出走全176選手がファンの前で顔見せブリュッセルが熱狂 ツール・ド・フランス2019のチームプレゼンテーション開催

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 今回で106回目となるツール・ド・フランスのチームプレゼンテーションが現地時間7月4日、ベルギーの首都・ブリュッセルにて行われた。選手・関係者が集う関連イベントとしては最初となる大きな催しは、出場する22チーム・全176選手がステージに登壇。会場を埋め尽くした大勢の観客の前で、3週間の活躍を誓った。

世界遺産グランプラスで行われたツール・ド・フランス2019チームプレゼンテーション Photo: Yuzuru SUNADA

61年ぶりとなるブリュッセルでのツール開幕

 今大会のグランデパール(開幕地)であるブリュッセル。同地では1958年に大会の開幕を飾っているが、今回はそれ以来となる大舞台がセッティングされることになった。

市庁舎をバックにチームプレゼンテーションの始まりを待つ多くの観客。建物の上階から一目見ようと姿を覗かせる人たちも Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 この日のプレゼンテーションの会場となったのは、ブリュッセル中心部に位置するグランプラス。「大広場」を意味するこのスポットは、世界中の広場の中でも特に美しいとされ、1998年にユネスコの世界遺産に登録されている。

 グランプラスは四方を歴史的建造物が囲んでおり、その内訳は1400年代に建造されたとされる「市庁舎」、15世紀には行政庁が置かれたという通称「王の家」、種々の「ギルドハウス」が軒をなしている。また、これら建築物を生かす形でバル(居酒屋)などが営業しており、普段は世界中から人が集まる観光地としてはもとより、地元の人たちにとっても憩いの場として重要な位置づけとなっている。

 そんな心安らぐ場所は、この日に限っては世界中の視線が注がれる。世界一美しい自転車ロードレースと言われる、ツール・ド・フランスを走る選手たちが次々とやってくるからだ。

大勢の観衆がグランプラスを埋め尽くした Photo: Syunsuke FUKUMITSU

目の肥えたベルギーのファンが選手たちを後押し

 ツールのチームプレゼンテーションは例年、レーススタート2日前に行われる。選手たちの表情は一様に明るく、ツールを走ることのできる喜びに満ち溢れている様子。選手によっては記念のセルフィーや動画撮影をして楽しむ姿も見られた。

全体のトップを切ってステージに登壇したワンティ・グループゴベール Photo: Yuzuru SUNADA

 現地時間午後5時30分に始まったプレゼンテーション。地元のUCIプロコンチネンタルチーム、ワンティ・グループゴベールをトップバッターに、各チームの精鋭8選手ずつがステージへと登壇した。各チームとも、エースクラス2選手が代表してコメントを求められ、本番への意気込みを語っていく。

 そんな中、グランプラスに最初の波を起こしたのは、6番目に登場したCCCチーム。現体制としては初出場となるチームを牽引するのは、ベルギーのトップスターとなって久しいグレッグ・ファンアーフェルマート。しばしのブレイクの後に登場したボーラ・ハンスグローエは、やはりペテル・サガン(スロバキア)が会場を盛り上げてその存在をしっかりとアピールしてみせた。

 その後も、次々登場するチームに声援が送られる。目の肥えたベルギーのファンらしく、期待値の高い選手や実績のある選手に対しては特に大きな拍手や歓声が鳴り響いた。

ベルギーのトップスター、グレッグ・ヴァンアーヴェルマート。グランプラスに響き渡った歓声に手を振って応える Photo: Syunsuke FUKUMITSU
ペテル・サガンも笑顔でステージへ。大会の活躍を誓った Photo: Syunsuke FUKUMITSU

ファンアールトにこの日一番の歓声 メルクス氏もステージに登場

 この日一番とも感じられる歓声が沸き上がったのは、17番目に登場したユンボ・ヴィスマの時だった。

この日一番の歓声を浴びたワウト・ファンアールト Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 シクロクロス界のトップを走りながら、ロードでも非凡なセンスを発揮し続けているワウト・ファンアールト(ベルギー)が晴れてツールに初出場。世界一シクロクロス熱が高いベルギーでは、同種目のトップを走る選手は国民的英雄。そんな選手がツールを走るというのだから、地元ファンが喜ばないわけがない。ファンアールトも、ファンの熱に応える形でしっかりと走ることを誓った。

全体の最後、22番目に登場したチーム イネオス。前回覇者のゲラント・トーマス(左端)ら強力メンバーを揃える Photo: Yuzuru SUNADA

 全体の最後、22番目に登場したのは昨年のチャンピオンチームでもあるチーム イネオス。前回大会の覇者であるゲラント・トーマス(イギリス)を筆頭にメンバーがステージへ。個人総合2連覇がかかるトーマスはもちろんのこと、Wエースとして注目されるエガン・ベルナル(コロンビア)にも会場に集まった同国ファンをはじめとして大きな声援が送られた。

 プレゼンテーションの締めには、ベルギーが誇る往年の名ライダー、エディ・メルクス氏が登場。メルクス氏がツールで初の総合優勝を成し遂げてから50年の節目の年であり、今回のブリュッセル開幕に大きな意味合いを持っているだけに、選手・チームの登場時と同様にひときわ大きな拍手と歓声がグランプラスに轟いた。鳴りやまない拍手と“エディ”コールに、メルクス氏も感激の面持ちだった。

鳴り止まない歓声と拍手に感激の面持ちのエディ・メルクス氏。今回は同氏のツール初制覇から50年を記念する大会でもある Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 チームプレゼンテーションを機にツール一色に染まったブリュッセル市内。1日置いて7月6日にレースがスタート。第1ステージはブリュッセルを発着とする194.5kmの平坦ステージが設定されている。

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