クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ2019 第5ステージファンアールトが集団スプリントを制してステージ2連勝 総合首位はイェーツが堅守

by あきさねゆう / Yuu AKISANE
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 クリテリウム・ドゥ・ドーフィネは6月13日、第5ステージが開催され、ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)が集団スプリントを制してステージ2連勝を飾った。総合上位はほとんど順位変動はなく、マイヨジョーヌはアダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)がキープした。

前日個人TTを制したワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)が集団スプリントでも勝ってステージ2連勝 Photo: STIEHL / SUNADA

3人の逃げを容認、落ち着いたレース展開

 第5ステージはボエン=シュル=リニョンからボアロンまでの201kmで争われた。フランス第二の都市・リヨンの近郊を通過するコースで、全体的にアップダウンは多いものの、カテゴリー山岳は4級が4つと、一つ一つの上りの難易度は低い。しかし、終盤は細かいアップダウンと、テクニカルなコーナーが多数あるため、集団スプリントの展開が予想されつつも、逃げ切りもありうるステージだった。

マイヨジョーヌを着る総合首位のアダム・イェーツ Photo: STIEHL / SUNADA

 レーススタート直後にアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、CCCチーム)、ステファヌ・ロセット(フランス、コフィディス ソルシオンクレディ)、ヨアン・バゴ(フランス、ヴィタルコンセプト・B&Bホテルス)の3人が逃げ集団を形成。集団はあっさり逃げを容認し、リーダーチームのミッチェルトン・スコットを中心にタイム差は最大4分程度に抑えられてレースは進行していった。

 中盤過ぎから、逃げ集団とのタイム差調整が始まり、残り20kmで1分程度まで縮まっていた。メイン集団は徐々にペースを上げて、逃げ集団を吸収しにかかるが、逃げ集団も負けじとペースアップ。両者均衡を保ちつつも、さすがにメイン集団がじわじわとタイムを縮めて、残り10km地点で30秒を切ってきた。

落ち着いて進むメイン集団 Photo: STIEHL / SUNADA

 残り5km地点を通過すると、スプリンターのサム・ベネット(アイルランド)を擁するボーラ・ハンスグローエが集団先頭に。5人の選手でしっかりトレインを組んで、最後の追い込みをかけていく。

 逃げ集団の吸収は間近な残り2km地点でデマルキがアタック。しかし、十分スピードに乗ったメイン集団を振り切ることはできず、メイン集団に吸収されそう、というタイミングで集団からフィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)とエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)がアタック。粘るデマルキを追い越して、2人は集団からリードを築いた。

ベネットを振り切ったファンアールト

 ボーラ・ハンスグローエが集団を率いて、ラスト1kmで両者のタイム差は2秒程度。メイン集団はベネットを引き連れて、シェーン・アーチボルド(ニュージーランド、ボーラ・ハンスグローエ)が先頭でけん引。アーチボルトのパワフルな引きによって、残り300mの最終コーナーを曲がったタイミングで先頭2人を捉えたが、そのままジルベールとボアッソンハーゲンがスプリントを開始した。

 その背後からジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)とファンアールトが飛び出し、ジルベールとボアッソンハーゲンと横並びでスプリント。ベネットはやや埋もれる形で出遅れてしまった。

ステージ2連勝を飾ったファンアールト Photo: STIEHL / SUNADA

 そこから伸びを見せたのがファンアールトだった。横並びのアラフィリップたちをかわして先頭に出る。出遅れたベネットが、猛スパートをかけてファンアールトに迫るも、時すでに遅し。ファンアールトが勝利し、ステージ2連勝を飾った。

 ファンアールトは、シクロクロス世界選手権3連覇を果たしたシクロクロス界のスーパースターではあるものの、ロードレースに本格的に参戦したのは今シーズンが初めてだ。前日の個人タイムトライアルに続き、集団スプリントを制し、その高い潜在能力が一気に開花しつつある。出場予定のツール・ド・フランスでも大いに活躍が期待されるだろう。

危なげなく総合首位を守ったアダム・イェーツ Photo: STIEHL / SUNADA

 また、総合勢は無難に先頭集団内でフィニッシュ。ファンアールトが総合5位に浮上したことで多少の順位変動はあったものの、総合勢同士のタイム差は変わらないままだ。

 翌日から戦いの場は山岳ステージへと移っていく。第6ステージは今大会最長の229kmで争われ、8カ所のカテゴリー山岳を通過するタフなコースだ。特にラスト8km地点に山頂が設定されている2級山岳コル・ド・ボーヌは登坂距離8.1km・平均勾配6%とパンチ力がある。そこから一気に下ってフィニッシュするレイアウトとなっており、総合争いが激化することが予想されている。

ファンアールトはポイント賞とともに新人賞ジャージも占めている Photo: STIEHL / SUNADA
初日から山岳賞ジャージをキープするピーダスン Photo: STIEHL / SUNADA

第5ステージ結果
1 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) 5時間0分34秒
2 サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) +0秒
3 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)
4 ロレンゾ・マンザン(フランス、ヴィタルコンセプト・B&Bホテルス)
5 クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアール)
6 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)
7 ゼネク・スティバル(チェコ、ドゥクーニンク・クイックステップ)
8 ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
9 フィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)
10 マス・ヴーツ・スミト(デンマーク、カチューシャ・アルペシン)

個人総合
1 アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) 17時間28分0秒
2 ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・メリダ) +4秒
3 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、EFエデュケーションファースト) +6秒
4 ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ プロチーム) +7秒
5 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) +20秒
6 ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) +24秒
7 ティボー・ピノ(フランス、グルパマ・エフデジ) +25秒
8 エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) +26秒
9 アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ プロチーム) +30秒
10 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +40秒

ポイント賞
1 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) 82 pts
2 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ) 53 pts
3 サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) 47 pts

山岳賞
1 カスパー・ピーダスン(デンマーク、チーム サンウェブ) 18 pts
2 マグナス・コルトニールセン(デンマーク、アスタナ プロチーム) 13 pts
3 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) 12 pts

新人賞
1 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) 17時間28分20秒
2 ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) +1分24秒
3 ビョルグ・ランブレヒト(ベルギー、ロット・スーダル) +2分25秒

チーム総合
1 EFエデュケーションファースト 52時間27分18秒
2 アスタナ プロチーム +14秒
3 ミッチェルトン・スコット +1分4秒

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