ツール・ド・スイス2019 第8ステージ今大会2回目の個人TTはランパールトが勝利 ベルナルが首位を守り総合優勝に王手

by あきさねゆう / Yuu AKISANE
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 ツール・ド・スイスは6月22日、第8ステージの個人タイムトライアル(TT)が開催され、イヴ・ランパールト(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)が最速タイムをマークしてステージ優勝を飾った。総合首位のエガン・ベルナル(コロンビア、チーム イネオス)はステージ11位と健闘し、個人総合優勝に王手をかけた。

最終日前の個人TTを11位にまとめて、総合首位を守ったエガン・ベルナル(コロンビア、チーム イネオス)。個人総合優勝に王手をかけた Photo: STIEHL / SUNADA

ランパールトが唯一の21分台を記録

 第8ステージはスイス南部、イタリアとの国境付近の街・ゴムスにて、19.2kmの個人タイムトライアルで争われた。谷沿いにコースが設定されたが、全体はほぼ平坦区間となっており、純粋にタイムトライアル能力の高い選手が有利なレイアウトだった。

 レースは総合首位のベルナルと、同2位のローハン・デニス(オーストラリア、バーレーン・メリダ)の戦いに注目が集まっていた。といっても、タイムトライアル世界王者のデニスと、小柄な体格のベルナルとでは、圧倒的にデニスが有利。前日までの総合成績ではベルナルが41秒リード。さらに、翌日の最終ステージはベルナルに有利な厳しい山岳ステージであることを考慮すると、デニスはこのステージで41秒差を逆転したいところだった。

 レースは15番目に出走したトーマス・スクーリー(ニュージーランド、EFエデュケーションファースト)が22分11秒と好タイムをマーク。序盤のターゲットタイムとなった。

ランパールトが好タイムを出して暫定トップに Photo: STIEHL / SUNADA

 次にタイムを更新したのは61番目スタートのランパールトだった。中間計測でスクーリーのタイムを16秒更新すると、後半区間もペースを落とさず、最終的に13秒タイムを更新。21分台のタイムをマークして、暫定1位に浮上した。

 セーアン・クラーウアナスン(デンマーク、チームサンウェブ)も好走を披露したものの、ランパールトには10秒及ばず。さらに、ランパールトのチームメートであるカスパー・アスグリーン(デンマーク)は5秒差で暫定2位となった。

キュングはスイスチャンピオンジャージで出走し期待されたがタイムが伸びなかった Photo: STIEHL / SUNADA

 スイスTT王者のシュテファン・キュング(グルパマ・エフデジ)は地元の期待を背負った走りとなったが、中間計測地点ですでに15秒遅れ。フィニッシュ地点でも20秒差で暫定5位に沈んだ。

 ここまで唯一の21分台を記録したランパールトのタイムを塗り替える選手は現れないまま、終盤の総合上位の選手たちが出走する時間となった。

後半区間を攻めたベルナルが11位に

 総合10位内の選手がスタートするも、ランパールトのタイムどころか、暫定トップ10に入るタイムを記録する選手すら現れなかった。

 そうしたなかで、総合2位のデニス、そしてリーダージャージを着るベルナルがスタート。ステージ優勝も期待されたデニスだったが、中間計測地点で12秒遅れと、全体3番目の通過タイムながら出遅れる格好に。ベルナルは同地点で31秒遅れとなり、デニスにタイムを詰められてしまった。

 デニスは後半区間での追い上げもならず、ランパールトから19秒遅れのステージ6位でフィニッシュ。一方のベルナルは後半区間に力を溜めており、オーバースピードでコースアウトしかける場面も見られるほど非常にアグレッシブな走りを見せる。最終的に31秒遅れのステージ11位でフィニッシュ。デニスとのタイム差は19秒に留め、総合成績では22秒差で首位をキープした。

ステージ優勝を飾ったランパールト。ロードレースの現ベルギー王者だが、個人TTでも2017年にベルギー王者になった経験を持つ Photo: STIEHL / SUNADA

 翌第9ステージは、距離101kmと短いなかに、超級山岳を3連続で上る非常に厳しいステージとなっている。第7ステージのフィニッシュ地点で登場した石畳区間を含むゴッタルド峠も再登場。ここまでの山岳ステージで驚異的な強さを見せているベルナルがリーダージャージを守りきれるかどうか注目だ。

第8ステージ結果
1 イヴ・ランパールト(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) 21分58秒
2 カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) +5秒
3 セーアン・クラーウアナスン(デンマーク、チーム サンウェブ) +10秒
4 トーマス・スクーリー(ニュージーランド、EFエデュケーションファースト) +13秒
5 パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、CCCチーム)
6 ローハン・デニス(オーストラリア、バーレーン・メリダ) +19秒
7 シュテファン・キュング(スイス、グルパマ・エフデジ) +20秒
8 バンジャマン・トマ(フランス、グルパマ・エフデジ) +32秒
9 ニキアス・アルント(ドイツ、チーム サンウェブ) +34秒
10 マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット) +36秒

個人総合時間賞
1 エガン・ベルナル(コロンビア、チーム イネオス) 24時間40分24秒
2 ローハン・デニス(オーストラリア、バーレーン・メリダ) +22秒
3 パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) +1分46秒
4 ティシュ・ベノート (ベルギー、ロット・スーダル) +1分54秒
5 ヤン・ヒルト(チェコ、アスタナ プロチーム) +1分55秒
6 エンリク・マス(スペイン、ドゥクーニンク・クイックステップ) +2分43秒
7 シモン・スピラク(スロベニア、カチューシャ・アルペシン) +2分53秒
8 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、バーレーン・メリダ) +2分56秒
9 カルロス・ベタンクール(コロンビア、モビスター チーム) +3分17秒
10 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、チーム サンウェブ)

ポイント賞
1 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) 37 pts
2 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) 32 pts
3 マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット) 22 pts

山岳賞
1 エガン・ベルナル(コロンビア、チーム イネオス) 30 pts
2 クラウディオ・インホフ(スイス、スイスナショナルチーム) 25 pts
3 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、バーレーン・メリダ) 21 pts

新人賞
1 エガン・ベルナル(コロンビア、チーム イネオス) 24時間40分24秒
2 ティシュ・ベノート (ベルギー、ロット・スーダル) +1分54秒
3 エンリク・マス(スペイン、ドゥクーニンク・クイックステップ) +2分43秒

チーム総合
1 モビスター チーム 74時間16分11秒
2 チーム サンウェブ +1分49秒
3 アスタナ プロチーム +2分9秒

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