デバイス上からルート検索も可能にナビ機能に便利なタッチスクリーンを搭載 ガーミン「エッジ830」を170kmライドで実力チェック

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 ガーミンから7月12日、最新のサイクルコンピューター「エッジ830」が発売されます。新CPUの採用で軽快な動作環境と、充実のナビ機能、長時間のバッテリーの持ちを実現。Cyclist編集部の松尾修作が、埼玉~長野の170kmロングライドで一足早く性能を試してきました。

埼玉の秋ヶ瀬公園から長野県佐久市までのロングライドで、ガーミン「エッジ830」の機能をチェック Photo: Kaito TAKAMISAWA

昭文社の最新地図を搭載

 タッチスクリーンで操作できる「エッジ820J」の後継機として登場したエッジ830は、ハードウェアとしてのスペックに磨きがかけられただけでなく、便利な新機能も多く追加されました。基本的なスペックは同時に発売される「エッジ530」と同等ですが、エッジ830はナビ機能に特化。物理ボタンで操作するエッジ530では地図を見る際に自分を中心とした一の拡大/縮小のみとなる一方、エッジ830ではスマホの地図アプリを操作するのと同様に、画面上の地図を自由に操作ができ利便性を高めています。

スタート前にルートを皆で確認 Photo: Daisuke ARAI

 今回のライドは埼玉にある秋ヶ瀬公園から長野県の佐久平までの約170kmです。スタートからゴールまではあらかじめ作ったGPXデータをエッジ830に転送。出発前には大まかなルートをデバイスのディスプレイで走る仲間と確認しました。デバイス内には昭文社の最新地図データがインストールされており、小道やコンビニなどの詳細な位置もあらかじめ確認できます。スマホと同様に2本指でピンチイン/アウトで拡大縮小も可能です。CPUが新しくなったため、サクサク地図を読み込めるのも印象的でした。

 ナビ機能をスタートしていざ佐久平へ向けて出発。公園内の道路からルート上として認識されており、国道に出る際にも矢印で曲がり角を示してくれます。走行中、地図の画面ではなく、スピードや時間をメインにした画面を表示させていても、進路変更が必要な時には自動で画面が切り替わり、ビープ音とともに行くべき道を示してくれるのでとても便利。逐一、ルートを確認するために地図アプリを見たり、走行中に片手を話してデバイスをいじる必要がないのでストレスに感じることは一切ありませんでした。

進路変更の際には画面が切り替わり知らせてくれる
間違ったルートを通ると警告画面に

便利な盗難防止バイクアラーム

 ロングライドでは休憩が必須です。レストランなどに立ち寄った際には愛車が見えない位置に離れざるを得ないこともあるでしょう。そこで活躍するのが新機能の盗難防止バイクアラームです。メニュー画面からアラーム設定画面を呼び出し、ワンタッチでONにするだけ。バイクに振動が加わるとけたたましい音で注意を喚起します。オフにするにはデバイス上であらかじめ決めていたパスワードを入力するほか、ガーミンコネクトにリンクしているスマホ上からコントロールすることも可能です。

 なお、アラームが起動するとスマホにも通知が飛ぶので、異常があったことがリアルタイムで分かります。立ち寄ったコンビニのイートインスペースで食事をした際も、アラーム機能のおかげで落ち着いて休むことができました。

コンビニなどでバイクから離れる際には盗難防止バイクアラームを設定 Photo: Kaito TAKAMISAWA
アラーム設定中は振動が加わるとけたたましいビープ音が鳴る Photo: Shusaku MATSUO

先にある勾配や、頂上までの距離が一目瞭然な「ClimbPro」機能

 飯能を越え、秩父を抜けると長野に向かっては山道が続きます。そこで役立つのが新機能「ClimbPro」(クライムプロ)。あらかじめルートを決めておくと、コース上のヒルクライム区間に差し掛かった際にクライムプロのページに切り替わり、頂上までの距離や平均勾配が数値やグラフで表示されます。ヒルクライムが始まる前にはカウントダウンが始まり、「GO!」の合図とともにスタート。きつい上りが続きますが、上り始まる前から気合が入ります。

 走る仲間がレース志向のメンバーだったこともあり、かなりの強度で上りました。しかし、この先どのくらいの勾配になるのか、頂上まであと何kmなのかがグラフで一目瞭然。いつもなら心が折れて千切れてしまう強度でしたが、先のことを知っていると余裕が生まれ、ついていくことができました。この機能は期待以上で、レースにおいても抜群の効果を発揮するのではないでしょうか。

