ゴールデンウィークで環島チャレンジ!あっという間の一周1000km 人も環境もサイクリストに優しい国、台湾<後編>

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 11連休だった今年のゴールデンウィークをフルに使って、台湾一周1000kmの「環島」(ファンダオ)に挑戦してきた会社員の高嶋浩子さん。台湾の最南端、恒春から台北へと向かう後半戦は、ヒルクライムや雨に悩まされながらも、次々と現れる絶景や現地の人との出会いに癒やされ、遭遇する台湾グルメにエナジーチャージ。自転車だからこそ体験できる、濃厚な島一周の冒険旅行レポートです。

⇒<前編>人も食も一期一会 “その日の出会い”を楽しむ11日間の台湾一周自転車旅

26号線の美しい海岸線。車も少なく、テンションが上がる!

◇         ◇

絶景、山、バラエティに富む後半戦スタート

DAY5・恒春~台湾最南端~大武(114km 1394m up)

 この日は台湾最南端に行くことと山を上ることは決めていたのですが、そこまでのルートをどうするかを考えていました。そこにLiv(リブ)台北店の店長のアレックスから「26号線の海岸線がとてもきれいで車も少ないよ」とメッセージが。ならばそこを通るルートにしよう!と、朝早く宿を出発しました。

リブ台北店店長アレックスからのおすすめポイントの26号線沿いの海岸線(黄色い丸で囲った部分)。彼は11年前に環島完走!

 この26号線の海岸線沿いの景色が本当に素晴らしく、この環島での一番のハイライト。きれいな海岸線は見ているだけでテンションがあがります。途中で止まって撮影をしながら進んでいるうちに、あっという間に過ぎて行きました。

 そして再び上りが始まりました。荷物をバイクに付けているせいか、暑さなどの疲れのせいなのか、いつものように走れず、「何かが挟まって進行を妨げているのではないか」と思うほど進まないので、途中バイクを下りて何度かホイールを確認しました(何も挟まっていませんでした…)。

 大きな上りを越えたところにお店があったので、そこで休憩をとることに。タイミング的にはそこでお昼を取る時間でしたが、ぐったりと疲れ、口にしたのはドリンクだけでした。幸いなことにその後の2つの上りはそこまでハードではなかったので、どうにか上りきることができました。

環島のおおまかな日程とコース。後編は④からスタート

 この日は山がメインだったこともあり、たくさんのサイクリスト達に会いました。環島中の台湾人男性2人、台湾人女性1人のグループ、台湾人10人ほどのサポート付きグループ、日本人男性3人組にも会いました。皆さんそれぞれのスタイルで挑戦していて、多種多様な楽しみ方ができる自転車ならではの醍醐味だと感じました。

 この日の宿は東海岸の大武郷(だいぶきょう)の海の見える宿。B&Bの宿で、なんとなく“予感”がしていたので到着予定時刻も知らせていたのですが、やはり鍵は開かず、誰もいない。仕方がないので2階のテラスで本を読んでいた台湾人女性(お客さん)に声をかけることに。玄関を開けてもらい、事情を話すとホテルの人を電話で呼んでくれました。

 その人と待っている間に色々とお話をしたところ、日本が大好きで何度か訪れているということでした。環島中に多くの台湾人の方とお話しましたが、本当に親切で皆さん「日本が好き」と言ってくれる。それだけで嬉しくなりました。

 そうこうしているうちにホテルの人が来てチェックイン。ここにはランドリーは無かったのですが脱水機があったので、手洗い用にたらいと洗剤を貸してもらいました。

金城武を追いかけて「伯朗大道」へ

DAY6・大武~池上(106km 959m up)

 6日目の朝は雨が降っていたので出発を遅めにし、宿の朝食をいただいてから出発しました。この日は終日雨予報で、ぱらぱら雨に降られるか曇りという天気。途中土砂降りにもあいましたが、運よくコンビニで休憩。そこで前日に会った台湾人男性と女性3人組と再び合流しました。

