ツール・ド・スイス2019 第5ステージヴィヴィアーニがスプリントで圧倒しステージ2連勝 サガンは総合首位守る

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 ツール・ド・スイス2019は現地時間6月19日に第5ステージが行われ、この日も集団スプリントで決着。前日に続きエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)が勝利し、ステージ2連勝を飾った。個人総合でトップを走るペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)は2位となり、首位の証であるイエロージャージを守っている。

ツール・ド・スイス第5ステージ、エリア・ヴィヴィアーニがスプリントでステージ2連勝を飾った Photo: STIEHL / SUNADA

レースリーダーのボーラ・ハンスグローエがプロトン統率

 全9ステージで争われる大会は中盤戦へ。第5ステージは、フランスとドイツの国境に近いミュンヘンシュタインからアインジーデルンまでの177km。序盤から細かいアップダウンの連続で、後半には約20kmもの登坂が続く2級山岳、直後には3級山岳も待ち受ける。いったんアインジーデルンを通過し、ジル湖沿いを1周する最後の約24kmは大きな変化がなく、上位進出のカギとなるのは、やはり2カ所のカテゴリー山岳をいかにクリアするかと見られた。

スタートを待つシュテファン・キュング(中央)。レース序盤に形成された逃げグループに加わった Photo: STIEHL / SUNADA

 レースはまず、ベアトヤン・リンデマン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)、シュテファン・キュング(スイス、グルパマ・エフデジ)、マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ)、ファビアン・グルリエ(フランス、トタル ディレクトエネルジー)の4選手が先行。しばらくしてリンデマンが集団へと戻る判断をしたため、3人の逃げで進行していく。

 メイン集団はサガン擁するリーダーチームのボーラ・ハンスグローエが主にコントロール。前を行く3選手とのタイム差は最大でも約2分50秒。レース半ばには約2分の差として集団全体を安定させた。

第5ステージのスタート Photo: STIEHL / SUNADA

 後半に入り、山岳区間に突入すると、逃げグループの様子が変化していく。フィニッシュまで40kmを切ったタイミングで、モホリッチが単独で先頭に立つ。そのまま独走に持ち込むと、2級山岳ポイントを1位で通過。アインジーデルンの街に一度入る際に設けられる3級山岳もそのままトップ通過を果たした。

 メイン集団は淡々と上りをこなし、スプリントを狙う選手たちは大崩れすることなく2カ所のカテゴリー山岳をクリア。登坂を通じてモホリッチを完全に射程圏にとらえて、終盤の平坦区間でキャッチする態勢を整える。そしてフィニッシュ前13kmでモホリッチを吸収した。

ヴィヴィアーニが絶好の位置から発射

 逃げの吸収を機に、各チームともスプリントに向けて態勢を整えていく。ボーラ・ハンスグローエ、トレック・セガフレード、チーム サンウェブなどが隊列を組んで集団前方を固める。さらには、残り3kmを切ったところでチーム イネオスも上がってくる。

ステージ優勝を挙げたエリア・ヴィヴィアーニの表彰 Photo: STIEHL / SUNADA

 最後の1kmはコーナーが連続するテクニカルなレイアウト。これを利用して最終局面で主導権をつかんだのはドゥクーニンク・クイックステップだった。ヴィヴィアーニを引き上げるべくアシスト陣が先頭まで上がると、次々とやってくるコーナーをパス。残り150mで最終コーナーを抜けると、マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)がヴィヴィアーニを発射した。

 上りかつ石畳の路面でパワーが求められた最終のストレート。盤石の態勢を築いたヴィヴィアーニはフィニッシュまで急ぐのみ。これを追随できたのは番手をキープしたサガンだけだったが、それをも寄せ付けずステージ2連勝。サガンが2位、さらにはジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)が3位となった。

 第5ステージまでを終えて、個人総合トップのサガンはその座をキープする。しかし、リードを守ることができるのもここまでかもしれない。次の第6ステージからは、いよいよ山岳での争いが本格化。120.2kmとレース距離こそ短いが、今大会最初の山頂フィニッシュとして最後に1級山岳の上りが待ち受ける。総合順位のシャッフルとともに、大会の主役がスプリンターから総合系ライダーへと移っていくものと予想される。

リーダージャージを守ったペテル・サガン。翌日の第6ステージがジャージキープの正念場となる Photo: STIEHL / SUNADA

第5ステージ結果
1 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) 4時間18分26秒
2 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) +0秒
3 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)
4 マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)
5 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ)
6 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAE・チームエミレーツ)
7 ファビアン・リーンハルト(スイス、スイスサイクリングチーム)
8 スタン・デウルフ(ベルギー、ロット・スーダル)
9 レイナルト・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、ディメンションデータ)
10 パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、CCCチーム)

個人総合時間賞
1 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) 15時間55分48秒
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ) +14秒
3 カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) +21秒
4 ローハン・デニス(オーストラリア、バーレーン・メリダ) +22秒
5 ローソン・クラドック(アメリカ、EFエデュケーションファースト) +27秒
6 マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット) +38秒
7 パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) +39秒
8 ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チーム イネオス) +40秒
9 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ プロチーム)
10 ウィネル・アナコナ(コロンビア、モビスター チーム)

ポイント賞
1 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) 37 pts
2 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) 32 pts
3 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ) 19 pts

山岳賞
1 クラウディオ・インホフ(スイス、スイスサイクリングチーム) 24 pts
2 ギャビン・マニオン(アメリカ、ラリー・UHC) 19 pts
3 マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ) 9 pts

新人賞
1 カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) 15時間56分9秒
2 エガン・ベルナル(コロンビア、チーム イネオス) +24秒
3 ケヴィン・ジェニツ(ルクセンブルク、グルパマ・エフデジ) +26秒

チーム総合
1 チーム サンウェブ 47時間48分56秒
2 EFエデュケーションファースト +15秒
3 チーム イネオス +28秒

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