバイク。フロントに29インチ(タイヤ幅2.5インチ)、リアに27.5インチ(同2.6インチ)の前後異径ホイールを採用した異色のMTBとなる。前輪は29インチの採用により高い走破性を実現。後輪は27.5インチ採用により、チェーンステーが短くなり、反応性の向上も見込む。タイヤ幅2.6インチとなっており、高いトラクション性能も実現した。

電動アシストユニットは、シマノの最上級モデル「STEPS E8080」。最大トルク70N・m Photo: Masahiro OSAWA

 インチューブタイプのバッテリーも注目ポイントとなる。見た目のスタイリッシュさをあげつつ、バッテリーの大きさがライディングバランスに与える影響の大きさを考慮し、シマノと共同開発。インチューブ化することで低重心化を図り、走行時の安定性を高めた。

電動アシストユニットの電源はトップチューブ上に Photo: Masahiro OSAWA
インチューブバッテリーにより、横から見ても上から見てもバッテリーの装着感が従来に比べてかなり薄くなった。また低重心化にも寄与する Photo: Masahiro OSAWA
ヘッドチューブの左右には、バッテリーの放熱効果を高めるサーモゲートが設けられている
後輪は27.5インチとなりチェーンステーを短くすることで反応性を向上。チェーンステー上にはカバーがあり傷付けない配慮もなされている Photo: Masahiro OSAWA

29erのe-MTB「イービッグナイン 400」も登場

 「イービッグナイン 400」は「イーワンシックスティ 9000」と同一のインチューブバッテリーとドライブユニットを採用したアルミ製のハードテールバイクだ。インチューブバッテリーによる低重心化を図り、29インチならではの走破性を実現する。

「イーワンシックスティ9000」と同一のインチューブバッテリーとドライブユニットを採用したハードテールe-MTBの「イービッグナイン 400」  Photo: Masahiro OSAWA
電動アシストユニットの電源ボタンはトップチューブに Photo: Masahiro OSAWA
フレームに充電ポートがあり手軽に充電が可能 Photo: Masahiro OSAWA

注目のe-MTBに試乗

 今回のプレスイベントでは、「イーワンシックスティ9000」と「イービッグナイン 400」をメインに試乗させていただいた。場所は2018年11月にオープンした「御殿場MTB&ランパーク FUTAGO」。MTBを存分に楽しめるコースとなっており、ところによっては最大斜度が20%ほどもあろうかと思われる個所もある。ハードなコースで感じたのは、両モデルともに走破性が非常に高いことだった。

走破性、下りの安定感ともに買いたいと思わせるだけの魅力を感じた「イーワンシックスティ9000」

 試乗時は夕立に会い、走行環境はトラクションがかかりにくい、ある意味最高の環境だった。普通のMTBでは、よほどペダリング技術が達者でない限り、後輪が空転するような激坂区間でも、電動アシストのパワーが幸いしてか、前に進む力が強く、すべての局面で無理なく走破できてしまう(3段階あるハイモードを使用)。逆に、走破力は上限値を探り切れないほど上限値が高いと感じた。「イービッグナイン 400」はアルミフレームだが、強力なアシストパワーをもってすれば、重量はまったく気にならなかった。

 e-MTBならではの体験もあった。上りの局面で踏み込むと、激坂区間でも時速20km弱ほどのスピードが出てしまう。そして、そのまま下り局面に突入することになるが、この感覚がまるでジェットコースターのようで、体感したことのない高揚感を得られた。

 下りに入ると、「イービッグナイン 400」でも十分に安定感はあったものの、より一層光ったのは、「イーワンシックスティ9000」だった。エンデューロバイクということもあり、下りに性能を振っていることもあってか、安定感があって荒れた路面にあえて突っ込んでも、バランスが崩れる感覚がゼロに近い。エンデューロバイクをe-BIKE化することの意味は大きいと感じた次第だ。

 問題は「イービッグナイン400」が税別39万9000円なのに対し、「イーワンシックスティ9000」が税別85万円と高額なこと。価格差は大きいが、それでもなお、後者にもう一度乗ってみたいという魅力に詰まった一台だった。

ステップインフレームのツーリングバイクが登場

 最後に、ツーリングバイクとして乗り降りが楽なステップインフレームの「イーパスポート TK 600 EQ」、コミューターバイクの「イーパスポート 400 EQ」について。いずれもフロントサスペンションやディスクブレーキを搭載しており、オンロードでの使用を想定しながらも様々な路面に対応できる装備を備えたのが特徴となる。

ステップインフレームの「イーパスポート TK 600 EQ」。電動アシストユニットはシマノのミドルグレード「STEPS E6180」 Photo: Masahiro OSAWA

 「イーパスポート TK 600 EQ」はトップチューブを取り払っており、トップチューブなしでもなお剛性を確保、乗車時と降車時にトップチューブに気を払う必要もなく、気軽なライドを楽しめそうだ。またカラーリング、ハンドル形状、タイヤ幅など、メリダが謳うジャーマンデザインを体感できるものとなっている。

「イーパスポート TK 600 EQ」の独特な形状のハンドル Photo: Masahiro OSAWA
「イーパスポート TK 600 EQ」のタイヤはMTB並み幅を持ち27.5×2.2インチとなる Photo: Masahiro OSAWA

この記事のコメント

利用規約順守の上ご投稿ください。

関連記事

この記事のタグ

2019年モデル メリダ

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

e-BIKE最新特集

スペシャル

自転車協会バナー

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載