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山下晃和の「“キャンプ”ツーリングの達人」<9>夜のキャンプムードと快適さをガラリと変える 「灯り」の種類と選び方

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 前回まで数回に渡って「寝るためのキャンプギア」について語ってきましたが、今回は「灯り」について説明したいと思います。必要な光量は人によってまちまちで、暗闇が得意という人は自転車用ライトを代用したり、スマートフォンのライトを活用しても良いと思いますが、「暗いところが怖い」という人にとってはマストなアイテム。明るさが足りない場合はランタン、ヘッドランプなどのキャンプならではの灯りをプラスすることでより快適に、そしてキャンプの雰囲気を大きく変えることができます。

キャンプ場は暗いのが当たり前、灯りは1つは持参しておくと安心に繋がります Photo: Akikazu YAMASHITA

自転車乗りに人気の「ソーラーパフ」

 「ランタン」(Lantern)は英語で、日本語で「灯り」や「提灯」を表します。ファミリーキャンプの方でもそうなのですが、現在はLEDランタンが主流になりつつあります。以前はロウソクランタン、あるいはガスランタンなどが主流でしたが、今それを使っているのは一部の愛好家のみ。というのも、LEDランタンはスイッチ1つでON/OFFができ、火を使わないのでトラブルが起きる可能性が低く、また熱を持たないので設営や撤収がラクであることが人気の理由です。

テントの内部を煌々と照らしてくれるのがランタンの役割です Photo: Akikazu YAMASHITA
電池式のLEDランタン。今は、USB接続でスマートフォンを充電できるタイプも増えています Photo: Akikazu YAMASHITA
太陽の力をしっかり蓄電したソーラーパフは月明かりをはるかにしのぐほど明るい Photo: Akikazu YAMASHITA

 白いLEDでは明る過ぎるという声を受け、オレンジ色の優しい、まるで間接照明のような色のLEDランタンも登場。大勢の仲間とテーブルを囲んで食事をする時などには、気分もぐっと上がります。

 また、自転車乗りの間では、太陽電池を使った「ソーラーパフ」というランタンも人気です。バイクパッキングで使う大型サドルバッグやフロントバッグ、またはバックパックにマウントさせて、走りながら充電ができるので、非常に便利。さらにバッテリーが要らないので、軽量化にもなるという点が選ばれている理由だと思われます。

 ただ、ソロでキャンプツーリングに来た場合、ランタンは必ずしもあった方が良いというものではありません。真っ暗闇の山中で野宿をする場合でなければ、キャンプ場には灯りがあるところも多いですし、ソロであれば自分の手元を照らすだけで十分なので、ヘッドランプの方がマストです。

ソーラー充電できるLEDランタンは、キャンプツーリングでも流行している(リアの荷物に付いている丸型のアイテムがそれ) Photo: Akikazu YAMASHITA
サドルバッグの上のドローコードにくくりつけて走行中に充電 Photo: Akikazu YAMASHITA

「軽い・便利・長持ち」なヘッドランプ

 ヘッドランプは文字通り、頭部に装着して手元を照らすライトのこと。「ヘッデン」ともいわれます。こちらも進化していて、今はスマホと連動して明るさを調節したり、バッテリーの残量を確認できたりするものが登場しています。

 以前はアルカリ電池しか使えないもタイプのみだったのですが、ここ最近はリチウムイオン電池を使えるタイプが増えており、USB充電で電池要らずというものも出てきました。後者はバッテリーが小さい分、軽量化になるので自転車のツーリングでも重宝するでしょう。どこのブランドからも100gを切った軽量なものが出ているので、昔のものとは比べ物にならないほど軽くて明るいのです。

これは375ルーメンでナイトライドにも使える明るさ。バッテリーも長持ちなのとリチウム充電池が使えて、軽量、かつデザインが良かったので購入 Photo: Akikazu YAMASHITA

 ちなみに20年前、LEDが無い時代はハロゲンライトが主流だったのですが、電池が一晩では持たなかったので何本も予備電池を携帯しなくてはなりませんでした。ここ数年のLEDの進化によって、数日間ぶっ通しで使えるものが増えてきました。

 自転車でのキャンプツーリングの場合は、ヘッドランプの選び方もそれほどシビアなものではありません。トレイルランニング、アドベンチャーレース、夜セクションのあるMTBエンデューロなどの過酷な状況では、ヘッドランプの明るさや電池の持ち時間などを緻密に計算しなくてはなりませんが、よほど山奥に入るバイクパッキングでなければ、10時間程度照らすことができれば、明るさもそれほど気にしなくても良いでしょう。

 明るさを示す単位では「lm」(ルーメン)が用いられます。ルーメンとは光束の単位です。この数値が高ければ高いほど明るいのですが、自転車キャンプツーリングだけならば100lmもあれば十分。僕は、かなりヘッドランプマニアなので300lm以上のものを数個持っています。これは仲間同士でキャンプする場合、眩しすぎてかえって周囲に迷惑をかけることもありえます。ちゃんと調光機能がついているので、ソロでない時は光量を弱めで使いましょう。

ライトの可能性を引き出した変わり種アイテム

 もし、こういったライトを揃えることが困難であれば、自転車用のライトをハンドライトのように使ってもOKです。「Knog」(ノグ)の自転車用ライトは、LEDランタンのマウントがあり、スマホの充電池にもなり、ヘッドランプ用のヘッドバンドもあるので、1つで4役をこなします。自転車キャンプツーリングの強い味方になるでしょう。

Knogから出ている自転車用ライトは、スマートフォンを充電できるのも便利 Photo: Akikazu YAMASHITA
モンベルのランタンシェードはヘッドランプをLEDランタンのようなぼやっとした灯りにしてくれる。それだけで夜のキャンプシーンの雰囲気が変わる Photo: Akikazu YAMASHITA

 また、モンベルから出ている「ランタンシェード」というアイテムは、ヘッドランプや自転車用ライトなど前方に収束していく光を、ぼんやりと周りに反射させるためLEDランタンと同じような光にすることができます。折りたためばポケットに入るほど小さくなるのでかなりオススメです。

 ヘッドランプはシングルバーナーで調理をする時、夜になって焚き火の準備をする時、夜間テントの中の物を整理する時など、両手が自由に使えるようになるので、マストではないですが、持っているととても重宝します。

山下晃和さんトークイベント「キャンプツーリングのすすめ」 7月3日にモンベル御徒町店で開催

 山下晃和さんによるトークイベント「キャンプツーリングのすすめ」が、7月3日(水)午後7時からモンベル御徒町店(東京・台東区)で開催されます。キャンプツーリングビギナーを対象とした座学形式のイベントで、山下さんが直伝するハウツーや、モンベルアイテムを例にキャンプ道具に直接触れられる貴重な機会です。この夏、キャンプツーリングの挑戦してみたいという方はぜひご参加ください! 詳細・申込みはこちら⇒「キャンプツーリングのすすめ」詳細

山下晃和山下晃和(やました・あきかず)

タイクーンモデルエージェンシー所属。雑誌、広告、WEB、CMなどのモデルをメインに、トラベルライターとしても活動する。「GARVY」(実業之日本社)などで連載ページを持つ。日本アドベンチャーサイクリストクラブ(JACC)評議員でもあり、東南アジア8カ国、中南米11カ国を自転車で駆けた旅サイクリスト。その旅日記をもとにした著書『自転車ロングツーリング入門』(実業之日本社)がある。趣味は、登山、オートバイ、インドカレーの食べ歩き。ウェブサイトはwww.akikazoo.net

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