ツール・ド・スイス2019 第2ステージルイスレオン・サンチェスがラスト11kmを独走して優勝 アスグリーンが首位に浮上

by 平井久美子 / Kumiko HIRAI
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 ツール・ド・スイス2019は6月16日、第2ステージが行われ、ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ プロチーム)がラスト11kmでの単独アタックを決め、独走で勝利した。総合首位のリーダージャージは、ローハン・デニス(オーストラリア、バーレーン・メリダ)から、この日ステージ4位に入ったカスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ)に移動している。

ラスト11kmで飛び出したルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ プロチーム)が逃げ切ってステージ優勝 Photo: STIEHL / SUNADA

終盤まで淡々とした流れに

 第2ステージは一周53.2kmのサーキットを3周回、計159.6kmで争われた。1周回の中に2つの山岳が組み込まれ、21.1km地点に登坂距離8.2km・平均斜度4.9%、33.4km地点に登坂距離2.8km・平均斜度9.75%の山岳ポイントが設けられる。2つ目の山岳の後は15km程下り、ラストはやや上ってゴールとなる。2つの山岳をクリアできたスプリンターやパンチャーによる小集団スプリント、最後の山岳でアタックした選手による独走勝利、また、逃げ切りも考えられるコースだ。

 この日の逃げは、ギヨーム・ファンケイルスブルク(ベルギー、CCCチーム)、ポ−ル・ウルスラン(フランス、トタル ディレクトエネルジー)、ギャビン・マニオン(アメリカ、ラリー・UHC)、クラウディオ・インホフ(スイス、スイスサイクリングチーム)の4人。後ろはこの逃げを容認しタイム差は早々に約2分半となっていた。

 さらに29.5km地点のスプリントポイントでは、インホフが加速。これをきっかけに3人から抜け出し単独先頭となる。残りの3人も粘ったが、結局後退。メイン集団に吸収され、先頭はインホフのみとなる。メイン集団はインホフを泳がせ、ゴールまで残り50kmでは3分弱、40kmでは2分と、リーダーチームのバーレーン・メリダがタイム差をコントロールした。

2つの山岳を含む周回を3周するコース Photo: STIEHL / SUNADA

アスタナがレースを加速

 ゴールまで残り34km、アスタナ プロチームが集団でペースを上げ、ここまで果敢に逃げてきたインホフを吸収した。アスタナは人数をかけてけん引。集団を縦に伸ばしていく。そして残り30kmでは、アスタナのエースナンバーをつけたオマール・フライレ(スペイン)がアタックし、独走。勝ちパターンに持ち込もうとする。もちろんそこに反応した選手もいた。アスグリーンとローランド・タルマン(スイス、スイスサイクリングチーム)だ。2人は上手く協調し、フライレに追いつくことに成功。先頭は3人になる。

 だが、後ろの集団は黙ってはいなかった。逃げ切りを許すまいとペースアップ、みるみるうちにタイム差を縮めていく。残り20km、このままでは吸収されると思ってか、フライレが単独アタックを試みる。しかし、ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、バーレーン・メリダ)がけん引するメイン集団はペースアップ。結局ラスト18kmで吸収となった。

 レースが振り出しに戻ったところで、アスグリーンやポッツォヴィーヴォも先頭に出ようとするが、決定的なものとはなかった。

ルイスレオン・サンチェスが独走

 膠着状態となったレースを動かしてきたのは、またもやアスタナ。ラスト11km地点、ルイスレオン・サンチェス(スペイン)が快調なスピードで集団から抜け出す。140km以上走ってきたとは思えない程のサンチェスのペダリング、他の選手を置き去りにしゴールへ向かう。集団も追いかけるものの、サンチェスを捕まえることはできない。得意の下りでもアドバンテージを築き、後ろを引き離す。最後は、後ろを振り返る余裕も見せたサンチェス。両手を天にあげフィニッシュラインをで通過した。

ステージ優勝を飾ったサンチェス Photo: STIEHL / SUNADA

 一方、後ろは集団でのスプリント勝負に。ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)、マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)、アスグリーンという順でゴールした。2位から60位までがトップとタイム差6秒となっている。

メイン集団先頭はサガンが取った Photo: STIEHL / SUNADA

 レース中盤はチームで集団にダメージを与え、終盤ではフライレ、サンチェスがアタック。チーム力をみせたアスタナが勝利を手にした。アスタナはこの日、スイスと並んでツール前哨戦とされるドーフィネで、ヤコブ・フルサング(デンマーク)が総合優勝。アスタナにとって嬉しい一日にとなった。

 総合成績では、この日3つ目のスプリントポイントを先頭で通過したアスグリーンが、3秒のボーナスタイムで首位のデニスを1秒逆転。個人総合首位のリーダージャージに袖を通した。区間2位のサガンがタイム差なしの総合2位となっている。

総合首位に立った24歳のアスグリーン。新人賞も獲得 Photo: STIEHL / SUNADA

第2ステージ結果
1 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ プロチーム) 4時間1分21秒
2 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) +6秒
3 マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)
4 カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ)
5 グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム)
6 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ)
7 オマール・フライレ(スペイン、アスタナ プロチーム)
8 スヴェンエリック・ビストラム(ノルウェー、UAE・チームエミレーツ)
9 ネイサン・ハース(オーストラリア、カチューシャ・アルペシン)
10 ベン・スウィフト(イギリス、チーム イネオス)

個人総合時間賞
1 カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) 4時間12分16秒
2 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) +0秒
3 ローハン・デニス(オーストラリア、バーレーン・メリダ) +1秒
4 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ)
5 ローソン・クラドック(アメリカ、EFエデュケーションファースト) +6秒
6 シュテファン・キュング(スイス、グルパマ・エフデジ) +10秒
7 マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット) +17秒
8 ゲラント・トーマス(イギリス、チーム イネオス) +18秒
9 ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チーム イネオス) +19秒
10 イヴ・ランパールト(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)

ポイント賞
1 ローハン・デニス(オーストラリア、バーレーン・メリダ) 12 pts
2 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ プロチーム) 12 pts
3 カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) 10 pts

山岳賞
1 クラウディオ・インホフ(スイス、スイスサイクリングチーム) 21 pts
2 ギャビン・マニオン(アメリカ、ラリー・UHC) 12 pts
3 ファビアン・グルリエ(フランス、トタル ディレクトエネルジー) 9 pts

新人賞
1 カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) 4時間12分16秒
2 エガン・ベルナル(コロンビア、チーム イネオス) +24秒
3 ケヴィン・ジェニーツ(ルクセンブルク、グルパマ・エフデジ) +26秒

チーム総合
1 チーム サンウェブ 12時間37分17秒
2 EFエデュケーションファースト +15秒
3 チーム イネオス +28秒

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