 雨が降り、距離も短めでしたが無事、この日の目的地、池上(チジョウ)に到着。ここは金城武が出演していた台湾の航空会社のCMで使用された「伯朗大道」がある場所。金城武ファンとしては一度は訪れたい場所だったので、ようやく念願が叶いました。

 ただ、夕方4時過ぎに着いたのですが観光客が多すぎて(苦笑)、もはや写真を撮るどころではない状況。翌朝早くに行くことにして、お米が美味しいことで有名な池上のお弁当を買い、本日の宿へ。

池上のお弁当屋さん
鶏肉の唐揚げ弁当

 この日の宿もB&Bで、またもや宿主に会えぬまま30分近く待ちぼうけ。雨の中、待ち合わせ場所で待っていると、近くの駐車場のお兄さんが見かねて声をかけてくれてました。事情を話すと、「宿主を知っている」と電話してくれて、電話の後にオーナーと会うことができ、ようやくチェックイン。

 台湾人のお母さんは中国語しか話せないのですが、翻訳アプリを使って色々細かく説明してくれました。またもやランドリーがなかったのでジャージは手洗いになったのですが、「こうやってタオルで挟んでぎゅーっと絞るのよ」なんて教えてくれたり、親切なお母さんでした。

DAY7・池上~花蓮(125km 638m up)

 7日目も午後から雨予報だったので朝7時前に出発。昨日撮れなかった池上の伯朗大道(はくろうだいどう)での写真を撮りに行きました。狙い通り観光客が少なく、写真もあっという間に撮れて本日の目的地、花蓮(カレン)に向けてスタートしました。

池上の伯朗大道

 この日はとにかく雨雲と追いかけっこ。午後2時前に宿に着くと、外は急に土砂降りに! 間一髪でした。ちなみに花蓮のホテルでは、カギのかかる倉庫に自転車を保管してくれました。

「鴨肉先生」の外観

 ジャージを洗濯して、さあ、お待ちかねのごはん! 調べていると花蓮には美味しい鴨肉のお店があることが判明。その名も「鴨肉先生」! 雨の中、お店に行くと午後7時過ぎという時間もあり行列。でもこれは入店前にオーダーしてお金を払う行程に時間がかかっているだけ。私達の順番になると、お店のお姉さんは日本語を話し始め、「勉強したのよ~」といって接客してくれました。

鴨肉前(250元)柔らかくて、ジューシー!!

 お姉さんが2人分の鴨肉前(250元、約1000円)を薦めてくれたので、それを注文。これがまた絶品! 柔らかくてジューシーで、パクチーの入った醤油ダレが美味しい!もし花蓮に行く方がいらっしゃったら是非!おすすめのお店です。

「夜市」はおなかを好かせて行くべし!

DAY8・花蓮~蘇澳新(輪行)、蘇澳新~基隆(104km 516m up)

 花蓮から蘇澳新(ソオウシン)までは台湾観光局も輪行を薦めているのと、前日、当日と雨が続いたこともあり、この区間は輪行にしました。

花漣から蘇澳新までの乗車券。自転車用の乗車券があります

 自転車をそのまま載せられる電車があるというので、事前に調べてその電車に乗ることにしました。前日に窓口で乗車券と自転車分の2つの乗車券を購入。私達の他にも自転車を載せている乗客がいました。

 この日は雨対策をしていたのですが、一番降られたのは蘇奥新からわずか5kmぐらいの間。少しすると晴れて暑くなりました。基隆(キールン)までの前情報も無く、海岸沿いを走っていたのですが、海と山の緑色のコントラストが素晴らしくて感動しっぱなし。その憩いに乗って、台湾最東端へ行くこともできました。

蘇澳新から基隆までの海岸線沿い
台湾最東端に到着!

