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山下晃和の「“キャンプ”ツーリングの達人」<11>実践“グラベルバイクパッキング”スタイル 飛行機輪行で行くキャンプツーリング①

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 これまで自転車で行くキャンプツーリングの「How to」について書いてきましたが、ここからは実践を交え、実際に2泊3日のキャンプツーリングをしてきたリポートをお届けしたいと思います。トレンドのグラベルロードで、新たなギア類を積載してキャンプツーリングに行ったことで、僕自身も多くの発見や気づきがありました。自転車旅やアウトドア旅などの紀行文を書くことが自分にとっての“得意分野”でもあるので、経験で得たことを再度考え直し、その中から生まれた僕なりのアドバイスを挟みつつ、旅の模様を3回にわたってご紹介していきたいと思います。

長崎キャンプツーリングの早朝。美しい太陽の光が大村湾にキラキラと光っていたので、思わず自転車を止めて眺めることにした。すでに気温は30℃近かった Photo: Akikazu YAMASHITA

最近注目のグラベルロードスタイル

 私が持っている自転車は、海外を旅してきたキャンピング車「REVOLVE」(リボルブ)の「Traveler」、トレックのアドベンチャーバイク「920」、トンプソンのロードバイクと同ブランドのMTB、「Birdy」(バーディー)の小径車、「CREATE」のシングルスピードバイク、そして、今回ご紹介するトンプソンのグラベルロードバイクである「R9300 GRAVEL」の合計7台です。

 それぞれの自転車で旅をしたことがありますが、いま多くの人が注目しているグラベルロードバイクでのツーリングが分かりやすいと思ったので、今回はR9300に乗ることに決めました。別売でキャリアがあり、それを装着していたのですが、今回は大型サドルバッグを中心としたバイクパッキングスタイルにすることで、より「走り」を楽しめる方に振りました。

トンプソンの「R9300GRAVEL」というグラベルロードにバイクパッキングスタイルでの積載。ボトルケージは「BLACKBURN」のアウトポストカーゴケージと「VOILE」のストラップでモンベルの#4のスリーピングバッグをマウントしています Photo: Akikazu YAMASHITA

 このR9300は舗装路と未舗装路のどちらも走れる仕様の自転車で、どちらかというとロード6割、オフロード4割で、やや舗装路向けに作られている印象です。アルミ製のフレームと、カーボン製のフロントフォークによるハイブリッド。マットでツヤが無い赤いカラーリングはなかなか渋いです。

 そして、前後に専用設計の泥除けを装備していて非常に洗練されています。コンポはロードバイク用のシマノ105を、そして重いキャンプ道具を満載にしても安定感のある制動力をもつディスクブレーキを搭載。荷物がなければロードバイクと遜色のない軽い走りを見せてくれます。

行き先はJAL「どこかにマイル」におまかせ

 行き先はJALの「どこかにマイル」というサービスを利用。これはマイレージの6000マイルで国内特典航空券に換えられるサービスで、日時を決めたらあとは行き先をお任せします。だいたい4つの国内旅行地候補(空港があるところ)に限定され、そこからあとは申し込みをしてから3日以内に行き先が決まります。これがなかなかおもしろい。結果、今回の旅先は九州の長崎県に決定しました。行き先が決まったところで、長崎県の中で行きたい場所をピックアップし、その中でルートを決め、最後にキャンプ場を調べます。

 この方法は旅慣れている人にとっては色々と「試される感」があっておもしろいと思いますが、初めての自転車キャンプツーリングという場合は、観光地やキャンプ場をある程度を決めてから通るルートを考えた方が無難なので、あまりオススメしません。

今回の目的地は稲佐山に決定

 長崎へは、ホンダのオートバイ「SL230」で奄美大島から東京の自宅まで下道だけを使って帰ってきたときに立ち寄ったことがあるのと、同じくヤマハのオートバイ「TW225」で林道日本一周をした時に寄ったことがあるので、今回で3回目になります。ただ、当時は2回とも時間が無く、「世界三大夜景の1つ」といわれる稲佐山からの夜景は観たことがなかったので、絶対にここだけは外せませんでした。

 この夜景は長崎市内なので、その近くにはキャンプ場がありませんでした。そこで、時津市にある崎野自然公園キャンプ場を利用しました。長崎市内から約16km北に位置する場所にあります。翌日には雲仙に行ってみたかったので、そこを目指すとなると必然的に「休暇村 雲仙」のキャンプ場しか開いておらず、そこを最終日のキャンプ地に設定しました。

調理器具を省き、荷物を軽量化

 前日までパッキングの工夫をしつつ、何度も中身を出し入れをし、なんとか自分が積載したかったキャンプギアを収めることができました。具体的な持ち物は別の回でご紹介するとして、まずは預け荷物は20kg以下にしなくてはなりません。そのために今回は、シングルバーナーやクッカーなどの調理器具を省くことで大幅な軽量化を計りました。キャンプ場での調理はせず、お店で購入したものを食べるスタンスです。

環状8号線、通称「カンパチ」から空港へ行く自転車専用道路。前方の道路表示は自動車用のもののようです Photo: Akikazu YAMASHITA
輪行の際には前輪を外すだけのモンベルの「コンパクトリンコウバッグクイックキャリーL」に収納。預け荷物にする際は、CO2カートリッジタイプの空気入れが入っていないか、内容物は自転車のみかを確認された後、免債のサインをして渡します。さすがは国内線。傷1つなく運んでくれました Photo: Akikazu YAMASHITA

 またハンドル幅がロードバイクと同じように狭めだったので、フロントバッグにはテントのポールがうまく積めないことも分かりました。そこで大型サドルバッグの下部に入れて、荷物の“支え”にすることで収めました。自宅から羽田空港までの距離は約15kmほどだったので、輪行せず自走することに。環状8号線からアクセスし、国際線ターミナルを越えて第1ターミナルへと向かいました。

 ちなみに羽田空港へのアクセスは「グーグルマップ」には出ておらず、しかも大雨の中だったのでなかなかハードでしたが、早朝5時頃には家を出ていたので、5時50分には到着しました。

<つづく>

山下晃和山下晃和(やました・あきかず)

タイクーンモデルエージェンシー所属。雑誌、広告、WEB、CMなどのモデルをメインに、トラベルライターとしても活動する。「GARVY」(実業之日本社)などで連載ページを持つ。日本アドベンチャーサイクリストクラブ(JACC)評議員でもあり、東南アジア8カ国、中南米11カ国を自転車で駆けた旅サイクリスト。その旅日記をもとにした著書『自転車ロングツーリング入門』(実業之日本社)がある。趣味は、登山、オートバイ、インドカレーの食べ歩き。ウェブサイトはwww.akikazoo.net

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