 いいペースで上り切ると、遅れるメンバーが出てきました。ここで生きるのが「ライダー間メッセージ機能」です。以前は「エッジ1030」のみに搭載された機能でしたが、エッジ830とエッジ530にも採用されました。

 遅れた彼のバイクにはエッジ530が搭載されており、ガーミンコネクト上であらかじめリンクさせていたので、エッジ830から簡易メッセージを送ることが可能に。頂上から「待機中」とメッセージを送り、こちらの状態を知らせ、ヘロヘロになって上る彼を安心させることができました。グループライドで活躍する新機能です。

筆者から遅れた後、「待機中」のメッセージをエッジ530で受信。「置いていかれないでよかった...」 Photo: Shusaku MATSUO
簡易メッセージをコネクトした相手に送信することが可能

バッテリーの持ちを検証

 山間を長く走ったのですが、GPS信号をロストしたのはトンネル内だけ。GPS、みちびき(補完信号)、またGLONASS、GALILEOをどちらか一方を選択受信した3つの衛星から位置を捕捉してくれるので、細い道でもナビが乱れることがありませんでした。十国峠を上っている途中、通行止め区間が現れ、まさかの進路変更。その際もリルート機能が働き、別の峠から山を抜けることができました。

急カーブ前にはデバイス上で注意喚起してくれるので、慌てることなくコーナーをクリアできた Photo: Kaito TAKAMISAWA

 その後もナビ機能に従い、快適に目的地の佐久平駅まで到着。計166km、6時間51分の長旅でした。満充電から走り始めてバッテリーの残量は66%。集合場所の秋ヶ瀬公園まで35kmを走ったので、約200kmの走行で30%強の消費でした。本体のみでの稼働時間の公称が20時間なので、公称以上の残量。ナビをフルに使ってこのライフはとても優秀です。別売りの拡張バッテリーも発売しており、ブルべなどのさらなるロングライドに挑戦するサイクリストにとってもおススメです。

 輪行して帰る前に、汗を流すために入浴施設を探しました。エッジ830のPOIカテゴリー(ジャンル別施設)から検索すると近くに日帰り温泉を発見。ナビ機能に使うルートは事前にパソコンからGPXデータを取り込むだけでなく、デバイス上から設定も可能で、最適なルートを探し出してくれました。知らない土地でも、その場でルート検索できるのは便利な機能の一つです。

現在位置から最寄りの施設を検索できる
エッジ830のデバイス上からナビゲーションの設定が可能に

 今回発売された新型サイクコンピューター、エッジ530とエッジ830はディスプレイの大きさや機能はほぼ同じですが、ナビゲーションを頻繁に使いたいサイクリストであれば後者が最適でしょう。スマホ感覚で操作しつつ、サイクリングに特化した満載の機能があなたのライドをさらに充実させてくれます。

■ガーミン「エッジ830」
・製品名:Edge 830(エッジ830)
・価格:¥57,800(税別)(スピードセンサーDual/ケイデンスセンサーDual、HRM-Dual付き) 
・重量:79.1g
・サイズ:50×82×20mm
・ディスプレイ:2.6インチカラー/タッチスクリーン
・稼働時間:最大20時間
・防水:IPX7
・接続機能:ANT+™、Bluetooth、Wi-Fi
・衛星測位:GPS、GLONASS、Galileo、みちびき(補完信号)
・内蔵センサー:気圧高度計
・その他機能:トレーニングプランとワークアウト、VO2Max/トレーニング効果/トレーニングステータス、MTBダイナミクス、Stravaライブセグメント、ClimbPro、ナビゲーション機能(目的地検索、ルートプランナー、ラウンドトリップ対応)、デバイス上のPOI検索、通知機能※1、天候アラート※1、LiveTrack※1、GroupTrack※1、ライダー間メッセージ※1、事故検出機能※1、ConnectIQデータフィールドカスタマイズ、Varia対応、Di2対応、ANT+インドアトレーナー対応、電動シフト(Shimano Di2/SRAM RED eTap/Campagnolo EPS)対応、パワーカーブ、自動ラップ
(※1 Bluetooth対応スマートフォンとの接続が必要)

松尾修作松尾修作

Cyclist編集部員。10代からスイスのUCIコンチネンタルチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーにも参戦し、現在は社会人チームで趣味のレースを楽しむ。JBCFのカテゴリーはE1。数多くのバイクやパーツを試してきた経験を生かし、インプレッション記事を主に担当している。

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