 そしてこの日の到着予定地、基隆へ無事到着。基隆は台北からバスや電車で40~50分ほどで行ける、高雄に次ぐ大きな港町。台北から近い町なのですが、今回初めて訪れました。宿の近くに「基隆廟口夜市」があり、ごはんを食べた後にぶらっと立ち寄りました。ここの夜市は想像していたよりも美味しいものが多く、正直いってごはんを食べてから来たことを後悔しました。

「天一香」の魯肉飯
「天婦羅」と呼ばれているさつま揚げ

 それでも「天婦羅」と呼ばれているさつま揚げや、地元の人が「台湾一美味しい」と評価する「天一香」の魯肉飯(ルーローハン)、ピーナツかき氷(といってもアイスに近い)などを食べて満足。そこに何やらフォトジェニックなタピオカミルクティーのお店が見えてきました。

ピーナツかき氷
「幸福堂」の黒糖タピオカミルク。店先でタピオカを黒糖で煮込んでいるのが特徴的

 帰国後に知ったのですが、ゴールデンウィーク中に、日本でも原宿に1号店がオープンした人気タピオカミルクティーのお店「幸福堂」でした。そこで看板メニューのタピオカミルクを購入。他にも美味しそうなものがたくさんありましたが、これ以上はもう限界。ここの夜市は再訪しなくては、と強く思いました。

笑顔で環島達成!

DAY9 基隆~台北(95km 570m up)

基隆からの台湾最北端に向けて。自動車道とは別に自転車&歩行者用の道がありました

 最終日は台北まで100kmもない、リラックスした一日でした。途中、台湾最北端へ行き、海岸線沿いを走り、途中の休憩では美味しい粽(ちまき)を食べることもできました。

 台北に向かう途中で見覚えのある道が出てきました。2017年に観戦に訪れたツール・ド・台湾の第2ステージゴール地点の白沙湾の近くでした。通ったことがある道に嬉しくなり、途中淡水(ダンシュイ)に寄って名物の「淡水カステラ」を食べて台北に入りました。

休憩で食べたちまき
淡水では名物のカステラを購入

 最後に環島のスタート地点として人気のある電車の松山駅に寄り道し、その後、リブ台北店にゴール! 総距離1046km、獲得標高5426m。終わってしまえばあっという間でした。懸念していた雨からはどうにか逃れましたが、晴れれば晴れたで暑さには参りました。コンビニも日本のように多く点在していたので、スポーツドリンクを買い、豆乳(タンパク質補給!)や牛肉麵のカップ麺(塩分補給!)を食べ、トイレも使わせてもらえたのは本当に助かりました。

ゴール前に松山駅の「環島0km地点」へ

自転車に優しい国、台湾

 台湾一周をして道が整備されていることももちろんですが、協力店舗が非常に多くて心強かったです。そして道中、道路工事のおじさんや畑仕事をしているお兄さん、追い越しざまの車やバイクの人たち、信号待ちで横に並んだスクーターのおじさんやバイクのお兄さんが「加油(ジャーヨウ、頑張って)!」と声を掛けてくれたり、親指立てて応援してくれてとても嬉しくなりました。台湾は改めて自転車に優しい国だなあ、と感じました。

今回とてもお世話になったリブ台北店のアレックス店長(写真右)と

 また今回の環島でスタート・ゴール地点にさせていただいたリブ台北店のアレックス店長は、私達の走りをWahooの追跡機能でリアルタイムに見ていてくれて、毎日メッセージを送ってくれました。最終日も自転車を飛行機輪行するためにお店のスペースを使わせていただき、空港まで車を出してくれました。本当にありがとうございました!!

“おまけ”の陽明山ヒルクライム

DAY10・おまけ:台北~陽明山~台北(53km 1113m up)

 「予備日」として一日とっておいたのですが、運よく使わずに済んだので、台北のサイクリストに人気の陽明山へ上ってきました。

残った1日で台北のサイクリストに人気の陽明山へ

 台北から5kmほど走ると上りが始まる近さ。陽明山では晴れの日曜日ということもあってか、たくさんのサイクリストたちが集まっていて、しかも皆が着ているおしゃれなウェアにびっくり。ジャージがおしゃれなだけでなく、皆さん早い! こちらは1000km走ってきた後で正直「脚が無い」状態なので、抜かれていくのがちょっと悔しかった…。台北から近く、獲得標高も1000mあるなんて最高! ここもまた、リベンジしに来ようと思いました。

(写真提供:高嶋浩子)

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